Web面接のやり方と注意点|当日の流れや必要なツールなどを解説
最近では、多くの企業で一般的になりつつあるWeb面接(オンライン面接)。
とくに、
- オンラインビジネスを展開する企業
- IT・Web関連企業など
こういった企業では、採用活動を効率化するために、Webを活用した面接手法を積極的に取り入れています。
ですから、転職を成功させたいのなら、Web面接を攻略することが重要です。
ただし、Web面接には特有の注意点があります。
事前に把握しておき、早めの対策をとっておきましょう。
この記事では、Web面接(オンライン面接)について詳しく知りたい方へ向けて、Web面接で押さえておきたいポイントをわかりやすく解説しています。
これまで3000名以上の転職相談にのってきた、筆者の具体的ノウハウに基づいておりますので、ぜひ参考にしてください。
Web面接を実施するメリットとデメリット
Web面接とは、対面での面接と何が異なるのでしょうか?
メリット・デメリットを含めて、詳しく解説していきます。
対面の面接との違いは?
Web面接でも対面の面接でも、質問内容や面接の流れ自体は変わりません。
しかし、Web面接の場合は、以下のような準備が別途必要となります。
- 通信に必要な機材やアプリの事前準備
- 面接に適した場所の確保
- 通信トラブルが起きたときの対処
上記のようなことは、対面の面接であれば全く必要のないことばかりなので、
デジタルにはあんまり強くないんだけど…
このような人にとっては、準備そのものが負担に思えるでしょう。
志望動機や自己PRの用意など、通常の面接対策をする合間に対応しなくてはならないため、気が重くなるかもしれません。
しかし、いちどWeb面接の準備をしてうまくいけば、二度目の面接からは同じ接続方法を試すだけ。
大変なのは最初だけですから、事前に通信テストをしておくなど、できるだけ早めに準備を済ませて、心理的負担を軽減しておきましょう。
Web面接のメリットとは
Web面接のメリットは、なんといっても、面接をする場所を自分で選べることです。
- 移動時間や交通費、移動にかかる労力が削減できる
- テレワークの合間に面接を受けやすい
- 日程調整を行いやすい
- 効率的に多くの企業と接触できる
- 遠方の企業にもエントリーしやすくなる。交通費だけでなく宿泊費も削減可能
業務をリモートワークで行っている人にとっては、空いた時間を企業研究や面接対策に充てられるなど、プラスに働く面もあるでしょう。
じっくり時間をかけて、転職の情報収集をしたい…
上記のように考える人にとっては、よいチャンスかもしれません。
Web面接のデメリット
一方で、Web面接だからこそのデメリットも存在します。
- カメラ越しでは、面接官の表情やリアクションがわかりにくい
- 会話にタイムラグが生じて、コミュニケーションがスムーズに進まない
- 人柄など、直接会うことでしか伝えられないアピールポイントが、Webでは伝わりにくい
- 対面面接なら、会社訪問時に職場の様子を確認できたが、Web面接では確認はできない
Web面接はどこでも実施できる一方で、
双方でやりとりできる情報には、やはり限界があるな…
といった声が多く聞かれるのも事実です。
Web面接のやり方と押さえておきたいポイント
Web面接には、たしかにいくつかのデメリットが存在しています。
ただ、今後は採用面接の主流になると想定されるので、今のうちから対策と慣れが必要です。
ここでは、Web面接のやり方と注意点を確認していきましょう。
アプリの導入、Webカメラを準備しておく
Web面接は通信アプリを使用しておこないます。
どのアプリを使ってWeb面接を行うかは、各企業によっても異なりますが、面接の日程調整時に企業から案内されるのが一般的です。
よく使われるのは「Zoom」と「Skype」というアプリで、どちらも無料で利用できます。
どのアプリを使うのか情報を得られたら、事前に以下の3つの準備を行っておきましょう。
- Web面接で使用する機材を決める(タブレット / スマホ / Webカメラがついているパソコン)
- タブレットやスマホを利用する場合は、アプリをダウンロードする
- アカウントを取得する
この際の注意点として、
ビジネスの場にふさわしくない、アカウント名やアイコンを設定しない
ということです。
くだけ過ぎたあだ名やニックネームは、面接の場にふさわしくありません。
また、パソコンにカメラがついていない場合は、外付けのWebカメラを用意する必要があります。
Amazonなどで、3,000円くらいで購入できるWebカメラで問題ありませんので、用意しておきましょう。
スマホとパソコン、どちらがいいの?
