退職手続き

退職届・退職願の正しい書き方を解説します【例文・テンプレ有り】

転職することが決まったら、いま勤務している会社に、退職する意思を伝えなければいけません。

そのためは、退職届退職願を会社に提出することになるでしょう。

でも初めて転職する場合であれば、退職届と退職願で何が違うのか、どういう風に書けばいいか、よくわからないですよね。

そこで今回の記事では、はじめての方でも見て確認しながら書けるように、退職届と退職願の書き方について、例文つきで詳しく解説します。

また、ダウンロードしてそのまま使える、テンプレート・フォーマット(Word/PDF)もご用意していますので、ぜひご活用ください。

目次
  1. 退職願・退職届・辞表の違いとは?
  2. 退職願(縦書き)のテンプレートと書き方
  3. 退職願(横書き)のテンプレートと書き方
  4. 退職届(縦書き)のテンプレートと書き方
  5. 退職届(横書き)のテンプレートと書き方
  6. 退職願・退職届の封筒の書き方
  7. 退職届や退職願は手書きの方がよいのか?
  8. 退職届・退職願で注意したい4つのこと
  9. 退職願はいつ提出するべきか?
  10. おわりに:忘れずにコピーも取っておこう

退職願・退職届・辞表の違いとは?

退職するときに、退職願や退職届のどれを提出すればよいのか、戸惑うことはありませんか?

まずは正しい知識を確認しておきましょう。

退職願と退職届、辞表の違いをまとめると、以下のとおりです。

退職願・退職届・辞表の違い
  • 退職願
    退職を会社にお願いする書式。上司に退職を相談後に提出する
  • 退職届
    会社に退職を通告する書式。一方的できつい印象を与える場合も…
  • 辞表
    経営陣が役職を辞する場合や公務員が辞めるときに使用する書式

