Uターン転職は仕事を辞めてからでもOK。注意点と求人探しのコツ
40代でUターン転職を考えている方で、
仕事を辞めてから転職するのは厳しいかな?
今から未経験職に就職するには、どうしたらいいのだろうか…
このように悩んでいる方もおられるでしょう。
環境が大きく変わるUターンに、精神的にも疲れる転職活動が加わると、かなり大変ですよね。
じつは筆者も、実際にUターン転職を経験した一人です。
仕事を辞めてから、実家のある山形にUターンして、40歳で未経験職に就職できました。
この記事では、実際にUターン転職をした経験にもとづき、
- 退職後にUターン転職する場合のポイント
- Uターン転職を成功させるコツ
上記について、わかりやすくお話ししています。
Uターン転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧いただいて参考にしてください。
仕事を辞めてからUターン転職するメリットと必要な条件
Uターン転職をする場合、在職中に転職活動するケースもありますが、もし可能であれば、仕事を辞めてから転職するのがおすすめです。
ただし、そのためにはクリアするべき条件があります。
ここでは、仕事を辞めてからUターン転職するメリットと、そのために必要な条件についてお話しします。
退職してから転職活動するメリット
仕事を辞めてからUターン転職する最大のメリットは、
という点です。
通常の転職とは違ってUターン転職の場合は、転職先が「すぐに行ける距離」ではないことが多いでしょう。
面接を受けるのにも、1日がかりだったよ…
このようなことがあり得るのです。
面接を複数社受ける場合には、何度も有給休暇を取ることになりますし、その都度に交通費などもかかります。
結果的に、転職先選びに妥協してしまうことにもなりかねません。
一方で、仕事を辞めてUターンしてから転職活動を行うのであれば、しっかり時間をかけて納得した転職活動をすることができます。
退職してからUターン転職するための条件とは?
仕事を辞めてからUターン転職することにはメリットがあります。
ただ、だからといって、ただやみくもに仕事を辞めてはいけません。
仕事を辞めてからUターン転職するためには、少なくとも以下の2つの条件を満たしている必要があります。
- 半年ほど生活できる貯金がある
- 家族が納得している
筆者の場合も、これらの条件を満たしていたので、仕事を辞めてからUターン転職することができました。
1.半年ほど生活できる貯金がある
まず「貯金がある」ことが、最初の条件です。
少なくとも、「半年ほど生活できる貯金」が必要でしょう。
仕事が決まらない状態のなかで、手持ちのお金が減っていくことはまさに恐怖です。
貯金があまりない状態だと、あまり納得できない仕事に対しても、
お金がないから、この仕事で決めてしまうか…
上記のように、妥協して転職先を決めてしまいがちになります。
しかし、本当にやりたい仕事ではないので、何かあるとまたすぐ転職を考えてしまうでしょう。
これでは、なんのためにUターン転職したのかわかりませんよね……
まずは半年分以上の生活費を貯金しましょう。
2.家族が納得している
2つめの条件は、家族が納得していることです。
引っ越しで環境が変わることで、ただでさえナーバスになりやすくなっています。
さらに「仕事が決まっていない」では、家族の不安はさらに大きくなるでしょう。
この条件をクリアするためには、
- 半年分の貯金を用意している
- 実家で暮らすので生活費の心配がない
といった安心できる要素を示すことで、家族も納得しやすくなるはずです。
Uターン前にできる転職活動はやっておこう
「仕事を辞めてUターン転職する」といっても、在職中にまったく何もしなくてよいわけではありません。
引っ越し後にすぐ動けるように、在職中からできる転職活動はやっておきましょう。
たとえば、以下のようなことはUターン前でも準備可能ですよね。
- 知り合いに仕事の紹介をお願いする
- 複数の転職サイトに登録しておく
それぞれの詳しい内容については、次項でご紹介します。
地方で求人探しをするときのコツ。使える手段はすべて使おう!
ここからは、Uターン転職で40代が未経験職に就職するための方法について、詳しくご紹介していきます。
上記のような、使える手段はフル活用しましょう。
「40代で未経験可」という求人は案件が少ないですから、紹介してもらえる窓口の数が多ければ多いほど、転職先が見つかる確率も高まります。
「弱いつながり」の知り合いにこそ、紹介を頼む
最近ほとんど会っていない友人や親戚など、「弱いつながり」の知り合いに、求人の紹介を頼みましょう。
あれ?弱いつながりでいいの?
