職業ガイド

海外で日本語教師に転職しよう!仕事内容や応募方法などを詳しく解説します

海外転職を考える際に、選択肢のひとつとなるのが日本語教師です。

海外で日本語を教えることが、小さいころからの夢でした!

もしかしたら、このような方もいるのかもしれませんね。

しかし実際には、海外で日本語教師に転職したとしても、理想と現実のギャップを感じることもあるものです。

日本語教師は素敵な仕事に見えますが、その職業の特性をしっかり理解して、転職するべきかどうかを見極めることが大切となります。

今回の記事では、海外で日本語教育に関わった経験がある筆者が、

  • 日本語教師になるまでの道のり
  • 日本語教師の仕事内容
  • その後のキャリア構築について

このようなことについて、さまざまな角度から解説していきます。

目次

海外日本語教師となるために必要な資格とは

日本語教師は、小中学校などの教員とは異なって、教師になるための国家資格や免許は必要ありません。

したがって基本的には、

日本語教師になりたい!

このように思う方であれば、誰でも日本語教師を目指すことができます。

ただ最近では、日本語教育に関連する資格を持っている人を、優先的に雇用する傾向があります。

その代表的な3つの資格をご紹介します。

日本語教育能力検定試験

日本語教育に関わるための基本的な知識があるかどうか?

上記について測るのが、日本語教育能力検定試験です。

出題される内容は、日本語と社会の関わりや、教育方法、異文化コミュニケーションなど、広範囲にわたります。

日本語教師養成の専門学校のほか、通信教育や市販テキストで試験対策ができるので、仕事を続けながら資格取得を目指す人もいます。

▼日本語教育能力検定試験の通信講座▼

420時間の養成講座修了

日本語教師養成講座420時間コースとは、文化庁が提示している、

日本語教師養成のための標準的な教育内容

上記の方針に即した講座のことで、大手の専門学校を中心に、420時間の養成講座が開講されています。

講座を受講するための費用は、専門学校ごとに異なりますが、だいたい50万円~60万円ほどです。

理論、実技、教育実習をクリアすると、晴れて修了書を受け取ることができます。

▼日本語教師養成講座はこちら▼

大学における日本語教育専攻修了

いわゆる資格とは異なりますが、大学で日本語教育専攻を修了している人は、日本語教師の採用選考において信頼度がアップします。

日本語教育専攻修了者は、主専攻・副専攻ともに、上記の資格がなくても応募できる求人が数多くありますので、ぜひチェックしてみましょう。

海外日本語教師の求人を探す方法

海外日本語教師の求人を探すには、

  • 専門学校を通じて探す
  • 日本語教師関係の求人サイトで探す

上記の2種類がありますが、ここでは代表的な探し方についてご紹介します。

専門学校の就職課

日本語教師養成講座420時間コースなどで専門学校に通った人なら、就職課の案内を利用することが可能です。

海外の日本語学校では、質の高い日本語教師を獲得するために、日本の専門学校と提携しているケースが目立ちます。

そのため、海外日本語学校の採用担当者や校長が、日本の専門学校でスカウトを兼ねた説明会を開催することも少なくありません。

NIHON MURA

NIHON MURA」は、海外日本語教師の求人サイトのなかでも、情報量が圧倒的に多いサイトです。

自分が気になる国をクリックすると、現地で募集している日本語学校などの情報を閲覧することができます。

ただ、サイトの運営者は台湾の会社のため、掲載されている求人に違反性はないかなど、しっかりチェックしているかはわかりません。

したがって、日本語教師の求人を大まかに把握するための参考として、利用するのがおすすめです。

日本語教師の集い

日本語教師の集い」は、NIHON MURAと比較すると掲載量はやや少なくなるものの、求人内容が厳選されているサイトです。

とくに、現地の大学における日本語教育関連の求人が充実しています。

また、求人だけではなく、日本語学校関係者のブログや、日本語の教え方のコラムなども掲載されています。

日本語教師に興味があるけど、よく分からない…

このような方であれば、まずは大まかな情報を得るために「日本語教師の集い」を確認してみましょう。

日本語オンライン

日本語オンライン」は、日本国内における日本語教師の求人がメインですが、海外求人も掲載されています。

運営会社である「株式会社語文研究社」は、日本語教育関係のテキストの出版や外国人向けの日本語能力試験の実施に関わっています。

他の日本語教師求人サイトと比べると、比較的「発信者の顔が見える」サイトといえるでしょう。

また、求人フォームの記載方法が比較的厳しく設定されているため、給与や待遇などの情報も充実しています。

日本語教育の学会サイト

日本語教育学会」のサイトにも、海外日本語教師の求人が掲載されることもあります。

「教師募集情報」の欄に掲載されているものは、一般の日本語学校に加えて、海外の大学の日本語教育機関の求人も充実しています。

海外の大学に就職できるの?