どれも同じように思えても、それぞれに役割があり違うものなので、混同しないようにしましょう。

退職願:退職の意思を打診する際の書類

退職を会社に伝える流れとして、一般的には上司に辞意を伝えてから、上司の指示に従って退職願を提出する形となります。

退職願とは形式上、退職したい意向を会社に意思表示するための書類です。

退職願が提出されることで、会社側は労働契約の解除を検討して、後任者の選定や業務の引継ぎ、退職時期の検討などの準備に入ります。

会社側が退職希望者を高く評価している場合は、引き留め策がとられることも…

あくまでも願い出るための書類という位置づけなので、会社に受理されても、双方の合意があれば、退職願を撤回できる場合もあります。

退職届:退職日を明記して会社に退職を届け出る書類

退職届とは、退職日を明記して、会社に退職することを届け出るための書類です。

会社を円満退職するときの流れとしては、

  1. まずは退職願を上司に手渡して、退職を打診する
  2. 会社に退職が認められた後に、退職日を明記した退職届を作成して、会社に提出する

上記のような手順となります。

ですので、いきなり退職届を出してしまうと、会社側に一方的できつい印象を与えてしまうでしょう。

また退職届は、会社に受理されたあとに撤回はできない書類とされていますので、注意して取り扱うようにしてください。

辞表:経営陣の辞職や公務員が辞める際の書類

辞表とは、取締役などの経営側にいる人物が役職を辞めるときや、公務員が辞める場合に提出する届け出のことです。

テレビの刑事ドラマなどで、よく辞表が登場するのは、警察官も公務員だからなのでしょうね。

一般の企業においては、取締役などの経営側に立つ人以外は、辞表を使用することはないので注意しましょう。

退職願(縦書き)のテンプレートと書き方

ここでは、退職願を縦書きで作成する際に、ダウンロードして使用できるテンプレートと、書き方についてご紹介します。

退職願(縦書き・令和版)のフォーマット【Word・PDF】

退職願(縦書き)のテンプレートは、以下をクリックしてダウンロードしてください。

退職願(縦書き)の書き方【例文あり】

退職願の文面は、とくに個性を出す必要はありません。

というより、基本的には定型文ですから、余計なことは書かないのが基本です。

ここでは、縦書きの例文をもとに、書き方を解説していきます。

退職願_縦書き_例文

「退職願」の文字

「退職願」の文字は、他の文字より少し大きめに書くことを心がけましょう。

「私事」

「私事(しじ/わたくしごと)」は個人的なこと、プライベートなことを表します。「私こと」の意味です。

これは一番下に書くのが決まりとなっています。

「私事」の代わりに、「私儀(わたくしぎ)」と書くこともありますが、私儀も「私こと」という意味で使われ、挨拶状などに用いられる言葉です。

私儀の方がかしこまった印象を与えます。

「一身上の都合」

退職理由は「一身上の都合」が決まり文句です。

退職願で退職理由を具体的に説明する必要はありませんので、「一身上の都合」と記入しましょう。

日付の記入

日付の記入は西暦でもかまいませんが、和暦の方が一般的です。

とくに縦書きの時は、和暦の方が見た目もよく綺麗に見えます。

和暦でも西暦の場合でも、退職日付と提出日付は、どちらかの書き方で統一するようにしましょう。

数字の記入

縦書きの時には数字は漢数字で書きます。西暦で書く場合も漢数字で書きましょう。

西暦を漢字で書くと、2019年であれば「二〇一九年」か「二千十九年」です。

ちなみに二〇一九年の「〇」は、数字の「0(ゼロ)」でも丸でもなく、漢数字のゼロです。

氏名の記入

名前は必ず自筆で書きましょう。パソコンで作成する場合でも、名前だけは自筆で記入します。

そして名前の下に印鑑を押します。

とくに指摘されることもないでしょうが、シヤチハタは避けておくべきです。

会社名の記入

勤務中の会社の正式名称を書きます。

例文では前株となっていますが、もちろん後株の会社もありますので、ご自身の会社の正式名で記入してください。

(株)などと省略せず、「株式会社」とすべてを記入するようにしましょう。

宛名

宛先は基本的に「代表取締役社長」宛てです。

会長などが代表権を持っている場合もありますが、一般的には社長で大丈夫です。

敬称

敬称は「様」でも「殿」でも構いません。

ただ、「殿」の場合は、同格か目下に使うものという印象が強いため、「様」を使用しておいた方が無難です。

退職願(横書き)のテンプレートと書き方

ここでは、退職願を横書きで作成する際に、ダウンロードして使用できるテンプレートと、書き方についてご紹介します。

退職願(横書き・令和版)のフォーマット【Word・PDF】

退職願(横書き)のテンプレートは、以下をクリックしてダウンロードしてください。

退職願(横書き)の書き方【例文あり】

横書きの場合も注意事項はほぼ同じなのですが、3点だけ注意しておくべき点があります。

数字の記入

横書きの場合は、日付の数字を算用数字(アラビア数字)で記入した方が見やすく、一般的です。

例えば、「令和3年8月15日」というように記入します。

宛名

縦書きの際は、宛名はいちばん最後に記入しましたが、横書きの場合は先に記入します。

「以上」

横書きの場合は、最後に「以上」で締めくくります。

退職届(縦書き)のテンプレートと書き方

ここでは、縦書きの退職届を作成する際に、ダウンロードして使用できるテンプレートと、書き方についてご紹介します。

退職届(縦書き・令和版)のフォーマット【Word・PDF】

退職届(縦書き)のテンプレートは、以下をクリックしてダウンロードしてください。

退職届(縦書き)の書き方【例文あり】

退職届で記入する場合も、注意事項は退職願とほぼ同様ですが、気をつけるポイントが2つあります。

「退職届」

タイトルは「退職届」にします。

「退職致します」と言い切る

退職「願」ではなく、退職「届」なので、「退職致します」と言い切ります。

退職届(横書き)のテンプレートと書き方

ここでは、横書きの退職届を作成する際に、ダウンロードして使用できるテンプレートと、書き方についてご紹介します。

退職届(横書き・令和版)のフォーマット【Word・PDF】

退職届(横書き)のテンプレートは、以下をクリックしてダウンロードしてください。

退職届(横書き)の書き方【例文あり】

横書きで退職届を書く場合は、以下の5点に注意しましょう。

退職届_横書き_例文

「退職届」

タイトルは「退職届」にします。

数字の記入

横書きの場合は、日付の数字を算用数字(アラビア数字)で記入した方が見やすく、一般的です。

例えば、「令和3年8月15日」というように記入します。

宛名

縦書きの際は、宛名はいちばん最後に記入しましたが、横書きの場合は先に記入します。

「退職致します」と言い切る

退職「願」ではなく、退職「届」なので、「退職致します」と言い切ります。

「以上」

横書きの場合は、最後に「以上」で締めくくります。

退職願・退職届の封筒の書き方

退職願や退職届を提出する際は、封筒は必ず白封筒を使用してください

茶封筒はビジネスマナーとして、使用しないほうが望ましいとされています。

退職願を書き上げた便せんを、1/3に折って封入します。

A4サイズの便せんに合わせるのであれば、長形3号の白封筒を、B5サイズの便せんであれば、長形4号の白封筒を使用してください。

用意した白封筒にまず表書きをします。封筒の表面中央に「退職願」と記入してください。(退職届の場合は「退職届」と記入)

次に封筒をひっくり返して、裏面の左下に、自分の所属部署と氏名を記入しましょう。

封筒への記入が終わったら、折り曲げた便せんを封入し、続いてのりで口をとめて、「〆」と書き記します。

退職届や退職願は手書きの方がよいのか?

