現在の転職市場では、応募者が有利な状況が続いている状況です。
転職希望者は300万人を超えており、40代においても、約50万人がより良い条件を求めて転職活動を進めています。
しかし同じ40代でも、短期間で転職に成功する人もいれば、なかなか希望に沿った転職先に巡り会えず、転職活動が長期化する人もいるのです。
転職活動が長期化している人は、
なぜうまくいかないのだろう…
このような自問自答することが多いのではないでしょうか。
それはもしかすると、面接で知らず知らずのうちに、面接官に失言をしてしまっているからかもしれません。
この記事では、企業の採用担当者を務める筆者が、面接で口にしてはいけない代表的な失言を3つご紹介します。
最後まで読んでいただければ、自身の失言に気づいたり、発言に注意を払えるようになるもしれません。
ぜひ一度チェックしてみてください。
40代が面接試験で注意すべきポイントは、40代が転職面接で必ず聞かれる5つの質問でご紹介していますので、あわせてご確認ください。
▼この記事の執筆者▼
転職に失敗する40代に共通する3つの失言とは
40代の中でもマネジメント経験がある人は、成長企業を中心に人材が不足しているため、求人数が多い状況となっています。
ただ、管理職の経験があり、面接でも手応えを感じたはずなのに、なぜか不採用とされた経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
このような場合は、知らず知らずのうちに失言をしているのかもしれません。
ここでは、面接で口にしてはいけない3つの失言について、具体的にご紹介していきます。
上司や同僚と合わなかった
退職理由や志望動機の中で、上司や同僚と合わなかったことや、上司への不満をあげる人がいます。
正直に話すのは悪いことではありませんが、
転職しても意に沿わないことがあれば、また同じような不満を持つのではないか?
面接官からすると、上記のような疑念を抱いてしまうのです。
自分だけでなく、周りの人間も不満を持っていました
たとえこのような補足をしたとしても、現職の不満を他社の人に話すことそのものが、失言としてとらえられるでしょう。
仕事上のトラブルやミスが原因で退職した
転職する人のなかには、仕事上のトラブルやミスが原因で、責任をとって退職したという人もいるでしょう。
たとえ本当の退職理由だったとしても、40代の転職者には、トラブルやミスを事前に回避したり、うまく処理したりする能力が求められています。
ネガティブなことを正直に話そうとする誠実さはあるな
このようなことは伝わるかもしれませんが、トラブルやミスの後処理に関する説明がないと、能力がないと判断されてしまうかもしれません。
トラブルやミスの原因が自身の部下に起因するものだとしても、後処理に関する説明がなければ、やはり失言としてとらえられてしまうのです。
他社の結果が出るまで待って欲しい
他社と並行して応募していると、どうしても結果の通知時期がずれてしまうことがあります。
内定を出した場合、承諾・辞退の結論を出すのにどれくらいの期間が必要ですか?
面接で上記のような質問をされることがあります。
このような面接官の質問に対して、
他社の結果が出るまで待っていただけますか?
上記のような回答をする人がいますが、これも失言となります。
他社の結果を待つということは、「他社が本命企業です」と面接官に言っているようなものです。
後から内定を承諾したとしても、
本命企業から採用を貰えなかったから、やむなく承諾したのではないか?
面接官はこのような疑念を抱くかもしれません。
面接官のこのような質問には、正直に答えるのではなく、
いろいろな人に相談したいので、1~2週間お時間をいただけますか?
上記のような、差し障りのない回答で失言を防ぐようにしてください。
面接で失言となってしまう「意味合い」とは?
ここまで転職活動での3つの失言をご紹介しましたが、これらはあくまで代表的なフレーズを紹介したものです。
「なぜ失言なのか?」という意味合いを、しっかり押さえておけば、ご紹介した以外のフレーズでも、失言かどうかに迷わなくて済みます。
ご紹介した3つの失言には、以下のような意味合いがあるので、面接では絶対にNGだといえるのです。
- 前職批判
- トラブル・ミスしがち
- 応募先軽視
しかし、ネガティブなことに一切触れずに、綺麗ごとばかりに終始してしまうと、
何か隠しているのでは?