このように思ってしまう、魅力的な求人を見つけることもできますが、採用のハードルはかなり高いと考えた方がいいでしょう。

海外日本語教師への応募方法

気になる海外日本語教師の求人があったら、まずは応募してみましょう。

ほとんどの転職希望者は、同時に複数の求人へ応募しているので、あまり遠慮する必要はありません。

履歴書には職歴をしっかり記入しよう

海外日本語教師の求人に応募する際に、基本情報となるのが履歴書です。

履歴書は、応募者の職歴や経験を把握するのみならず、

現地で滞在資格を得られるかどうか?

上記をチェックするためにも活用されます。

職歴が条件を満たせずに、

ビザがとれない!

このような事態になってしまうと、採用は取り消しになってしまいます。

ですので、履歴書へはアルバイトも含めて空白期間がないように、職歴をしっかり記載するように心がけましょう。

日本語授業の教案

求人によっては、日本語授業の教案を提出するように求められることがあります。

多くの場合では、以下のように指定されます。

  • 日本語学校等が指定する箇所(『みんなの日本語』第〇〇課など)
  • 420時間の養成講座等で行った模擬授業の教案
  • 自分が得意とする『みんなの日本語』の教案

『教え方の手引き』などの授業マニュアルを参考にしながら、学生の学習を促す工夫(単語カードやオリジナルのレジュメ)を取り入れると、信頼度がアップするでしょう。

日本語教育の資格取得を証明する書類のコピー

大部分の海外日本語学校で応募条件としているのが、

  • 日本語教育能力検定試験
  • 420時間の養成講座の修了
  • 大学での日本語教育専攻修了

これら3つの資格のいずれかです。

資格取得を証明するために、修了証明書をファイル(PDFやJPG)で提出します。

送付するタイミングは、最初の応募時点に求められる、審査の過程で提出するなど、募集側の方針によって異なるので、確認しておきましょう。

面接はスカイプなどで実施

書類審査に合格したら、スカイプなどのテレビ電話を使って面接が行われます。

採用担当者、教務主任、日本語学校校長などが面接担当者となり、以下のような質問がなされます。

  • 日本語教師の求人に応募した理由
  • これまでの日本語教育経験
  • 渡航が可能な時期

とくに採用側が気にするのが渡航可能時期で、授業担当のタイミングやビザ取得のスケジュールの事情が関わってきます。

採用側の要望にあわせて渡航可能時期を伝えてしまうと、現職の退職とタイミングを合わせることができず、トラブルになることも少なくありません。

日本で就業中の方は、実際に渡航できる時期や事情を正直に伝えることをおすすめします。

最終面接として模擬授業をすることも

通常の面接にくわえて、最終決定の判断のために10分程度の模擬授業が求められることがあります。

模擬授業では、教育経験だけではなく、その人の雰囲気やキャラクターなども確認されるのです。

模擬授業はスカイプで実施することが多いのですが、日本に親会社や教室がある場合は、その場所に出向くこともあります。



海外で日本語教師を募集しているおもな機関とは

海外日本語教師といっても、求人を出している教育機関は多種多様に存在しています。

教育機関の種類によって、採用の難易度や求められるスキルも異なっているのです。

ここでは、海外で日本語教師を募集しているおもな機関を確認していきましょう。

現地の日本語学校

海外における日本語教師の需要でもっとも多いのが、現地の日本語学校の求人です。

日本語学校の規模は大小さまざまで、力を入れている点も学校によって異なります。

  • 日本語に興味がある、ライトな学生を対象としている
  • 日本語能力試験の合格率を売りとしている
  • 日本への留学生派遣に力を入れている

その日本語学校が、何に力を入れているのかによって、

  • 楽しい授業ができる
  • 合格率を高められる

上記のように、日本語教師に求められることも変わってきます。

ホームページなどをチェックして、応募する日本語学校が何に力を入れているのか、傾向を探ってみましょう。

技能実習生を送り出す機関

求人を出しているところが、

  • 〇〇コンサルタント会社
  • 〇〇人材能力開発会社

このような名称の場合は、「技能実習生を送り出す機関」としての色が強くなります。

日本では、海外の技能実習生に関する、ネガティブな趣旨のニュースを目にすることも多いでしょう。

実際に、入国審査を通過する目的のために、日本語を叩き込むだけの悪徳機関があることも事実です。

このような悪徳機関で働いても、不幸な技能実習生の量産に加担することになるので、やりがいを感じることもできません。

技能実習生の送り出し機関の求人に応募する際は、

  • どのようなレベルの学生を教育しているのか?
  • 教育プログラムはしっかりと構築されているのか?
  • 日本の送り出し先はどのようなところなのか?

