コラム

氷河期世代の就職・転職は2020年までがチャンス!政府が支援する真意とは

タイトルから煽るような書き方になっていますが、これは近ごろ、筆者がところ構わず訴えている仮説です。

今回の記事でお伝えしたいことは、

氷河期世代の転職活動は、2020年までがひとつの分岐点になるかもしれない

このようなお話しです。

いったいどのような根拠があって、このような仮説をお伝えしているのか、その理由についてお話しいたします。

2020年の東京オリンピック前後から、雇用環境が急激に変化する?

2020年の東京オリンピック開催が決まったのは、6年前の2013年9月7日のことでした。

ブエノスアイレスで開かれた第125次IOC総会で、日本の東京が開催都市に選ばれたのです。

滝川クリステルさんの、「お・も・て・な・し」プレゼンテーションが記憶に残っていますよね。

東京オリンピックの需要で雇用が生まれている

開催が決まってからいまに至るまで、世間ではいろいろな物議を醸しながらも、東京オリンピック開催をきっかけとした仕事の発生や、お金の動きというものは確かに存在するのです。

これは東京オリンピック関連で、何らかの影響があるお仕事に従事している人にとっては、肌感覚で分かっていただけることですが…

例えば東京都を中心に、オリンピック開幕に向けて土木建築関連の事業が集中しているのは、ご存じのことだと思います。

ここ数年で、ホテルの開業やリニューアルも続いていることに、気付いている方も多いでしょう。

これらは、ほぼ全てが東京オリンピック開催需要といえるもので、それに伴って事業に従事するスタッフも、相当な数の採用がされています。

地方の人材市場にも東京オリンピック需要が影響

つい先日に地方都市で伺った話ですが、ある飲食業従事者が、

同じ勤務時間で給料がぜんぜん違うから

このような理由で、東京オリンピック関連で人材を募集している建設業者へ転職して、地方から東京へと移り住んだそうです。

そんな中期的な視点で、転職をするという人がいることにもビックリしたわけですが、ともかく単純な話、いまは東京の人材需要が旺盛で、地方都市の人材市場にまで影響する規模となっています。

この人材需要は、誰しも想像できると思いますが、2020年東京オリンピック前後をピークにして、その後は急激に下がっていくのではないでしょうか?

私たち40代の転職においては、なおさらだろうと考えています。

政府が打ち出した「氷河期世代の正規雇用支援」とは?

その一方で、就職氷河期世代を救済する意向を、今年度になってから政府が急に打ち出してきております。

2019年4月には、就職氷河期世代の「就職・正社員化」に向けた支援を、本格化させる方針を政府が明らかにしました。

氷河期世代の就職や正社員化を支援する動き

経済財政諮問会議で検討された、おもな施策案は以下の通りです。

就職氷河期世代の支援について
  • 「就職氷河期」に思いどおりの就職ができなかった人たちへの支援について、中途採用の拡大を図る企業への助成制度の拡充など、今後3年程度で集中的に支援策を講じる
  • 国や大学、産業界が連携して就職氷河期世代のスキル習得に向けて職業訓練などを行い、3年程度で300万人超の就業安定化に取り組むこと
  • ハローワーク、大学・職業訓練機関、経済団体等が連携する協議会を立ち上げ、対象者の把握、地域ごとの事業実施計画を立てる
  • ハローワークなどに専門の部署や人員を配置して人手不足の企業への就職を促進することや、中途採用の拡大などを図る企業への助成制度を拡充する

首相、3年計画策定指示 就職氷河期世代を集中支援

安倍晋三首相は10日の経済財政諮問会議で、バブル崩壊後の「就職氷河期」に社会人となって非正規社員として働く30代半ば~40代半ばの人を対象に、就職支援を強化するよう関係閣僚に指示した。

今後3年間の「集中プログラム」を夏までにまとめ、数値目標も掲げる。

中途採用を増やす企業への助成拡充などを民間議員が提言したのを受け「氷河期世代への対応は国の将来に関わる重要な課題だ」と応じた。

出典:産経新聞(2019.4.12)より

これらの施策案のベースとなっている国の資料は、以下のPDFをご参照ください。

「氷河期世代」を対象とした公務員の中途採用が本格化

政府の方針に呼応するように、国家公務員・地方公務員を問わずに、「氷河期世代」を対象とした公務員の中途採用が本格化しています。

2019年9月に兵庫県宝塚市で実施された、「氷河期世代」を対象とした採用試験では、3人程度の募集に対して全国から1635名の応募があり、全国的に大きなニュースになりました。

競争率545倍、宝塚市の就職氷河期採用 4人合格

兵庫県宝塚市は、バブル経済崩壊後の「就職氷河期世代」に限定して初めて行った正規職員の採用試験で、当初計画の3人より1人多い4人の採用を内定し、13日、合格通知を発送した。9月の1次筆記試験には全国から1635人が受験し、競争率が545倍となる狭き門だった。

来年1月に4人を採用する。同市は新卒などの学生とは別に、氷河期世代の36~45歳を正規職員として直接雇用する方針で、本年度から3年間採用を続ける。

同市は「厳しい時代を生き抜いた思いを重視する」との採用基準も設け、今月4日の最終面接で20人から経験や抱負を聞いた。同市人材育成課は合格者を4人に増やした理由を「能力が甲乙付けがたく、採点の点数が並んだため」とした。