Web面接の案内をされるとき、企業からは端末の種類までは指定されません。
スマホとパソコンのどちらを使用しても問題なく、自分で選ぶことができます。
スマホとパソコン、それぞれのメリットとデメリットをまとめると、以下のとおりです。
◆Web面接で使用する端末の特徴
スマホ | パソコン | |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
落ち着いた環境で、かつ操作が楽なのはパソコンでしょう。
とくにデスクトップPCであれば、スマホの細々としたデメリットを、いっさい気にする必要がありません。
しかし、在職中で仕事が忙しい場合は、
仕事の合間に、出先でWeb面接を受けたい…
というときもあるはずです。
表で挙げたスマホのデメリットのうち、自分でコントロールできるものは、事前に準備しておきましょう。
データ通信量に関しては、
というのもひとつの手です。
ただし、電話の着信だけは自分ではどうしようもできないですから、
もし着信があったときにどうすればいいのか?
上記については押さえておきましょう。
Zoomの場合は以下の記事のように、着信があった段階でカメラが切れてしまいますが、Skypeは着信を無視すれば、そのままWeb面接を続けられます。
Web面接の始め方
ここでは、「Zoom」と「Skype」を利用した場合の、Web面接の始め方についてご説明します。
画面の操作は慣れると難しいものではありませんが、面接という場では緊張のせいでうまく操作できないかもしれません。
- 音声の大きさ
- 画面の映り方
- 背景の見え方
上記のような事前に調整できるものは、前日までに家族や友人に頼んで、テスト通話に協力してもらいましょう。
ZoomによるWeb面接の始め方
ZoomによるWeb面接の始め方は以下のとおりです。
- 企業から送られてきた案内を確認して、開始時刻の5~10分前に記載されているURLにアクセスする
- パソコンの場合はダウンロードを要求されるので、指示に従いダウンロードを実施
- 画面上の「ミーティングに参加する」を選択する
- ユーザーの名前入力を求められるので、フルネームで入力する
- パソコン・スマホともに機器、機能の使用許可を求められるので、すべて「OK」で許可をする
- 企業側が入室を許可すると、Web面接が開始されます
なお、より詳細な手順が知りたい方は、以下のサイトがとても参考になりますので、こちらをどうぞ。
SkypeによるWeb面接の始め方
SkypeによるWeb面接の始め方は以下のとおりです。
- 企業から送られてきた案内を確認して、開始時刻の5~10分前にSkypeにサインインする
- 音声テストをおこない、接続機器の正常性を確認する
- 企業側アカウントからの着信、もしくは企業側アカウントへの発信をおこなう
- 相手側との接続がされると、Web面接が開始されます
なお、より詳細な手順が知りたい方は、以下のサイトがとても参考になりますので、こちらをどうぞ。
Web面接の流れ
Web面接だけにある、特有の流れというものはありません。
しいて言うなら、
いまどちらですか?
コロナで在宅勤務などは増えていますか?
このような雑談から始まる可能性がある程度で、その後は対面での面接とまったく同じ内容となります。
- 簡単な自己紹介
- 転職理由
- 志望動機
上記のような流れで面接が進められるでしょう。
Web面接に適した場所とは?(カメラアングルに注意)
Web面接は、通信環境が良好で静かな場所であれば、どこで選考を受けても問題ありません。
ただし、注意したいのは、
面接官は応募者の画面に映る”背景”に注目している
という点です。
Web面接では自分の身だしなみだけでなく、
といっても過言ではありません。
ゴチャゴチャと物が溢れた部屋で、面接をすることはもちろんNGです。
日々の生活の生々しさを感じさせるだけでなく、
あまり清潔感がないな…
整理整頓ができない人なのかな?
こういったマイナスの印象を与えてしまいます。
事前にカメラをテストで映しながら、
この映り方だと、面接官はどういう印象を持つかな?
ということを想像しながら、カメラのアングルを決めましょう。
できるだけ生活感のあるモノを排除して、白壁もしくは無地の壁を選ぶのがおすすめです。
服装は普通の面接と同じものを着用する
企業からとくに指定されていない限りは、Web面接であってもスーツを着用しましょう。
上半身しかカメラに映らないからといって、
下半身はカジュアルな格好でもいいかな…
このような考えはおすすめできません。
接続不良などのトラブルが発生したり、面接の途中で動くことがあって、全身が映りこんでしまうかもしれません。
何よりも、面接の緊張感を維持できませんので、普通の面接と同じ格好でWeb面接にのぞみましょう。
面接時の服装については、以下の記事を参考にしてください。
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カンペを見てもバレないの?
通常の面接では、
ということはできませんが、Web面接ではカンペを見ても大丈夫なのでしょうか?