このように思われるかもしれませんが、両親や親友など、「強いつながり」の知り合いが企業を紹介する場合は、重い責任がついてまわります。
しかし弱いつながりなら、たまたま知っている人を紹介するだけなので、そこまで責任を感じることがありません。
これは『幸福の「資本」論(橘玲 著)』という書籍で紹介されている、
という考え方です。
筆者も弱いつながりをフル活用しました。
ちょうど年明けから、実家に戻り求職活動をするので、数年会っていない友人や親戚まで、たくさんの年賀状を送達したのです。
もうすぐ山形に戻ります。〇〇の仕事を探しているので、いいところがあったら紹介してください
このように添えて送りました。
すると数人から実際に、
こんな仕事があるけどどうかな?
という返事が来たのです。
紹介してもらう企業は、多ければ多いほど転職に有利ですし、思わぬ企業との出会いがあるかもしれません。
あいつは今ごろ何してるかなあ?
このように頭に浮かぶ人がいれば、ぜひ連絡してみましょう。
転職サイトは4社以上に登録しよう
転職サイトには、4社以上に登録することをおすすめします。
登録する4社の内訳は、
- 全国規模の大手転職サイトに2社
- 地元密着型の転職サイトに2社
という感じです。
人材を募集する企業は、転職サイトに費用を支払って求人の掲載を依頼します。
ですので、たくさんの転職サイトに求人を掲載したくても、費用の問題で依頼先サイトの数は限定されるわけです。
そして、どの転職サイトに求人を依頼するかは、
- 大手転職サイトの知名度を信頼して掲載依頼する企業
- 地元密着型の転職サイトのほうが、地元の求職者の目に付きやすいと考える企業
上記のように、企業の考え方しだいで変わります。
また、今までの付き合いがあるので、特定の転職サイトにしか掲載していない企業もあります。
こういったことを考えると、地方の求人を探す場合は、大手転職サイト1社だけに登録していても、いい案件が見つかるとは限りません。
転職サイトの求人情報は、各社でそれぞれ異なりますので、
複数のサイトに登録しておくほうが、いい案件が見つかる可能性が高まる
ということを認識しておきましょう。
転職サイトへの登録は無料ですから、せっかくなのでどんどん利用するべきです。
転職サイトの選び方や活用する方法、40代におすすめの11社を以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
転職エージェントは地元企業情報の宝庫
周囲の転職経験者に聞いても、意外と使われていないのが転職エージェントです。
転職エージェントは、人材紹介や有料職業紹介とも呼ばれますが、じつは求職者にとって、大変ありがたいサービスとなっています。
ハッキリ言って、これを利用しない手はありません!
とくに40代で転職する方なら、転職エージェントを活用するかどうかで、成功の確度が大きく変わるかもしれませんよ。
以前、筆者も転職エージェントを使って、転職に成功しました。
その良さは何といっても、キャリアアドバイザーと呼ばれる担当者がひとりついて、たくさんのことを教えてくれる点です。
詳しくは後述しますが、キャリアアドバイザーの知識はそれは大変なものです。
- 応募企業を紹介してもらう
- 応募書類の添削
- 応募企業の雰囲気を教えてもらう
- 面接のアドバイス
これだけのサポートをしてもらいました。そして無事に合格!しかも無料ですよ!
エージェント会社によって、紹介できる企業に偏りもあるので、複数を登録しておけば完璧です。
転職活動では、まだ比較的マイナーな存在の転職エージェントですが、ぜひ活用しましょう。
もちろんハローワークも使い倒そう
ハローワークには、当然ながら何度も通うべきです。
求人票を見るほかに、詳しくは後述しますが、「ベテラン相談員に出会う」という目的もあります。
頼れるプロの味方をひとり見つけよう!
転職活動をしているとき、とても孤独な気持ちになりませんか?
在職中であれば、同僚に転職の相談することはしづらいですよね。
離職していれば、友人に会うのをためらったり……
また未経験の場合は、業界や職種のことがわからず不安なものです。
そんなときは頼れるプロの味方を、一人でいいので見つけましょう。
転職についての知識を得ることはもちろん、不安な時の心の支えになってくれる、とても貴重な存在になってくれます。
ハローワークに通って、頼れるベテラン相談員を見つけよう
筆者が今回の転職に成功したのは、とても頼れるハローワークのベテラン相談員に、巡り会えたおかげでした。
正直なところ、今まで会ったハローワークの相談員の方は、
という感じの方がほとんどだったのです。
ところが転職活動をはじめて、週に3回ほどハローワークに通いながら、半月ほど経ったある日。
初めて会ったベテラン相談員の方が、筆者が紹介をお願いした求人について、
ここはやめたほうがいいよ…
このような対応をされたのです。
そんなことは初めてだったので、とても驚きました。
やめたほうがいい理由を聞くと、
この半年で○回も求人が出ている、退職者が多いということ
それに他の相談員からも、よい話を聞かないし…
このような話だったのです。
正直なところ、
ハローワークの人がそんなことを言っていいの??