出典:神戸新聞(2019.11.13)より

このニュースを皮切りに、国家公務員・地方公務員を問わずに、全国各地で「氷河期世代」を対象とした公務員の中途採用のニュースが連日流れています。

公務員の採用試験で勝ち残るのは容易なことではありませんが、氷河期世代の私たちにとっては、大きなチャンスが到来したといってもよいでしょう。

氷河期世代支援の動きは民間にも波及へ

政府の方針で始まった氷河期世代の就職支援の動きですが、公務員採用だけではなく、徐々に民間へも波及しだしています。

氷河期世代募集で年齢制限容認へ 民間就職サイトの仲介可能に

厚生労働省がバブル崩壊後に就職難だった「就職氷河期世代」の就労後押しを目的に、原則禁止の年齢を制限した採用活動をこの世代に限り全面解禁し、民間の就職サイトや企業が手掛ける募集でも可能とする検討を始めたことが7日分かった。氷河期世代を対象にした求人については8月、ハローワーク経由に限って容認していた。来年早々にも拡大させる。

現在、30代半ばから40代半ばに当たる氷河期世代の採用を巡っては、兵庫県宝塚市が今夏行った求人に約600倍もの応募が殺到。政府も11月、国家公務員の中途採用枠で重点的に採用することを決めた。民間の採用活動でも規制緩和が必要と判断した。

出典:共同通信(2019.12.7)より

パソナグループ 就職氷河期世代300人採用へ

総合人材サービス大手のパソナグループ(東京)は12日、バブル崩壊の影響で就職難だった「就職氷河期世代」を中心に、300人を来年4月から順次、正社員として採用すると発表した。同社が展開する地方創生事業向けの雇用で、このうち200人を兵庫県淡路島での観光事業に振り向ける。

今後3年間で30万人の雇用創出を目指す政府の氷河期世代支援施策に歩調を合わせた。淡路島の募集枠を除く100人は、同社が全国の拠点で手掛ける地方創生事業に携わる。入社から半年間、英語やIT技能、財務経理などの研修を受け、施設運営や企画管理などの職種に従事する。

出典:神戸新聞NEXT(2019.12.12)より

政府の後押しもあり、人材不足のなかで氷河期世代の人材を活用しようという動きは、今後さらに加速していく可能性が高いでしょう。

政府がこのタイミングで氷河期世代の就業支援に注力する真意とは?

正直なところ、今さら感はぬぐえませんが、政府が本格的な支援に取り組むことは評価できます。

バブル崩壊後の新卒採用が極端に絞り込まれた時期に、学校を卒業した氷河期世代は、いまは30代半ばから40代半ばです。

  • 正規雇用を希望しながら非正規で働く人が約50万人
  • 「無業者」(無職で家事・通学をしていない人)が約40万人

これらの合計90万人が、今回の就業支援の対象となります。

生活が不安定な状況にある氷河期世代の人がかなり多いことは、この記事をご覧になっている皆さんなら、よくお分かりのことでしょう。

氷河期世代が高齢化した際の問題を憂慮か

政府の施策によって正規就労が進めば、厚生年金加入で高齢期の所得が確保されます。

今回のムーブメントが意図するもののひとつは、氷河期世代が高齢期にさしかかるタイミングで、生活保護を受けるリスクを減少させることなのです。

また、介護や土木など人材不足に直面する業界にとっては、施策を通して氷河期世代の正規就労者が就職することで、人材需給のミスマッチを解消するという、都合のいいシナリオも描いています。

つまり、政府が施策を次々と打ち立てているのは、氷河期世代を救済しようという姿勢ではありません。

将来的な国家予算を抑制するために、都合よく人材需給を平準化することを意図しているのです。

氷河期世代にも、職を選ぶ権利はあるでしょう

このようにも言いたくもなるような、つじつま合わせにすら見えてきます…。

それでも氷河期世代にチャンスが到来したことは確かな事実

これらの施策について、政府の本音がどこにあるのか、実効性はどの程度あるのかなどを考えますと、素直には喜べない部分も多いでしょう。

このような支援が打ち出されることについて、他の世代から冷ややかに見られているのも確かです。

それでも、ロストジェネレーション世代に対して明確にメリットがある施策は、少なくとも筆者が知る限りでは、おそらく初めてのことなのです。

それくらいに今は、画期的な動きが出てきています。

バブル崩壊後のどうにもならない景況のなか、正規雇用の席が足りていないことを百も承知で、社会に放り出されて自己責任論を押し付けられたのが今の40代です。

その後は構造改革をうたって、人材派遣制度を大幅に緩和した時代から今に至るまで、氷河期世代は常に雇用の調整弁として虐げられてきました。

これらの結果として、いまなおこの世代の人材が圧倒的に少なく、いびつな世代構成のままの企業は少なくありません。

90年代半ばから現在に至るまで、氷河期世代を取り巻く環境をすべて振り返りますと、真っ黒な下心も見え隠れするとはいえ、それでもまだ希望が見えてくるといえるのではないでしょうか?

機運がいちおう高まっていて、たまたま東京オリンピックが開催される、今からの1年間こそが、転職活動に絶好の時期だと筆者は捉えています。

氷河期世代で就職・転職を検討している方は、今こそ絶好のチャンスが到来したといえるでしょう。

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この記事を書いた人
涼宮ぷらち
40代男性、長崎県在住。大学卒業後にIT専門量販店へ就職。30代で社会人向資格専門学校へ転職し、運営と公務員受験講座講師を担当。40代を目前にて「本当に必要とされる場所で働きたい」と考えた結果、最初にスカウトされた経営コンサルタント会社に転職。現在に至る。
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