この3点について、しっかり確認することをおすすめします。

海外にある大学の付属施設

最近ちょくちょく目にするのは、海外にある大学付属の日本語教育機関の求人です。

とくに東南アジアの大学で、日本語のクラスの開設が増加していることが理由となっています。

このような求人の場合は、以下の2種類のパターンがあります。

  • 現地の大学に直接雇用される
  • 委託された日本語学校で雇用される

現地の大学に雇用される場合は、英語や現地語のコミュニケーション能力が優遇されるので、日本語学校での雇用よりも採用のハードルがかなり上がるでしょう。

幼稚園における日本語教育

海外における日本語教師の求人のなかで、徐々に増えてきているのが、幼稚園の日本語授業の担当者です。

日本と同じように、小さいうちから外国語を学ばせようとする親が、海外でも増えています。

幼稚園における日本語教師の場合は、保育園や幼稚園の勤務経験者が優遇されます。

海外における日本語教師の仕事内容とは

海外で募集される日本語教師の仕事内容は、以下の2つのパターンがあります。

  • 授業で教える内容がすべて指定されている
  • すべて自分で教案を作成する必要がある

大手日本語学校の場合は、未経験者でも授業の質が一定に保てるよう、ある程度のパターンが決められており、自分の色を出せないこともあります。

日本語教師としてどのように働きたいのか?

まず上記について、自分がどうしたいかを考えたうえで、応募先の方針を確認するようにしましょう。

基本となるのは『みんなの日本語』

海外の日本語学校では、『みんなの日本語』を基本教材とすることが大部分です。

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日本語教師向けに『教え方の手引き』も出版されているため、基本的な教え方は手引きを読み込めばだいたい把握できます。

学生の習得スピードに合わせて、絵カードや教科書に登場する現物などを活用することもあるでしょう。

日本語教師に求められるのは「会話」と「聴解」

海外の日本語教師は、『みんなの日本語』のなかの「会話」と「聴解」の担当がメインとなります。

教え方の難易度が高い「文法」と「読解」は、多くの場合は現地の日本語教師が担当するでしょう。

ただ、現地の言葉で学ぶ期間が長いと、日本語習得スピードが遅れるという見方があり、

当校では文法も日本人が教えます!

あえてこのような宣言する学校もあるのです。

ただ、「文法」と「読解」は教え方の難易度が高いため、ある程度の教育経験を経てから応募することをおすすめします。

未経験者は教えやすいレベルからスタート

未経験者だけど、日本語教師になれるの?

このような心配をする人も多いかもしれませんね。

結論からいえば、未経験者でも日本語の授業を担当することは可能です。

これはリンゴです
あれはペンです

このような初歩レベルから、日本語を教えることがスタートします。

基本的なコミュニケーション力があれば、未経験であることを心配する必要はないでしょう。

経験を積めば、上級者向けのクラスを担当できる

日本語能力には、初級のN5から上級のN1まで、5つのレベルが設定されています。

未経験者であれば、日本語クラスのN5担当がメインとなるでしょう。

経験を積むとN4以上を任されることが増え、さらに経験を積むと、N3、N2、N1の受験対策クラスの担当者となります。

担当できるレベルが増えると、手当なども増えて給与アップも期待できるでしょう。

海外日本語教師の給料は低いのか?

一般的に「海外の日本語教師は低収入」と言われていますが、確かに海外で日本語教師へ転職することで、年収アップすることは難しいでしょう。

現地の物価にもよりますが、月20万円あたりが上限で、10万円を切ることも少なくありません。

だからといって、

日本語教師は給与が低くて最悪だ!

