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介護タクシードライバーは40代でも転職・開業できる!【実例も紹介】

最近では、40代にも転職の道が開けていると言われていますが、資格もキャリアもない方でも、はたして転職をすることはできるのでしょうか?

じつは40代で未経験であっても、転職できる職業は数多くあり、介護タクシードライバーもそのひとつです。

また介護タクシードライバーは、会社勤めだけではなく、個人で開業して運営することもできます。

今回の記事では、40代でも転職可能な介護タクシードライバーについて、その仕事内容や開業する場合の条件について、詳しく解説しています。

また実際に筆者の知人が、40代で介護タクシードライバーとして開業した事例もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

社会性も将来性も十分!介護タクシードライバーの仕事内容とは?

介護タクシードライバーは、高齢化や過疎化が進む現代社会において、期待されている職業の1つです。

高齢などによって移動手段が制約される、「交通弱者」の問題は深刻化しており、介護タクシードライバーは、交通弱者の移動をサポートする重要な役割を担っています。

ここでは、介護タクシードライバーの仕事内容を具体的にご紹介します。

自力での移動が困難なお客様を送迎する仕事

介護タクシードライバーとは、さまざまな事情により自力での外出が困難な方に対して、彼らの送迎に特化したタクシードライバーです。

もともとは、重度な身体障がい者を対象にしたサービスとして存在していました。

しかし近年では高齢化社会が進んで、自力での移動が困難となっている方は増え続けています。

こういった高齢者の外出サポートという役割を担う仕事として、介護タクシーの市場が拡大しているのが現状なのです。

あらかじめ時間を決めて送迎する「予約制」

一般のタクシードライバーは、お客様を確保するために駅やホテルなどで待機することが多いです。また街の道路を走りながら、お客様を探すこともあります。

いっぽう介護タクシードライバーは、原則として「予約制」で働いています。

なぜなら介護タクシーを利用するお客様は、降車後も一人で移動できない方が多いので、あらかじめ時間を決めて、さまざまなサポートを受ける必要があるからです。

予約して受診する病院などへの送迎が多いことも一因となります。

お客様の状態に応じて身体介助が必要なことも

介護タクシーを利用するお客様は、車の乗り降りを自力で行うことが難しい場合があります。

このような乗り降りが難しいお客様の時は、介護タクシードライバーがお客様の介助を担当することも。

また車いすを利用しているお客様の場合は、車いすに乗ったまま介護タクシーに乗車するのが一般的です。

そのため介護タクシーの車種は、背が高いワゴンやミニバンタイプのものが選ばれ、後部座席に直接乗り込めるように改造されています。

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介護と障がい者向けで2つのサービス分野

介護タクシードライバーの仕事は、介護保険や自治体の福祉制度に関係しており、大きく分けて2つの職域(サービス)があります。

介護タクシードライバーとして働く場合は、どちらかに特化したり、両方の分野を掛け持つことも可能です。

 介護保険サービス

介護タクシーは、介護保険制度を用いて利用することができます。

ただし、介護保険で介護タクシーを利用する場合は、ケアマネージャーが作成する、「ケアプラン(介護計画書)」に組み込まれていることが条件です。

介護保険で介護タクシーを利用した場合は、お客様の金銭的負担は少なくなります。

もちろん正規の料金を支払えば、介護保険外で介護タクシーを利用することも可能です。

身体障がい者向けサービス

身体障がい者の認定を受けている方の移動手段として、介護タクシーのサービスを提供します。

この分野のタクシーは、「福祉タクシー」と呼ばれる場合もあり、自治体の福祉制度で利用料金が支払われるケースも多いです。

介護タクシードライバーへの転職や開業は、40代でも可能です

介護タクシードライバーの求人は、全国各地で数多くあります。またほとんどの求人で、未経験者でも応募が可能です。

深夜勤務なども原則ないので、多くの方にオススメできる転職先といえるでしょう。

また介護タクシードライバーの特徴として、自営業として開業することもでき、より高い収入を目指すこともできます。

介護・福祉事業所での求人がメイン

高齢化社会にともなって、介護タクシードライバーを募集する求人広告は増えています。

求人募集をしているのは、介護や福祉の分野を主業としている会社が多いです。

また一般のタクシー会社が、介護タクシーを運営している場合もあります。

会社員として介護タクシー会社に勤務する場合は、所属するドライバーとして、決められたお客様の送迎を担当します。

全国各地で求人があるので、UターンやIターン転職も可能

高齢化は日本全体の問題ですから、介護タクシードライバーの仕事は場所を問いません。

むしろ地方になるほど、過疎化の影響などもあって、移動が困難な高齢者の方が数多くいらっしゃいます。

したがって介護タクシードライバーは、好きな場所で働くことができる仕事といえるでしょう。

UターンやIターンの転職先としても、おすすめできる仕事です。

会社勤めなら年収250万程度。残業や深夜勤務はナシ

介護タクシードライバーの平均年収は、250万円~300万円台くらいとなります。

月収にすると20万円台の方が多く、高収入とはいえない仕事です。

