転職の準備

転職への障壁!「嫁ブロック」を回避して気持ちよく転職する方法

兵庫県神戸市にて、「しごと改革コンサルタント」として活動している山本 顕一です。

今回は、40代の転職での障壁(会社や家族にとってはブレーキ)となる、「嫁ブロック」についてお話します。

奥さまと子供ふたりで4人家族という、40代の世帯の方も多いのではないでしょうか?

その中で、転職という「再出発」を志した際に、流れを押しとどめるのが「家族の反対」。

とくに奥さま(場合によっては母や義母)からの反対によって、断念せざるを得ないケースが多くみられます。

いったいなぜ、嫁たちはあなたの再出発を阻もうとするのでしょうか?

嫁が転職を阻む最大の理由は、「収入が下がる」こと

嫁が転職を阻む最大の理由は、「収入が下がる」ことによる将来への不安です

転職すると収入が下がることは事実です。それに対する防衛反応(現状維持バイアス)が、転職を断固阻止する反応となって現れます。

ですので、あなたの再出発を反対させない(逆に応援する形にもっていく)ためには、この「将来への不安」を取り除く、具体的な行動が必要となるのです。

具体的な行動をとるための方策については、次項から取りあげていきます。

1.転職によって下がる「収入の額」を知る

40代の転職によって、収入は具体的にどの程度の減少となるのでしょうか。

表1は、厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」の「役職・職種・標準者賃金」を基とした表です。

表1:役職別の所定内給与額等(企業規模100人以上)

役職別の所定内給与額等(企業規模100人以上)

(出典:労働新聞 令和元年5月13日号)

転職の3つのパターン

転職のパターンとして、以下の3つのケースが考えられます。

  1. 役職者が別会社の役職者として採用されるケース(いわゆるヘッド・ハンティング)
  2. 転職者がスキルを活かせる職場に迎えられるケース(転職の成功例)
  3. 転職者が人員の数合わせとして採用されるケース(転職の失敗例)

1)のケースは、「大企業のミドルクラスにあった者が、その経験や人脈を見込まれて、中堅・中小規模のハイクラスとして採用」されるものです。

これは50代の早期退職者や役職定年者にみられるものであり、40代だと現時点では数は限られています。

しかし、先日において経団連やトヨタ等が発表したように、「45歳定年」が現実となりつつある状況によっては、今後は増えていくケースと見られています。

2)のケースは、「これまでの経験をもとに、ワンランク下がる程度の会社に、経験者として採用」されるものです。

これはしっかりと、転職対策を打った結果として得られた、「転職の成功例」です。

3)のケースは、「転職先がなかなか決まらず、生活維持のためにやむなく選んだ」ものです。

パワハラなどが横行する悪しき職場や、若手向けの体力が必要な職場等からの離職において、転職への準備や次に活かせる経験(あるいは経験の見せ方)の不足による、「転職の失敗例」となります。

3つのパターンの転職による収入低下額は?

1)~3)のケースを設定し、表1に当てはめて、収入の低下額を算出した結果は、以下となります。(ためしに、ご自身に置き換えて計算してみてください)

  1. 1)のケース:「1000人以上規模の課長→100~499人以上規模の部長」
    →目安月収は569,300円(37,900円の減少)。
  2. 2)のケース:「500~999人規模の係長→100~499人規模の非役職(経験を考慮して50%差額加算)」
    →目安月収は355,700円(56,700円の減少)。
  3. 3)のケース:「500人以上規模の非役職→100~499人規模の非役職20~24歳」
    →目安月収は230,700円(99,800円の減少)。

いずれのケースでも、収入が低下することがわかりました。

もっとも、1)のケースにおいては、従前の収入を保証する契約であることが多いので、転職の影響はほぼありません。

2)と3)のケースからは、「大会社に入れば将来は安泰、何としてでもしがみつけ!」という、世間の認識を裏付ける数字といえるでしょう。

しかし「45歳定年」に見られるように、これからは中高年齢者における、雇用の流動化傾向が進展していきます。

転ばぬ先の杖として、次への準備をしっかりと行って、「3)のケース」とならぬようにしておいた方がよさそうです。

2.「現時点における家計の状態」を知ることで、「嫁を説得するために必要な支出削減額」を理解する

次に、下がった収入額が、どの程度の影響を及ぼすのかについて分析してみましょう。

「現時点における家計の状態」のケースとして、総務省の家計調査「1世帯当たり1カ月間の収入と支出(世帯主の年齢階級別)」における、40~44歳の消費支出を表2に示します。