このように言いきるのではなくて、現地の状況を踏まえて考えることも大切です。

日本語教師の需要は「東アジア・東南アジア圏」がメイン

日本語学習者がとくに多いエリアは、中国などの東アジア圏、タイやベトナムなどの東南アジア圏です。

もちろん欧米諸国にも日本語学習者はいますが、近年では減少傾向にあります。

つまり、所得水準が低い国の人が高収入の仕事に就くために、日本語を勉強するという背景があるのです。

したがって、日本語学校などに支払われる学費も、日本を基準にすると微々たるもの。

日本の平均年収と比較すること自体が、ナンセンスであることを念頭に置いてください。

上級者向けクラスが担当できると給与アップ

日本語教師のなかでも、次のレベルを担当できるようになると給与はアップします。

  • 『みんなの日本語』の中級以上のクラス
  • JLPT(日本語能力試験)の受験対策クラス
  • 日本の大学への留学試験対策クラス

海外における日本語教師の求人のなかには、これまでに何人の学生をJLPTに合格させたのか、その実績を提出させる求人もあるのです。

学生も合格を目標に授業料を支払っているため、経験が少なく教える能力が低い教師に対しては、遠慮なくクレームを入れてきます。

したがって、ある程度のクラスを担当するためには、まず初級クラスの経験を積むことが大前提となるでしょう。

給与の妥当性は総合的に考えること

海外の日本語教師がもらう給与の妥当性は、現地で必要となる生活費と見比べて評価することが大切です。

たとえば、給与10万円(所得税支払い後8万円)の日本語学校に勤めたとしましょう。

勤め先がベトナムであれば、現地の食費や生活必需品の購入費用は、2~3万円程度あれば十分に足ります。

もし住居が無償支給されていれば、そこそこお金を貯めることも可能ですので、「10万円=低すぎる」とはならないのです。

しかし、同じ条件で台湾や香港、シンガポールなどへの勤務だとすると、現地の物価がグンと上がるので、ベトナムで勤務するよりも生活は苦しくなるでしょう。

さらに、住居費用を一部もしくは全額負担となると、給与の残額がほとんど無くなってしまうので、10万円の給与ではやりくりできない可能性が高くなります。

  • 給与として設定されている金額
  • 現地で生活するために必要な費用
  • 住居の支援(家賃や光熱費)の有無
  • ビザ取得や一時帰国の費用支援の有無

これらをしっかり確認して、給与が適切であるかどうかを判断するようにしましょう。

海外で日本語教師になるメリットとは

海外の日本語教師は、給与や授業準備などのシビアな部分があることは確かですが、同時に日本では得られない経験ができるメリットがあります。

日本語習得に取り組む学生を支援できる

海外で日本語教師になって良かった!

このように感じている人のほとんどが、その理由としてあげることは、「日本語を学びたい学生をサポートできる喜び」。

現地の学生が日本語を勉強しようと考える目的は、以下のようにさまざまです。

  • アニメや漫画を通じて日本が好きになった
  • 専門学校や大学など日本留学を目指している
  • 母国で日本語を使う好条件の仕事に就きたい
  • 日本の企業に就職したい

長く日本語教師を続けていると、「あいうえお」から始めた学生が、「自分の夢を実現した!」というようなこともあります。

先生から日本語を学んで、人生を変えることができました!

こんなふうに深く感謝されたときの喜びは、この上ないものでしょう。

授業を通じて、新しい自分を発見できる

海外で日本語の授業を担当すると、いろいろな性格や学力の学生を、楽しませる必要が出てきます。

そのようななかで、学生を飽きさせない話し方や身振り手振りでコミュニケーションする機会も増えるでしょう。

私ってこんなこともできたんだ!

自身でも知らなかった、新しい自分の姿を発見できることも、日本語教師ならではのだいご味といえます。

海外で日本語教師になったことで、

  • 性格が変わった
  • あがり症が治った
  • 元気になった

このような声をたくさん聞くのも事実です。

日本では得られない経験ができる

日本語教師に限りませんが、海外転職は生活や人間関係を一変させます。

海外転職してから始まる生活や出会いは、あなたの貴重な経験となるでしょう。

海外で働く日本語教師のなかには、同じ勤務先の日本人と行動を共にしがちな人も多いです。

できるだけ勤務先だけに活動範囲をとどめないように意識して、海外転職ならではの生活を楽しんでください。

日本語教師を経験したことが、人生の転機になる場合も

海外で日本語教師を続けていくと、現地に「教え子」がどんどん増えていきます。

先生、ありがとう!
先生、こんにちは!

上記のように慕ってくれる元学生も多くなってきますので、

ここが第二の故郷だ!

