仕事の悩み

うつになったけど退職してよかった。逃げるという選択肢を選ぶ理由

うつ」って、特別なことだと思っている人も多いのではないでしょうか?

でも、実はカミングアウトしていないだけで、うつで悩んでいる人は少なくないのです。

筆者にも、うつになった経験があるのですが、体の状態が思うようにならず、仕事でも苦しい毎日が続きました。

自分がうつになる前は、

うつになった人って大変だなぁ

くらいにしか思ってなかったのです。

しかし、自分がうつになって友人に相談したところ、筆者の周りにも、うつになった経験がある人がそれなりにいて驚きました。

筆者はうつで退職し、残念な思いもしましたが、

あのときに退職してよかった

今ではこのように思っています。

「うつになったら退職したほうがいい」と勧めたいわけではないのです。

しかし、体や心が壊れてしまうくらいであれば、

退職も選択肢のひとつである

ということを、筆者の経験を交えてお話したいと思います。

うつで退職した私の体験談

筆者はある会社に転職したとき、年収もアップして、責任のあるポジションで仕事をすることになりました。

転職に成功したと思っていたのですが、徐々に変化が起こってきたのです…

うつの原因:上司の執拗な嫌がらせ

筆者がうつになった原因は、上司との人間関係にありました。

人間関係がこじれてしまったきっかけは、もともといた部長が退職してしまったこと。

筆者と同期入社の課長が、部長に昇進して上司となったのです。

彼はもともと、自分より上の役職の人には愛想がいいのですが、同期や部下を見下している様子がありました。

同期で転職してきたので、筆者としてはうまくやりたかったのですが、彼は筆者のことが気に入らないようで、はじめからあまりいい関係ではなかったのです。

彼は部長になったとたんに、自分が気に入らないことがあると、狂犬のようにかみついてくるように…

筆者に対して、執拗に攻撃してくるようになったのです。

頭のなかでは、

仕事だから、冷静に対応しよう

このように思ってはいたのですが、身体の方が耐えられませんでした。

うつ発覚:人生初の心療内科へ

筆者は食欲がなくなってしまい、

なにかおかしいな…

このように感じるようになりました。

朝ごはんが食べられなくなり、お昼もざるそばを食べるのが精いっぱいで、夜は酒でつまみを流し込むような生活になってしまったのです。

そのうちデスクワークしていると、体がビクっと痙攣するように…

夜に寝ていると、今までつったことがないようなからだの箇所が、つるようになってしまったのです。

気がつけば、体重が6キロも減っていました。

いろいろ悩みましたが、

やはりこれはおかしいのでは…

上記のように感じたので、心療内科で見てもらうことにしました。

受診した際は、緊張もあってか血圧が150と、今までに見たこともない数字だったのをよく覚えています。

結果はうつでした

ですがごく軽いものという診断だったので、薬を飲んで様子を見ることになったのです。

治ったと思われたが、結局は退職することに…

薬を飲んだおかげなのか、食欲は改善して体重は元に戻りました。

部長は相変わらずだったのですが、担当職務が替ったこともあり、半年ほどで体調もかなり良くなってきたのです。

ただ、この頃に系列会社で別事業部の人と、たまたま話す機会があったのですが、