退職願を書く場合は、「縦書き」の書式で「手書き」で記入することが一般的です。

パソコンのWordで作成してもかまいませんが、経営陣は年齢層が高いことも多く、手書きが常識だと思っている方がいるかもしれません。

ご自身の会社の状況で判断してください。

とくにこだわりがないのであれば、手書きすることをおすすめします

履歴書でもそうですが、手書きの方がなんとなく誠意を感じられるものです。

文字数もそれほど多くありませんから、ぜひチャレンジしてみましょう。

字がきたなくて手書きに自信がない場合は、パソコンで作成したあとで、署名だけを手書きして提出する形がおすすめです。

ちなみ紙は白地のもので、無地か縦書きの便箋を使用して、文字が消えないように、黒インクのペンを使いましょう。



退職届・退職願で注意したい4つのこと

退職届や退職願を提出する際に、注意しておきたいポイントが4つあります。

書き始める前に、まずはこちらをチェックしておきましょう。

最低でも2週間前には提出する

法的なことをいえば、期間を定めていない雇用の場合は、退職する2週間前までに解約を申し出ればよいとされています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。

この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

民法第627条より

しかし、引き継ぎなどを考慮すると、2週間前では短すぎます。

就業規則に従って、会社側にもなるべく迷惑が掛からないように、1~2ヶ月前には提出しておくことが理想です。

会社に所定のフォーマットがないか確認する

会社によっては、退職願・退職届のフォーマットが用意されている場合もあります。

まずは会社所定のフォーマットがないかを確認しましょう。

とくに指定がされていない場合は、自分で作成する必要があります。

当記事でテンプレートや書き方についても解説していますので、参考にしていただきながら作成してください。

どの書式を使用するかですが、退職届をいきなり出すのはきつい印象を与えますので、とくにこだわりがなければ、退職願として提出することをおすすめします。

縦書き・横書きについても、とくにこだわりがなければ縦書きが一般的なので、縦書きのものを使用しましょう。

修正ペンは使わない

これはビジネス常識の範囲内ですが、退職願や退職届は非常に重要な書類です。

人生の方向転換をすることになりますし、会社への影響も大きいものとなります。

書き間違えた場合に、修正ペンで修正を施して提出することは絶対にNGです

もし書き損じてしまった場合は、もういちど書き直しましょう。

退職届は原則撤回できない

退職届は原則として撤回できません。

パワハラやセクハラなどで辛い目にあい、とっさに退職届を出してしまって、あとで後悔する…

このようなことが無いようにしましょう。

退職願については、いちど会社側に受理されたとしても、その後に話しをするなかで、撤回が受け入れられる場合もあります。

ただしこの場合も、「退職の気持ちがあるヤツ」というレッテルが貼られてしまいます。

  • いまの環境は本当に我慢できないほどひどいものか?
  • 自分の努力で変えることはできないか?

上記のようなことをよく考えてから、退職を申し出るようにしましょう。

退職願はいつ提出するべきか?

退職願はいつ提出するべきでしょうか?

転職先が決まっても、いまの会社を退職することができなければ、転職することができません。

ここでは、退職先を提出するタイミングについて確認していきましょう。

退職日は上司と相談して決定する

この日までには辞めたい

このように考えている日付の、1~2ヶ月前には伝えるようにしましょう。

ただし、いきなりこちらから退職日を指定するのではなく、まずは上司と相談したうえで、いつ退職するのかを詰めていくのが理想的です。

退職の調整において、上司は会社の窓口となる存在です。

上司とはきちんと意見交換をして、双方が納得できる日を退職日に定めましょう。

そして、退職日が決まった段階で退職願を書いて上司に提出します。

どちらかが身勝手な都合を押し付けると、どうしても関係がギクシャクしてしまうものです。

上司とよく話し合って決めることで、円満退社へとつながります。

なるべく繁忙期は避ける

これまで働いてきた企業ですから、いつが繁忙期なのかはわかっているはずです。

社会人のマナーとして、人手が足りなくなって社内がバタバタするような繁忙期に、退職することはできるだけ避けましょう。

忙しくなることが分かっているのに、後任人事や引継ぎが十分ではないなかで退職を進めることは、上司や同僚にも悪印象を与えます。

できるだけ繁忙期を避けて、会社にも上司の気持ちにも、ゆとりがある時期に退職できるように段取りすると、円満に退職の話を進めやすくなるでしょう。

プロジェクトの終了前は避ける

いま自分が関わっているプロジェクトがあるのなら、そのプロジェクトが終了してから、退職する段取りで話を持ち出しましょう。

自分が関わったプロジェクトは、最後まで責任を果たすことが、社会人としてのけじめです。

手掛けたプロジェクトを途中で放り出すようなことなく、最後まで責任を果たしたうえで、退職するようにしましょう。

おわりに:忘れずにコピーも取っておこう

退職届をはじめて書く時は、ちょっと感慨深い気持ちになるのではないでしょうか。

好き嫌いはあるにせよ、長い期間、それなりの給料をもらってお世話になった会社です。

総決算のつもりで、退職届はできれば手書きで書くことをおすすめします。

退職届の場合は、会社への通告という意味合いが強くなりますので、円満に退職できる場合は、退職願として提出した方がよいでしょう。

あと忘れてはいけないことは、コピーを取っておくことです。

退職する日付を忘れることはないと思いますが、念のため、自分でも控えを持っておいた方が安心できます。

とくに手書きをした場合は、手元にデータが残りませんので、必ずコピーを取っておきましょう。

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この記事を書いた人
なげ
50代男性、東京都在住。日用品業界にて30年近く営業として働いています。 7回ほど転職を経験しており、私の転職体験や経験が40代の転職でお悩みの方に、なにか少しでも参考になればと思っています。
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