このような気持ちになることも少なくありません。

  • 現地に日本語教師として10年以上とどまり続けている
  • そのまま現地の人と結婚して生活している

日本語教師に転職したことによって、人生の方向が大きく変わった人もいるのです。

海外日本語教師のデメリット

日本語教師に関連するサイトをのぞいてみると、

転職して後悔した…
だまされた…

このようなネガティブな感想を目にすることもあるでしょう。

日本語教師に転職することは、デメリットやリスクがあることも事実です。

多くの場合は年収が下がってしまう

日本語教師になって失敗した…

このように話している人のほとんどは、年収が減ってしまった問題をあげています。

しかし前述したように、海外で働く日本語教師の年収が低いことには、それ相応の理由があるのです。

そこで、海外で日本語教師に転職する場合は、以下のことを意識しておくといいでしょう。

  • 転職するまえにある程度の貯蓄をしておく
  • 元金割れしない形の資産運用を行う
  • 海外でできる副業を見つけておく

ひとつの収入源に頼るのではなく、収入アップの工夫を加えることで、低収入をある程度はカバーすることができます。

転職先の機関によって雰囲気が異なる

  • 日本語学校や送り出し機関の方針に納得がいかない
  • 学生にやる気がまったくない

上記のようなことを、日本語教師になって後悔した理由に挙げる人も目立ちます。

日本語教育に関連する機関が、トップの方針によって雰囲気がかなり変わることは事実です。

したがって、とくに次のような日本語教育機関には注意してください。

  • 日本語力が不十分な学生を日本に送り出している
  • 授業料が相場にくらべて安すぎる
  • 日本語教師の入れ替わりが激しすぎる

現地の人を留学や就職で日本に送り出すと、送り出した機関には、報酬として一定額の謝金が入ります。

その謝金を目当てに、十分な語学レベルに達していない学生を送り出しているところでは、やりがいのある仕事ができない可能性が高いです。

また、授業料が安すぎる日本語学校の場合は、

  • ボランティアの依存度が高すぎる
  • 学生の質が低すぎる

上記のような可能性があるので注意しましょう。

日本語教師の入れ替わりは、ホームページを見ることである程度は分かります。

長く続けている先輩教師が多いなら、大きな問題がないと判断して大丈夫です。

しかし、日本語教師の一覧が掲載されていない場合は、教師が定着しない何らかの理由があるかもしれないので注意しましょう。

現地で再転職する方法もある

日本語学校や技能実習生の送り出し機関は、大手を除くと、事前に十分な情報を得ることは困難です。

現実的には、実際に働いてみないとその機関の良し悪しを知ることはできません。

あくまで筆者の個人的な考えですが、海外転職の決意が固まったら、あまり細かく考えすぎないで、まず飛び込んでしまうことも一案です。

日本語教師の求人は現地でも頻繁に募集されているので、現地でも転職活動はできます。

現地では、日本人の交流コミュニティや現地の日本語学習者を通じて、生の情報を手に入れることもできるので、渡航する前から深く考えすぎないようにしましょう。

海外日本語教師のキャリアを活かす方法【世代別】

海外で日本語教師になったあとに心配なのは、「帰国後に転職できるかどうか」でしょう。

もちろん日本に戻っても、日本語教師を続ける人もいますが、実際にはかなり狭き門です。

したがって、多くの方は一般企業を中心に就職先を探します。

ただ日本語教師のキャリアが評価されずに、転職活動に苦労したという声もよく聞きます。

その一方で、日本語教師のキャリアを上手く活かして、転職先を見つける人もいるのです。

ここでは、海外でつちかった日本語教師のキャリアをどのように活かせばいいのか、世代別でご紹介します。

【20代】海外に飛び込める勇気を武器にしよう

20代で海外転職して日本語教師になった人は、それ以前の就業経験が少ないことから、一般企業の転職に苦労しがちです。

しかし、20代で海外に飛び込んだ勇気や、行動力を必要とする企業は少なからずあります。

たとえば、海外に販路を拡大しようとしている地方の中小企業など。

海外見本市や商談会などを飛び回れる人を必要としているものの、そんな人材はなかなか確保できなくて苦労しています。

海外を飛び回って、貴社の商品を売り込みます!