私も(筆者の会社に)在籍しているときに、パニック障害になってしまって退職したんですよ…

このような話を聞くことがあり、

この会社にいるかぎり、心労は避けられないのかもしれない…

上記のように考えるようになりました。

さらに、同じオフィスで仕事をしていた別事業部の人も、筆者とほぼ同時期にうつになっていたのです。

とても明るい人で、別事業部の筆者にも声をかけてくれような人だったのですが、別人のようになって退職してしまいました…

あらためて、うつの怖さを思い知らされることになったのです。

その後、うつがよくなったり悪くなったりを繰り返しているうちに、会社の業績が悪くなってしまったため、筆者は退職することにしました。

うつになって「休職→退職」をした場合は、一定の条件がありますが、傷病手当金をもらえる可能性があります。

筆者は知らずに退職してしまい、あとから後悔しました…

もし、うつで休職や退職を考えているのなら、傷病手当を利用して休むことも考えてみてください。

うつになる前に、退職を考えた方がいい理由とは

筆者のうつ症状は比較的軽いものであり、会社に行くことも仕事をすることもできました。

ですが、うつになってしまうと視野が狭くなってしまい、今まで通りの考え方ができなくなってしまいます。

仕事での悩みが深く、どうにもならないつらさを感じているのなら、うつ症状になってしまう前に、会社を退職することも視野に入れてみましょう。

退職すれば、自分の意志で環境を変えることができる

うつの原因が仕事にある場合、退職することで自分の環境を変えれば、うつから脱出できる可能性が高くなります。

サラリーマンとして仕事をしている限り、担当する仕事やクライアント、勤務地などを自分の一存では変えられません。

しかし、勤める会社は自分の意志で替えることができます

会社の仕事に絶望していたとき、筆者は自分の歩いている道が、

地獄への一本道

のように見えていました。

こうなってしまってはよくありません。

深みにはまったときは辞められないし、周りの景色も脇道も分岐点も、すべてが見えなくなってしまうのです。

じつは逃げ道はいくらでもあります。

「逃げる」という表現が嫌いだという方もいるかもしれませんが、逃げるというのは戦術のひとつでもあるのです。

味方であるはずの周りの人たちが信用できないのに、戦車で突入してくる別の敵に、丸腰で突っ込んでいくのはバカげています。

「逃げる」のはイヤだとしても、一時的に撤退して体勢を立て直すほうが、賢い選択の場合もあるのです。

退職とは、自分の意志で人生の環境を変えられる大きな選択肢でもあります。

筆者の場合は、退職することでいい方向に向かうことができました。

いちど壊れたものは、なかなか治りにくい

うつ病は寛解するといわれていますが、一旦うつになってしまうと、打たれ弱くなる場合があります。

車でもそうですが、

いちど壊れてしまったフレームは、完全に元の強度には戻らない

というのが筆者の考えです。

また、うつの最中はもちろんのこと、治ってからも、嫌なことばかりをフラッシュバックのように思い出してしまうことがあります。

ですから、できればうつになる前に、退職することも視野に入れてみましょう。

うつになってまで、その会社にしがみ付いて働く必要があるのでしょうか?

