退職手続き

転職のときに退職金で損をしないために!40代が覚えておきたい基礎知識

転職なども考えずに普通に働いているときは、退職金のことを気にする人はほとんどいないでしょう。

しかし、いざ転職を意識し始めると、

退職金はいくらもらえるのだろう?

こんなふうに、急に気になってしまうものですよね。

とはいえ、気になったところで、何をどう調べれば退職金のことがわかるのか、見当がつかないという方も多いのではないでしょうか?

この記事では、

  • 退職金に関する基本的な知識
  • 転職時に受け取る退職金で損をしないために知っておきたいこと

上記について、人事労務歴20年の筆者が解説します。

退職金のことが気になっている人は、この記事をご覧になれば、きっとモヤモヤが解消されるはずです。

ぜひ最後までお付き合いください。

退職金制度は法律上の義務ではありません

退職金のことを知りたいのなら、まずは勤めている会社の退職金規定をチェックしてみましょう。

退職金規定では、今まで深く考えてなかった退職金について、詳しく規定されているはずです。

ただし大前提として、退職金制度はすべての企業で導入されているわけではありません

なぜなら、退職金の支払いが法律などで義務付けられているわけではないからです。

ですので、いま勤めている会社に退職金制度自体が存在するのか、まずは確認するようにしましょう。

退職金制度の種類をチェックしよう

続いて、退職金の種類について見ていきましょう。

退職金の代表的なものとしては、以下の3つが挙げられます。

退職一時金

「退職一時金」とは、企業が独自で退職金を毎月積み立てて、社員の退職時にその財源から一括で支給される退職金のことを指します。

企業年金

企業がリスクヘッジのため、受託機関と契約を結び、企業外で管理・給付されるのが企業年金です。

一般的には、上記2つのタイプに分けられます。

  • 確定給付型企業年金:将来受け取る給付額が確定している
  • 確定拠出型企業年金(401K):毎月拠出する金額が確定している

ここで注意しておきたいのは、確定拠出年金は「老後の資産形成」という名目で、制度化されたものであることです。

したがって、法律で本人が死亡した場合など一部の例外を除き、60歳に到達しないと受け取れない仕組みとなっています。

退職金が支給されることをあてにして、じっくりと転職活動を進めようと考えている場合は、確定拠出型だとその計画が崩れる可能性があります

自社の退職金が確定拠出年金型であるかどうかは、事前に確認しておきましょう。

前払退職金

退職時に一括で一時金として受け取るのでなく、毎月の給与や賞与に上乗せして支給されるものです。

採用している退職金の種類は企業によって異なる

退職金について、代表的な3種類をご紹介しましたが、1種類だけを導入している企業もあれば、複数を導入している企業もあります。

退職金規定で、勤めている会社がどのタイプなのかをチェックするようにしましょう。

退職金の支給基準や計算方法について

退職金の支給基準や計算の方法も、退職金規定で確認することができます。

退職したすべての人に支給されるわけではない

まず支給基準についてですが、退職金は退職した人すべてに支給されるわけではありません

  • 勤続3年以上
  • 無期雇用の社員のみ
  • 社員登用された場合は登用時から起算

例えば上記のように、各企業で細かく支給基準が設けられているはずなので、自身が支給基準に該当するかもチェックするようにしてください。

退職金の計算方法

次に退職金の計算方法についてですが、こちらも各企業によってさまざまです。

ただ退職金には、

長年の会社への貢献に報いるため

という性質がありますので、ほとんどの企業で退職金の計算には、勤続年数が用いられています

計算方法の一例を挙げると以下の通りです。

(職級で異なる毎月の退職金積立額)×(勤続年数係数)

このような計算で、各個人の退職金積立額を毎月確定させて、それを在籍中は毎月積立していきます。

退職金を精算する場合は、以下のような計算式を用いて、退職金の支給額を確定させます。

(累計の退職金積立額)×(退職事由係数)