という内容でした。
しかし、正直に教えてくれたベテラン相談員さんに親しみを覚えて、そこから付き合いが始まったのです。
そしてそれ以降は、ハローワークに行くたびに、
○○さんでお願いします!
このように指名をして、相談に乗ってもらうようになり、
- こちらが希望する条件でおすすめの企業はどこか?
- この業界の求人はどのくらいあるのか?
上記のようなことなど、とにかく何でも聞きました。
ベテラン相談員さんも、筆者がこまめに通うので、おすすめの求人をつねに探してくれるようになったのです。
最終的には、その方がおすすめする企業に、アドバイスどおりの応募書類を出して、未経験にも関わらず無事に合格!
その会社でいまも働いています。
決まったあとに、ベテラン相談員さんへお礼に行ったほどです。
こんな人に会えるよう、ハローワークにはこまめに通いましょう。
そして、いい人がいたら、
〇〇さんをお願いします!
このように指名して、頼りましょう。
ハローワークなどの公共支援サービスについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
転職エージェントのキャリアアドバイザーに何でも相談しよう
ハローワークに通っても、なかなか良い相談員に会えないときは、転職エージェントで相談しましょう。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、一般的なハローワークの相談員よりも、はるかに重要な情報を数多く持っています。
当然ですよね、転職エージェントは企業に求職者を紹介して、その人が就業開始しなければお金がもらえません。
ビジネスを成り立たせるために、企業のことも求職者のこともよく知って、より多くのマッチングをしなければならないのです。
ハローワークの相談員では、自分たちのところに来た情報しか知りえません。
しかし転職エージェントのキャリアアドバイザーは、自分から企業に出向いて、人事担当者としっかり話をして情報を仕入れています。
応募企業の職場の雰囲気から、どんな人を欲しがっているのかまで、ピンポイントにつかんでいるのです。
求職者は無料で転職エージェントを利用できますので、ぜひ複数社に登録して、相談してみましょう。
転職エージェントの選び方については、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
応募書類は何度も見直しをして仕上げよう!
とても当たり前のことなのですが、応募書類は他人に添削してもらって、何度も見直しましょう。
筆者は添え状の左上に書く社名を、以前に応募した企業名のままで間違えて送ってしまい、書類審査で落ちてしまったことがあります…
そんな凡ミスで、落ちることがないように注意しましょう。
応募書類は必ず一度は添削してもらう
自分だけの視点では、内容の向上に限界がありますので、応募書類は必ず他人にいちどは見てもらいましょう。
筆者の応募書類は、以前に転職エージェントのアドバイスに沿って作成したものだったので、
書き方には何の問題もないだろう…
自分ではこのように思っていたのです。
ところが、ハローワークのベテラン相談員に見てもらったところ、
あー、これはダメだわ…
上記のように言われてしまいました…
職務経歴書は3枚にわたって、しっかり書いたものだったのですが、
この内容なら2枚だね、実質1.8枚にまとめないと
応募理由もより具体的に書くように!
こんな感じでダメ出しされてしまったのです。
筆者なりに自信をもっていましたから、本音をいうとカチンときました。
しかし、実際にこの応募書類で何社か落ちていたので、まずは言われたとおりに修正をしてみたのです。
すると途端に、書類選考を通過して面接にたどり着けるように!
未経験の業種・職種に応募する場合は、どこに気をつけて、何をアピールすべきなのかなど、自分だけではわかりませんよね。
できればハローワークの相談員か、転職エージェントのキャリアアドバイザーなど、プロの視点で添削してもらいましょう。
指摘されたことをしっかり受け止め、修正すること
一生懸命に仕上げた応募書類を、
ここもここもダメ!直したほうがいい
こんなふうにダメ出しされると、正直カチンと来ますよね。
自分なりにしっかり考えた上で、作成したのですから……
それでも、ダメ出しを受け止めてしっかり直しましょう。
いま改めて修正前の応募書類を見ると、
うわ、ごちゃごちゃしてる!