退職してよかったと思える3つのこと

筆者が退職して、一番よかったと思っていることは、

完全に壊れる前に辞めてよかった

ということです。

重度のうつの方には申し訳ない言い方ですが、動けるうちに退職を判断したことは、不幸中の幸いだったと思っています。

モノクロだった世界が、退職してから徐々にカラーに戻って行きました。

人の声が聞こえるようになった

うつになっている時って、なんとか自分を奮い立たせようと、

  • 元気の出る歌を聴く
  • 気持ちの晴れる言葉(本)を読んでみる

こういったことをしてみるのですが、正直なところ全然入ってこないんですよね…

知人からアドバイスをもらったりしても、耳には入ってくるものの、右から左へ素通りするだけです。

「明けない夜はない」とか言われても、夜が明ける気配すら感じることができませんでした。

しかし退職してから、少しずつ人の声や歌が聞こえるようになり、そこからやっと人の声で励まされるようになったのです。

そうすると、追い込まれたトンネルからようやく抜け出すことができて、まともな思考が働くようになってきました。

体調が回復した

筆者の場合は、うつの時は常に体が緊張していたせいか、普段つったこともないようなところが、つるようになっていました。

足ではなく、おなかとか脇腹などがつるのです…

しかし、その現象は退職とともに、ほとんどなくなりました。

食欲も回復して体調も元に戻り、頭も体もすっきりして、まるでつきものが落ちたような感覚だったのです。

心理的にやる気が出てきた

とにかくうつの時って、やる気が起こりません。

掃除洗濯などの雑務はもちろん、食事やそれまで楽しくてしかたなかった趣味のことも、全然やる気にならず、何事にも興味が起きないのです。

会社に来ていく服ですら、

別に何でもいいや…

という感じでした。

うつのときは物欲も失せるので、物を購入する意欲すらもなくなるのです。

うつから回復して、仕事用の新しいシャツを買った時に、

あ、シャツが買えるようになったんだ
よくなったのかも…

このように実感しました。

何をしても面白くない状態から、「これは楽しいな」と思えるようになった時に、

生きていてよかったなぁ

ようやくこんなふうに思えるようになったのです。



他人から何と言われても、しょせんは人ごとでしかない

うつになったとき、声をかけてくれたり、アドバイスをくれる人がいます。

とてもありがたいことだと思うのですが、残念ながらうつの時には、そういった声は耳に入ってきません。

何を言われても、結局はひとごとでしかない

こんなふうに思ってしまうものなのです。

例えば、慰めてくれるつもりで、

君よりも、もっとひどい目に会ってる人だっているよ

このように言われても、そんなことで納得はできません。

しょせん他人には、自分の痛みはわからないのですから…。

置かれている状況や上司との関係性でも、人ぞれぞれ受けるダメージは違うのです。

うつは甘えじゃない

うつとか言ってるけど、それは甘えじゃない?

上記のような意見がありますが、うつは甘えではありません。

脳が心と体の不調を訴えているのです

うつになったからといって、自分を責める必要はありませんし、あなたのせいでもありません。

「心の風邪」という言い方をしたりしますが、実際にうつになってみて感じたことは、

脳の肝機能障害みたいなもの

上記のようなものではないかと筆者は解釈しています。

過剰なアルコール摂取や暴飲暴食をすると、肝機能障害になってしまうように、過剰なストレス摂取や暴行暴言で、脳が機能障害になってしまう感じです。

肝硬変になってしまうとなかなか治りません。うつだって同じ。

もしかしてうつかな?

このように思ったら、症状が軽いうちにドクターにかかることを考えてください。

自分を本当にいたわってあげられるのは自分だけ

人間って、そうだと思い込もうとしても、自分には嘘がつけない生き物です。

体はとても正直なので、自分で大丈夫って思い込もうとしても、体が音を上げてしまうことがあります。

「痛い」と感じるときはどこかに炎症があるように、うつ症状も脳が問題あることを教えてくれているのです。

痛みを分かち合ってくれる家族がいるかもしれませんが、実際のところ、自分の痛さは自分じゃないとわかりません。

そして、自分をいたわってあげられるのは自分だけです

誰も自分に優しくしてくれない

このように思うのであれば、せめて自分だけでも自分に優しくしてあげましょう。

メンタルにも個人差がある

自分はうつになんかならない。けっこうタフだから

上記のように思っている方もいるかもしれません。

しかし、自分のことをタフだと思っている人でも、うつになることはあります。

むしろタフだと思って、耐えしのごうとする人の方が危険で、

おれ、メンタル弱いからうつになっちゃうかも…

こういう人の方が逃げどころを知っていて、意外と大丈夫だったりします。

体力に個人差があるように、メンタルにも個人差があるもの。

1億円の借金をしても平気な人もいますし、友人が返してくれない千円の貸しのことが、ずーと気になっている人もいるのです。

こんなことでうつになってしまうのか…

こんなふうに考えても仕方ないので、自分を責めないでください。

自分を責めることよりも、うつになった原因を取り除く方法を考えた方が、あなたにとっていい方向に向かうでしょう。

おわりに

今回は、筆者がうつになって退職した経験にもとづいて、

我慢せずに退職して良かった

と感じたことについてお話ししました。

うつになる原因となった会社は、筆者は今でも退職してよかったと思っています。

その時はなかなか見えにくいのですが、選択肢や逃げ道はいくらでもありました。

うつになって体と心を壊してまで、あなたはその職場で働かなくてはいけないのでしょうか?

がんばりすぎて無理を続けると、より症状が悪化してしまう可能性もあるのです。

人それぞれ事情が違いますから、必ずしも退職がベストな選択であるかはわかりません。

しかし、うつになってしまってあなたの身体が壊れてしまう前に、退職を含めた様々な選択肢をぜひ検討してみてください。

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この記事を書いた人
なげ
50代男性、東京都在住。日用品業界にて30年近く営業として働いています。 7回ほど転職を経験しており、私の転職体験や経験が40代の転職でお悩みの方に、なにか少しでも参考になればと思っています。
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