このようなアピールをすることで、海外での日本語教師のキャリアを評価する企業も出てくるはずです。

【30代】日本でキャリアを構築してから、日本語教師になろう

30代で日本語教師に海外転職する場合は、20代のうちにしっかりキャリアを積んでおいた方がいいかもしれません。

アルバイトを転々としたのちに、20代後半から日本語教師になるというパターンが、実はとても多いのです。

この場合は、日本語教師としてしっかり働いたとしても、それ以外の就業経験がないため、フリーター扱いになってしまう可能性が高いでしょう。

30代から海外での日本語教師を目指すなら、その前に日本で腰をすえて、しっかり働く期間を設けることが大切です。

【40代】人生の転換期として、日本語教師を位置づけよう

人生の半分を経過した40代は、生き方や働き方を考え直すことが増え、その過程で日本語教師に注目する人が目立ちます。

  • 人のためになる仕事をしたい
  • 自分の経験を社会に還元したい
  • 広い視野で物事を見てみたい

日本で猛烈に働くなかで、「自分の人生はこれでいいのか?」と立ち止まり、日本語教師になる人が多いのです。

とくに製造工場がある企業では、人手不足もあり、外国人を労働者として多数受け入れしています。

しかし、文化が異なる人々の取りまとめに苦労しており、外国人労働者の教育担当者をかなりの頻度で募集しているのです。

誰かのために働きたい!

このような決意で、40代から日本語教師に海外転職した気持ちと行動力は、グローバル化が進む職場において、評価される可能性が高いでしょう。

【50代以降】海外での日本語教師は第二の人生

海外での日本語教師は、年齢の上限は基本的にないので、50歳以上の転職者でも問題ありません。

50代~60代で転職する方は、子育てもひと段落して、会社を退職したあとの第二の人生として、日本語教師になる方が多いです。

そのため雇用形態も常勤雇用ではなく、非常勤雇用やボランティアをあえて選ぶ人もいます。

常勤雇用から外れることで、

  • 日本語を教えることを純粋に楽しめる
  • 日本に一時帰国しやすくなり、期間も延ばせる

このようなメリットがあるからです。

夫婦で海外移住をして、現地の収入源として日本語教師に就くというケースもあります。

現地で一般企業に転職する例もある

一定の期間を日本語教師として海外で働いたあと、多くの人は日本に帰国して転職活動を開始します。

一方で、海外で働き続けたいという思いのある人は、現地で転職活動を行って、一般企業への転職に成功することも。

採用する企業側からしても、現地で転職活動する人は、直接面接を行えるなど安心感がありますから、意外とマッチング率が高いのです。

  • 海外転職サイトを通じて、転職先を見つける
  • 現地の知り合いを通じて、転職先を見つける
  • 現地のSNSを通じて、転職先を見つける

現地における転職では上記のようなケースがありますが、とくに上手くいきやすいのが、現地の知り合いに紹介してもらうパターンです。

筆者が目にした事例でも、日本語教師から現地銀行に転職したケースがありましたが、これも知人の紹介によるものでした。

海外ではフェイスブックなどのSNSを通じて、求人情報が発信されることも多いので、選択肢の幅はかなり広がるでしょう。

まとめ:海外日本語教師として、どう歩むのかを考えよう

今回は、海外で日本語教師への転職を考えている方に向けて、仕事内容や求人の探し方、応募方法や実情についてまで、筆者の見解を交えて詳しくお話ししました。

海外での日本語教師として転職することについて、インターネット等でネガティブな情報も数多く存在しています。

しかし、大切なことは自分のキャリアをどのように構築していくかです。

まずは以下のことを振り返ったうえで、日本語教師として海外転職を検討してみましょう。

  • どうして日本語教師になりたいと思ったのか
  • 日本語教師として得たいものは何か(お金か体験かなど)
  • 帰国後にどのようなキャリアを積みたいのか
  • 収入減となった場合、対応する方法はあるのか

海外転職のなかでは、日本語教師は就職先が見つかりやすいため、安易に転職する人が多いことも事実です。

日本語教育や現地の事情、自分のキャリアや価値観などを確認したうえで、本当に海外で日本語教師としてチャレンジしたいのか、自問自答してみましょう。

一歩前に踏み出せば、たくさんの貴重な経験ができるはずです。

ぜひこの記事を参考にして、海外の日本語教師を目指してみてください。

▼日本語教師になるために必要な資格▼

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みんなの日本語初級2 第2版 教え方の手引き [ スリーエーネットワーク ]
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この記事を書いた人
ひこすけ
40代女性、埼玉県在住。40代を前にして、大学勤務から心機一転、ベトナムの現地企業に転職。現在は、ベトナム進出にとりくむ地方自治体関係の仕事に関わっています。転職後もいろいろと模索中。いいことばかりではありません。だからこそ、40代ならではの課題とその解決方法を提案できればと思っています。

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