コラム

ジョブ・カードは履歴書や職務経歴書とどう違う?【転職活動に有用】

キャリア・コンサルタントの「きき」と申します。

今回も引き続き、「ジョブ・カード」についてのお話をしていきます。

前回は、ジョブ・カードの作成方法についてご説明しました。まだご覧になっていないという方は、以下もご確認いただければと思います。

今回の記事では、一般的な履歴書や職務経歴書と比べて、ジョブ・カードがどのような違いがあるのかをお話ししていきたいと思います。

職務経歴書とジョブ・カードの違い

転職活動において必須の書式とされる、職務経歴書とジョブ・カードでは、どのような違いがあるのでしょうか?

職務経歴書とジョブ・カードの違い
  • 職務経歴書は様式が決まっていないが、ジョブ・カードの様式は定められている
  • 職務経歴書はこれまで働いてきた職務経歴と自己PRが中心。ジョブ・カードではキャリアプランや職業経歴まで細かく分類されている。
  • 国が行う公共職業訓練を受講する際は、ジョブ・カードが必要となる。

それぞれの形式と役割の違いも見ていきましょう。

職務経歴書とジョブ・カードの形式の違い

職務経歴書は基本的には形式は自由です。

職務経歴の要約、職務経歴、活かせるスキルや経験、自己PRと、基本的な内容は4部構成となっています。

ジョブ・カードの場合は、職務経歴書に該当する記載項目は、職務の内容と学んだことや得られた知識、技能を職務経歴シートに記載する形となります。

転職の際に求人応募をするのであれば、職務経歴シートやキャリアプラン、受講実績を含めたジョブ・カードで応募する方が、職務経歴書よりも詳細に情報を伝達することができます。

職務経歴書とジョブ・カードの役割の違い

職務経歴書の記述は、これまでの経験とアピールしたい内容を中心に、自身で伝わるように整理してまとめる必要があります。

ジョブ・カードの場合は、これまでに形成したキャリアと今後に形成していきたいキャリアプランをはじめ、職業訓練や自己啓発してきたことまで細かく記述することができます。

未経験職種への転職を希望するのであれば、職務経歴書にアピールできる内容を記述するのは難しいでしょう。

それに比べて、ジョブ・カードであれば書く項目は決まっているので、記述しやすいのではないでしょうか。

履歴書ではなくジョブ・カードを作成する意義

ジョブ・カードを作成するのは、手間と時間がかかります。そこまでしたとしても、ジョブ・カードを作成する意義はあるのでしょうか?

私は転職かと同において、時間をかけてでも、ジョブカードを作成する意義はあると思っています。

自身のこれまでの生き方や働き方を通じて、自分の適性や強み・弱みを客観的に、文字で表現することは容易ではありません。

しかし職務経歴シートで自分自身の歴史を振り返ると、「自分の思い描くこれからのキャリアプランは、この時の経験から生まれたものだ」と気づくことができるのです。

自分自身を振り返って、見つめ直して、自分の「強み」や「弱さ」をまとあげるのは、確かに非常に時間のかかる作業ではあります。

ジョブ・カード作成の過程を経て、自分のキャリアのゴールを見極めて、新しい探しを始める。

ジョブ・カードの内容にもとづいて、履歴書を作成して応募し、面接にのぞみ、採用されたとした場合。

自身で選んだ道がミスマッチだったとして、早期離職をするような可能性は、きわめて低くくなるでしょう。

このようなところまで含めて考えると、時間をかけてでもジョブ・カードを作成する意義は、十分にあると言えるのではないでしょうか。

企業がジョブ・カードを導入するメリット

ジョブカードを企業側が導入するメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

企業側がジョブ・カードを導入するメリット
  • 求人募集の際に、応募者の職業能力を把握ができる
  • 在職労働者の職業能力評価に役立てることができる
  • キャリア・コンサルティングと併用して、従業員情報をより詳細に把握できる

ジョブ・カードは正社員への求職活動の際に、求職者が主に活用するものとして、これまで認識されてきました。

しかし最近では、人材不足を背景に定着率の向上や組織の活性化を目的として、企業がジョブ・カードをツールとして活用するケースが増えています。

例えば求人募集する際、企業側のニーズに合う人材を見定めるためにジョブ・カードを活用して、応募者のスキルや適性を把握することがあります。

在職中の職員に対してジョブ・カードの作成と、キャリア・コンサルティングを実施。職員のキャリア形成に対する意識が高まって、仕事や職業能力の向上に主体的に取り組む効果を期待して、導入している企業もあります。

ジョブカードを活用した人材育成が推進され、それに合わせた能力評価制度の整備と運用が確率できると、職員の定着率向上が期待できます。

ジョブ・カード制度が、会社組織の活性化や生産性の向上につながることを期待している企業が増えているのです。

ジョブ・カードを活用した人材育成を実施する事業主を対象に、「人材開発支援助成金」制度も整備されており、賃金や経費の助成が行われます。

ジョブ・カード制度のメリットとデメリット

ジョブ・カード制度のメリットとデメリットをまとめると、以下のとおりとなります。

メリット

キャリアの方向性が定まっていない場合は、これまでの職業経験を整理するのに役立ちます。

職務経歴書でもできるのですが、ジョブ・カードを利用した方がキャリア・コンサルティングなどを受ける場合に、話をスムーズに進めることができます。

ジョブ・カードは、いちど作成するとデータとして残るので、転職後に改めて再転職を考える場合などにおいて、職務の追加などのメンテナンスがしやすいのがメリットといえます。

デメリット

作成に至るまで、時間がかかるというのが一番の問題です。職務経歴書を作った後に、ジョブ・カードまで作るとなると、かなりの手間がかかるでしょう。

導入されている企業がまだ少ないので、一般的な知名度が低いこともデメリットです。

転職活動の際に、ジョブ・カードが必須という企業がまだ少ないので、ジョブカードが無くても活動に支障はなく、求職者も必要性を感じることが少ないのが実情です。

まとめ ~転職活動にジョブ・カードを活用しよう

今回は履歴書や職務経歴書と、ジョブ・カードにどのような違いがあるのかお話ししました。

ジョブ・カードは制度的な知名度がまだ低く、求人応募の必須書類としているところは少ないです。一般的な企業の場合は、職務経歴書で十分といえるでしょう。

しかし今後の方向性が決まっていない求職者の場合は、自分のキャリアの棚卸しをするのにジョブ・カードは有効なツールとなる場合があります。

もしあなたが転職に対して悩みを持っているのなら、いちどジョブ・カードを作成してみるのはいかがでしょうか?

これまでのキャリアを見直して、これからのキャリアプランを見定める上では、非常に有用なツールです。積極的に活用してみてください。

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この記事を書いた人
きき
40代男性、鹿児島県在住。医療法人で総務全般経験、顎関節症等発症し33歳で離職。現在、40代になり、有限会社で就職支援業務に就く。助言者の立場として、発信させていただきます。

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