自分でもこのように思ってしまいます。
今ならわかるんです。客観的になれますから。でも求職活動中は、まったく気づけませんでした。
焦りもありますし、変な自信もあったのでしょう。
でも応募書類でも仕事もそうなのですが、結局のところは、
ということがいちばん重要ですよね。
自分が良いと思う商品でも、相手がイマイチと思えば、買ってくれないのです。
ですので、他人に指摘してもらったら、それをありがたく受け止めて修正しましょう。
凡ミスで後悔することがないように、何度も見直そう
ハローワークのベテラン相談員さんからは、
応募書類は、最低でも3回は通して見直すように!
上記のように言われました。
しかも少しずつ時間を置いて。
できれば半日ほど置いて読み返して、さらに半日して読み返してと繰り返しましょう。
どうしても行きたかった企業なのに、書類上の凡ミスで落ちてしまったら、悔やんでも悔やみきれません。
筆者のように、添え状の企業名を間違うなんてことが無いように、何度でも見直しましょう。
40代が書類選考を通過するために押さえるべきポイントは、応募書類(履歴書・職務経歴書)の書き方でご紹介していますので、あわせてご確認ください。
面接は「作戦」を立てて受けよう!
40代で面接にのぞむ場合、若いときとは違って意識すべき点があります。
若いころと同じような意識で、何も考えず面接を受けることはNGです。
どんな求職者なら採用したいと思えるか?
という点を自分なりに考えて、作戦を立てましょう。
ここでは、40代が面接で意識すべきことのなかでも、もっとも大事な3つの作戦についてご紹介します。
謙虚な態度を見せる
40代が面接にのぞむ場合は、
ということも多くあります。
自分では気づかずに、横柄な態度をとっていないでしょうか?
もちろん面接ですから、あからさまに態度には出していないかもしれませんが、言葉の端々に出てしまっているかもしれません。
また、面接官の話をしっかり聞くことも大切です。
相づちを打ち、聞いている姿勢をわかりやすく見せましょう。
相手の話をさえぎって発言することなどは、絶対にNGです。
たとえ面接官が自分より年下であっても、謙虚な態度を忘れないようにしましょう。
デメリットや短所をポジティブに言い換える
「謙虚な態度が必要」と述べましたが、度を越してへりくだりすぎることも問題です。
謙虚になりすぎて、デメリットや短所をそのまま話すことはやめましょう。
すべてをポジティブに言い換えて話すことで、相手に好印象を与えることができます。
例を挙げると、以下のような言い換えです。
- もう40代なので体力がなくて :
以前より体力が落ちてきたと感じたため、最近ジョギングをはじめました。新しい友人もできて、昔より健康になったと思います - パソコンが苦手です:
パソコンが得意ではないので、ノートパソコンを購入して勉強しています。新しいことを始めるのに、年齢は関係ないことをあらためて感じます
積極的に質問をする
筆者が以前に勤めていた派遣会社で、派遣スタッフ希望者と面接をする機会が多くありました。
面接のときは必ず、
何か質問はありますか?
このように聞くようにしていたのですが、この問いに対して、
特にありません…
という答えを返す人には、好印象をもつことはなかったです。
本当にその企業に興味をもっており、働きたいのならば、知りたいことはたくさんあるはず。
「質問がない」ということは、
当社にあまり興味がないのでは?
面接官にこのように思われてしまう可能性があります。
面接にのぞむ際は、事前に4つほど質問を準備しておきましょう。
もし面接中の説明で、聞きたいと思っていたことがすべて解決してしまったら、
といった感じで、質問事項は面接のなかで解消したと話せばOKです。
「質問はありません」と会話を単に終わらすだけではなく、しっかりと「興味がある姿勢」と「聞いている姿勢」をアピールしましょう。
40代が面接試験で注意すべきポイントは、40代が転職面接で必ず聞かれる5つの質問でご紹介していますので、あわせてご確認ください。
まとめ:Uターン転職は辞めてからでもOK!成功させるための4つのポイント
今回は、仕事を辞めてからUターン転職するために必要な条件と、40代がUターン転職を成功させるポイントについてお話ししました。
以下の条件がクリアできるのであれば、Uターン転職は仕事を辞めてからでもOKです!
- 半年ほどは生活できる貯金がある
- 家族が納得している
そして、40代のUターン転職を成功させるためのポイントをまとめると、以下のようになります。
- より多くの情報を持つこと
- 頼れるプロの味方を見つけること
- より応募書類を作り込むこと
- 作戦を立てて面接を受けること
Uターン転職で悩んでいる方は、今回ご紹介した内容を、ぜひすべて実行してみてください。
その効果は筆者が実証済みです。
この記事の内容が少しでも、あなたの転職のお役に立てれば幸いです。
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
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