逆に面接官から、このように不審に思われてしまうかもしれません。
失言につながるようなエピソードを話す場合は、必ず前向きな言葉で締めるということを、忘れないようにしてください。
前職批判と受け取られる
上司や同僚への不満以外にも、会社方針や収入など労働条件への不満も、失言につながる恐れがあります。
失言と取られないためには、不満を解決するために行動したけれど、解消されなかったという流れを組み入れるのがポイントです。
トラブルやミスをしがちと思われる
トラブルやミスが原因したという表現は、極力使うべきではありません。
もし話すのであれば、トラブルやミスを自身のアイデアで回避したり、うまく処理した具体例があるときだけに限定するのが無難でしょう。
応募先軽視と取られる
面接官も応募企業で働いている社員であることを、しっかり認識しておきましょう。
いくら面接の場とはいえ、自身の会社を軽視されたり悪く言われたりすると、
この人とは一緒に働きたくないな
このように思われてしまうのです。
面接対策はプロのアドバイザーに相談しよう
面接の対策を進めるには、かなりの労力が必要であり、ノウハウも必要となってきます。
働きながら、あれもこれも一人でやるのは、本当に大変なことでしょう。
そこでおすすめしたいのが、転職のプロによるサポートを活用すること。
客観的な視点で、適切なアドバイスをもらうことができます。
40代は転職エージェントの活用が成功の近道
「転職エージェント」では、希望することで模擬面接を実施してもらえるので、面接本番に向けて実践的な準備に取り組めます。
企業との取引実績や長年の経験があるからこそ、
- 応募企業における面接でのポイント
- 採用担当者の傾向など
上記のような点をふまえて、効果的なサポートをしてもらえるのです。
その他にも、転職エージェントを利用することで、以下のようなメリットを得ることができます。
- 転職サイトなどに出回っていない、40代向けの非公開求人を紹介してもらえる
- 履歴書や職務経歴書の添削をしてもらえる
- 業界や企業について、独自の情報を提供してもらえる
- 求人企業について、気兼ねなく質問できる
- 選考に落選した理由を教えてくれるので、次への対策が打てる
- キャリアや市場価値をプロの視点で見定めて、アピールするべき自身の強みを教えてくれる
- 応募企業との連絡や日程など、エージェント担当者が間に入って調整してくれる
- 入社時期や年収条件など、交渉ごとを代行してくれる
無駄なく効率的に転職活動を進めるうえで、利用しない手はないサービスでしょう。
しかも、転職エージェントは人材が採用されたときに、企業から成功報酬を得るビジネスモデルのため、転職者は無料で利用することができます。
エージェントとの相性を見極めて厳選するという前提で、最初から3~4社ほどに登録しておきましょう。
ミドル世代向けの転職エージェントについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
ハローワークなどの公共就職支援サービスも利用する
ハローワークは、転職サイトと比較すると求人の詳細がわかりにくく、待遇面で見劣りすることが多いので、利用を敬遠している人もいるかもしれませんね。
ですが、ハローワーク併設の転職支援コーナーにおいて、転職エージェントのような充実したサービスを用意している地域もあります。
とくにミドル世代の転職においては、ハローワークも積極的に活用しましょう。
当サイトに寄せられた転職体験談でも、
ハローワークでの面接指導のおかげで、転職することができました!
このような事例もあります。
ハローワークの面接指導で転職できた40代女性の体験談はこちら
他にも、ハローワークを利用することで、得られるメリットは以下のとおり。
- 仕事の種類が豊富で求人数が圧倒的に多い
- ハローワークだけの独自求人がたくさんある
- 職業相談の窓口が充実しており、気軽に相談できる
- 子育て中の仕事探しを支援するマザーズコーナーがある
- 職業訓練を受けて、資格やスキルを習得できる
ハローワークは公共の職業紹介機関ですから、企業は無料で求人を掲載することが可能です。
そのため、
ブラック企業の求人が紛れているのではないか…
こういった心配をしている人もいるでしょう。
ですが、質の悪い求人は見分けることができますし、窓口で確認すれば、さまざまな情報を教えてもらえます。
- 現在失業中である
- 地元企業への就職を希望している
- 未経験の仕事に転職したい
- 子育て中である
上記のような方であれば、利用しないのはもったいないサービスですよ。
ハローワークなどの公共支援サービスについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ:失言となるNGパターンを知って対策しよう!
今回は、40代の転職活動に失敗する人にありがちな、「3つの失言」についてお話ししました。
面接の途中までよい雰囲気で進んでいたとしても、ひと言で状況を一変させてしまうのが失言です。
面接の途中なのに、急に面接を終えようとする動きがあったり、面接官の反応が鈍くなったりしたときは、何か失言があったのかもしれません。
いかに選考といえども、面接は人間同士が接しながら行うものです。
相手の心証を悪くしないことを心掛けると同時に、ネガティブなエピソードは必ず前向きな言葉で締めるようにして、厳しい選考を乗り切ってください。
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