表2:40代前半における消費支出

(出典:総務省統計局「家計調査」)

消費支出額は302,690円であり、2)のケースでは収入は減少したものの、50,000円程度の貯蓄は可能であることがわかります。

もっとも、収入の減少分である56,700円に相当する分の余裕(たとえば、個人的な趣味や投資余力など)が失われているわけですから、何らかの形での調整は必要となります。

3)のケースでは、これまでの収入(335,000円)の範囲内で、消費支出が行われていたものが、収入の減少によって賄えなくなってしまいます。

不足額は72,000円。生活の質を相当落とさないと賄えない数字です。「食料」、「交通・通信」、「教養娯楽」、「その他(交際費)」などが、削減対象になるでしょう。

もちろん表2は全国で実施した標本調査ですから、実情とは異なる可能性があります。

車が欠かせない地域であれば、「交通・通信」における費用は削ることができませんし、育ち盛りのお子さんが複数いる家庭では、「食料費」は削りがたいものがあるでしょう。

すなわち、「現時点における家計の状態」を知っておかないと、嫁が知りたい「転職による金銭的な影響がどの程度およぶのか?」について、説明することができないのです。

3.「将来における家計の状態」を知ることで、嫁との相互理解を深める

次に、将来への不安を解消するために必要な、5年後の消費支出」を分析します。

表3は同じく45~49歳における消費支出です。

表3:40代後半における消費支出

(出典:総務省統計局「家計調査」)

増加する項目は、「食料」、「交通・通信」、「教育」、「その他」です。

「その他」項目では、「こづかい」と「仕送り金」の項目が、大きく増えている点を踏まえると、増加している項目は、いずれも子どもに関するものと判断できます。

すなわち、嫁が抱える「将来への不安」の根本原因は、「子どもへの影響」であると言えるでしょう。

この点を中心に、将来設計について奥さまと話し合って、相互理解を深めることが重要です。

4.「嫁ブロック」を回避して気持ちよく転職するための手順

「家計の状態を知る」ことが重要なポイントですが、いきなり「家計の状態はどうなっているの?」と、ダイレクトにたずねるのはご法度です。

奥さまが家計を預かっている場合、その領域についてたずねるということは、「信用されていない」と認識されてしまうからです。

まずは核になる「将来設計」について、誕生日や結婚記念日などのタイミングで、話を持ち出すのが妥当なところと思われます。

そこから、「将来設計」に必要な要件の達成に向けて、「転職」の流れにつなげていきましょう。

会話例

嫁
息子もそろそろ難しい年ごろになってきたから、あなたにも息子と向かい合う時間を取ってほしいわ。
夫
残業で夜遅くに帰ってくるような今の生活では、息子と話す時間も取れないんだよね。
夫
仕事への向き合い方について、そろそろ真剣に考える時期なんだろうか…
夫
…君はどう思ってる?

このような流れから、「働き方を変える」ための転職に、話を持っていきましょう。

「将来から現在」の順となるように、話を展開していき、その中で収入や支出について、具体的な数字を出すことが重要です。

この段階で、具体的な数字が出てこないと、ただの夢物語と捉えられてしまいます。

具体的な数字をもとに、具体的に何をどうするのか。このあたりは会社で仕事をする流れで、いつもやっていることだと思いますが、奥さまに寄り添うことを常に意識して、「共に実現しよう!」という流れで、手順を進めていきましょう。

まとめ:「嫁ブロック」を回避して気持ちよく転職するには?

「嫁ブロック」を回避して、気持ちよく転職するには、「収入が下がる」ことによる、奥さまの将来への不安を解消することが重要です。

奥さまの将来への不安を解消するためには、「家計の状態を知る」ことが必要となります。

「家計の状態を知る」ことを通じて、奥さまとの相互理解を深めることができれば、「転職への強い意欲」によって、「現時点しか見えていない」という状態の回避にもつなげていくことができます。

より良い転職先を選択するためにも、将来へ向けた広い視野と、家族の協力を得ていきましょう。

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この記事を書いた人
山本 顕一
30代男性、兵庫県在住。「しごと改革コンサルタント」として、経営と労務に関する伴走型支援と公的機関での起業・開業支援を主に活動中。専門的知見をもとに、40代の転職に役立つ情報をご提供します。中小企業診断士、社会保険労務士。
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