ちなみに退職事由係数とは、定年退職・会社都合退職を1とすると、自己都合退職の場合は0.5というように、退職事由によって退職金の金額を調整するための係数です。

この係数も勤続年数によって変動しますので、注意するようにしましょう。

退職金で損をしないために、覚えておくべき知識とは

ここまでご紹介したように、

  • 退職金の有無や種類
  • 退職金の支給基準
  • 退職金の計算方法

これらは各企業によって内容が異なります。

事前に退職金規定をしっかりチェックしておくことで、退職金のことも頭に入れつつ、転職活動や退職の計画を設定できるのです。

退職日が決まった後に退職金規定をチェックしても、

しまった、もう手遅れだ…

このような場合もありますので、早めに確認しておくことをおすすめします。

退職日によって支給額が変わることも

退職金の算出には勤続年数が用いられますが、

退職日がたった1日違うだけで、勤続年数が1年ずれてしまう

こういったケースもあります。

勤続年数がずれてしまうと、退職金の計算に用いられる、

  • 勤続年数係数
  • 退職事由係数

これらに影響が出るかもしれません。

例えば、累計の退職金積立額が500万であり、勤続年数が25年であった場合、退職事由係数が0.5だとすれば、退職金は250万となります。

この退職事由係数が、勤続年数26年の場合は0.6だとしたら、退職金は300万となるのです。

このように、勤続年数が1年変わるだけで、受取額に50万もの差が出ることが実際にあり得ます。

勤続年数を年単位で見るのか、月単位なのかは企業ごとに異なります。

事前に勤続年数の仕組みを把握しておけば、退職日の設定や転職のタイミングによって、支給額が少なくなるという事態を防ぐことができるはずです。

退職金に関する税金のこと

退職金も所得にあたりますので、所得税が課せられます。

退職一時金や企業年金を一括で受け取る場合は、「退職所得の受給に関する申告書」を提出することで、退職金に課せられる所得税を軽減することができます

退職金に課せられる所得税の計算方法は、勤続年数や課税対象となる金額によっても変わるので、詳細は以下の国税庁のサイトで確認してみましょう。

なお、退職金に関する税金は優遇されていて、退職所得控除額がかなり高く設定されています。

短期間でよほど高額な退職金を受け取らない限り、多額の税金を支払う可能性は低いでしょう。

40代なら、転職先の退職金についても考えておこう

ここまでは、おもに転職する前の退職金について解説してきました。

しかし、40代で転職するときには、転職先での退職金の扱いについても考えておくべきです。

応募先の求人内容をチェックするときに、

  • 退職金制度があるのか?
  • どんな退職金制度を導入しているのか?
  • たくさん受け取ることができるのか?

こういった点にも気を配ることができれば、転職後に後悔してしまうことを防げます。

ここでは、40代で転職する場合に、

転職先の退職金について、頭に入れておいて欲しいこと

についてご紹介します。

転職先の退職金に過度の期待は禁物!

40代で転職する場合は、結論からいうと、転職先で高額な退職金を得ることはあまり期待できません。

  • 転職先では、イチから退職金の積み立てが始まる
  • 退職金は「勤続3年以上」を対象としていることが多く、残り勤務年数が限られている40代にとって、厳しい条件である
  • 年功型の退職金は、勤続年数が長くないと退職金の毎月積立額があまり高くない(成果報酬型退職金であれば別)

上記のように、転職先で多くの退職金を得るには、40代は不利な条件が多いのです。

「退職金制度がない=ブラック企業」というわけではない

40代で転職活動を進める場合は、応募先に退職金制度があるかどうかをチェックするべきです。

しかし、退職金制度がないからといって、その企業がブラック企業というわけではありません。

最近では退職金制度がない企業も多く、代わりに月々の報酬額が、高く設定されている場合もあります。

とくに外資系企業では、退職金制度がない割合が多いです。

  • 退職金には期待せずに、報酬の高い企業を目指すのか?
  • 定年後に少しでも退職金を受け取りたいのか?

こういった点もよく考えて、転職活動を進めるようにしてください。

まとめ:転職する前に退職金規定をチェックしておこう

今回は、転職や退職によって受け取る退職金の制度や、損をしないための基礎知識についてお話ししました。

転職先の給与支給日が今までと違う可能性もあり、転職後は一時的に収入が不安定になる場合があります。

その不安定な時期に、欠かせないのが退職金の存在です。

転職を決める前に、退職金のことをちゃんと知っておけば、もらえる金額が多少増えるかもしれません。

また最近では、退職金制度がない企業も増えており、退職金制度の有無を、転職時の企業選びの判断材料に入れておくべきです。

退職金に関する知識は、覚えておいて損はないものです。

これを機会に、まずは自社の退職金制度について確認してみましょう。

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この記事を書いた人
KTOY
40代男性、大阪府在住。某メーカーの総務部に勤務しています。総務・人事・労務の仕事を20年程経験しておりますので、実務的で分かりやすい記事作成を心掛けます。
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