ただし、介護タクシードライバーは予約制で働くので、ほとんど残業がないですし、深夜勤務も原則ありません。

したがって介護タクシードライバーは、副業がしやすい職場環境といえるでしょう。

また体力的にあまり残業ができないという方にも、おすすめできる仕事です。

個人で開業すれば、収入アップを目指せる

介護タクシードライバーは、個人事業主として開業することも可能です。

個人ではじめる場合は、まずお客様の確保が問題となるでしょう。

地道に営業を重ねて、近隣の介護や福祉事業所と連携しながら、徐々にお客様を増やしていく必要があります。

お客様との信頼関係が構築できるようになれば、個人から直接依頼されるケースも増えて、収入も安定してくるでしょう。

さらに業績が伸ばせそうであれば、車両台数を増やして、介護タクシードライバーを従業員として雇うこともできます。

事業としてこのレベルまで到達すれば、より高い収入を得ることも可能です。

介護タクシー事業を開業するために、必要となる資格と資金は?

介護タクシードライバーとして開業するには、さまざまな要件があります。

ただし、開業するための難易度はそれほど高くなく、資格取得や車両購入の費用を含めても、数百万円ほどで開業することは可能です。

また条件が整っていれば、自宅を事務所にして開業することも可能なので、自宅で開業すれば資金をさらに抑えることができます。

タクシードライバーと同じく二種免許は必要

介護タクシードライバーは、有料で人を乗せる仕事となります。

したがって一般のタクシードライバーと同じように、二種免許の取得が必要です。

もしくは、二種免許を持っているドライバーを雇って、開業することもできます。

要件を満たす車両と保管場所の準備が必要

介護タクシー事業を開業する場合は、所定の要件を満たしている介護タクシー車両を、最低でも1台は確保しなければなりません。

介護タクシー車両の要件
  • 自動車の大きさや年式は問われません(軽自動車でも可能)
  • 車いすやストレッチャー(移動式ベッド)が載せられる装備が必要(スロープ・リフトなど)
  • 距離制の運賃にする場合は、タクシーメーターが必要

ただし、介護福祉士などの介護資格を持つドライバーであれば、一般のセダン車両であっても、介護タクシーとして使用することが可能です。

営業所・駐車場は自宅併設でも可能

介護タクシー事業を開業する場合は、事務を行う営業所と、車両を駐車する場所の確保が条件となっています。

また、仮眠ができる休憩施設も必要です。

適切な場所と広さを確保していれば、自宅を併設事務所とすることが可能な場合があります。

駐車スペースは、営業所から2キロ以内であれば認められます。



【実例】40代で介護タクシーを開業した男性のある一日

ここでは、40代で介護タクシードライバーとして開業した、筆者の知人(男性)の実例をご紹介します。

この男性は、ある地方の町村にある自宅を事務所として、介護タクシー事業を開業しました。

開業当初は副業に頼ることもあったようですが、お客様を徐々に増やしていき、今では安定した収入を得ています。

通院目的のお客様を迎えに朝から出発

朝の起床時間は6時30分ごろと、比較的早い時間です。朝食や準備などをして、7時ごろには自宅を出発します。

その日の最初の仕事は、週1回通院されているお客様の送迎です。

7時30分ごろに到着後、車いすのお客様をそのままリフトで乗車させて、病院まで送り届けます。

基本は同じような業務を、予定に合わせて進めていきます。

すき間の時間に雑務や副業をこなす

午後からは送迎の仕事を入れながら、合間に事務処理をすることもあります。

またすき間の時間を見つけては、日々の買い物だったり、クリニックで自分の治療をすることができるのも、自営業ならではの良さですね。

さらに時間に余裕があれば、副業をすることもあります。

夕方や夜の送迎を対応して収入アップ!(個人事業の場合)

介護タクシーでお客様を送迎する時間は、ほとんどが日中の時間帯です。

介護タクシー会社に勤めている場合は、終業時間前には帰社することができますので、定時で帰宅することがほとんどでしょう。

自営業の場合でも終業することは可能ですが、場合によっては、お客様から夕方や夜の送迎を頼まれることがあります。

収入をアップさせたいのであれば、こういった相談はありがたい話ですね。

まとめ:介護タクシードライバーは、高齢化社会のキーワードです

今回は、介護タクシードライバーの仕事内容や転職について、また開業する場合についても、詳しくご紹介しました。

介護タクシードライバーは、40歳を過ぎても転職可能であり、将来性も十分にある職業です。

いま介護の業界では、「2025年問題」と呼ばれる課題を抱えています。

2025年になると、「団塊の世代」と呼ばれている人口の多い世代が、後期高齢者(75歳以上)になってしまうのです。

この時期になると、医療や介護にかかる社会的負担が、大幅に増加すると考えられています。

介護タクシードライバーがたくさん増えることで、これからの日本に重くのしかかる、社会問題の助けとなれるかもしれません。

今回の記事を見て、介護タクシードライバーを前向きに検討して、前に一歩踏み出される方が増えることを願っております。

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この記事を書いた人
ちゃむ
40代男性、大阪府在住。リハビリ部門のスペシャリストとして19年働いています。高齢化社会の花形に見える職業ですが、過剰な人材供給と社会保障の先細りによる収入の低下が懸念されています。そんな中でも時代を切り開く新しい働き方に取り組んでいます。