ちょっとしたカンペくらいなら、カメラの横に貼って見ながら答えても、おそらく先方には分からないでしょう。
長い文章を目で追いながら話すのは、さすがに不自然なのでバレます。
自分の強みを表す単語などを書いておき、メモを貼って見る程度なら問題ありません。
とっさに回答が出てこなかったときの、安心材料程度で考えておきましょう。
Web面接で確認しておきたいマナーとは
Web面接は普段の面接と異なるので、想定外のトラブルが発生することもあります。
無用のトラブルを回避するためにも、Web面接特有のマナーを確認しておきましょう。
使用機器の充電は、満タンにしておく
面接は、通常は60分程度の時間を要します。
その間に、使用機器の電源が切れることのないように、できればコンセントを電源につないだまま利用するのが望ましいです。
どうしても難しい場合は、充電を満タンにしておくか、予備のバッテリーを用意しておきましょう。
安定したネットワークに接続しておく
通信速度が安定しないと、
- 画面が固まってしまう
- 途中で切れてしまう
こういったアクシデントが発生する場合があります。
テザリングなどの接続は、通信が重くなりがちなので、有線LANやWi-Fiなどの安定したネットワークを利用しましょう。
また、機器の動作も重くならないように、事前にほかのソフトは落としておくことをおすすめします。
面接をおこなう部屋は、雑音が入らないようにしておく
対面の面接と比べると、会話は聞き取りにくいので、面接をおこなう部屋では、雑音が発生しないように気をつけましょう。
携帯電話やインターフォンなど、音が鳴る可能性があるものは、すべて消音に設定しておいてください。
家族がいる場合は、
面接をするから、話し声が聞こえないようにしてね
このように話しておき、面接の時間だけ外出してもらうなど、事前に調整しておくことをおすすめします。
発言は大きな声でゆっくりと。イヤホンやマイクを準備しておく
通信の状況によっては、通話にタイムラグが生じる場合があります。
面接官が聞き取りやすいように、発言は大きな声ではっきりと、ゆっくりと話しましょう。
パソコンやスマホに標準で搭載されているマイクやスピーカーでは、会話が聞き取りづらい場合があります。
イヤホンマイクを準備しておくと、よりスムーズな会話ができるのでおすすめです。
機器がグラつかないように、しっかり固定させる
タブレットやスマホを利用する場合は、単に立てかけておくだけだと、滑って倒れてしまう可能性があります。
スマホスタンドを用意して、しっかりと固定しておくのがおすすめです。
Web面接では、カメラの位置にも気を使わなければなりません。
いちばん良いのは、カメラ位置を自分の目線と同じ高さに設定すること。
カメラを低い位置に固定すると、目線が下がってしまい表情が暗く見えてしまいます。
以下の記事がとても参考になるので、参照してみてください。
カメラの位置ひとつで、印象が大きく変わることがご理解いただけるはずです。
Web面接でトラブルが起きたときの対処法
Web面接をおこなう上では、
- 機器の接続不良で、映像や音声が出ない
- アクセスしてもつながらない
上記のような、ちょっとした設定ミスや勘違いで、アクシデントが起こりがちなもの。
もちろんアクシデントを起こさないよう、事前に入念な準備をすることは必須です。
ただ、いちばん大切なのは、
アクシデントが起きてしまったとき、どのようなリカバリーをするか?
という点となります。
なぜなら、トラブル発生時の振る舞いも、選考要素のひとつとして見られているからです。
面接官は、応募者の対処方法から、
もし仕事でトラブルが起こったら、どう対処するのだろうか?
このような想像をしています。
- ただただ、慌てるばかり
- 「どうしたらいいでしょうか?」と丸投げの姿勢
上記のような対応をしていては、評価を下げる一方です…
事前にアクシデントが発生することも想定して、
- 別のデバイスを確保している
- 万一に備えて、代替案を用意している
- 接続が切れた場合の連絡方法を、事前に確認しておく
こういった対応策を用意しておきましょう。
急なトラブルにも慌てず迅速に対応すれば、ピンチをチャンスに、つまりマイナスをプラス評価に変えることができるはずです。
面接対策はプロのアドバイザーに相談しよう
面接の対策を進めるには、かなりの労力が必要であり、ノウハウも必要となってきます。
働きながら、あれもこれも一人でやるのは、本当に大変なことでしょう。
そこでおすすめしたいのが、転職のプロによるサポートを活用すること。
客観的な視点で、適切なアドバイスをもらうことができます。
転職エージェントの活用が成功の近道
「転職エージェント」では、希望することで模擬面接を実施してもらえるので、面接本番に向けて実践的な準備に取り組めます。
企業との取引実績や長年の経験があるからこそ、
- 応募企業における面接でのポイント
- 採用担当者の傾向など
上記のような点をふまえて、効果的なサポートをしてもらえるのです。
その他にも、転職エージェントを利用することで、以下のようなメリットを得ることができます。
- 転職サイトなどに出回っていない、40代向けの非公開求人を紹介してもらえる
- 履歴書や職務経歴書の添削をしてもらえる
- 業界や企業について、独自の情報を提供してもらえる
- 求人企業について、気兼ねなく質問できる
- 選考に落選した理由を教えてくれるので、次への対策が打てる
- キャリアや市場価値をプロの視点で見定めて、アピールするべき自身の強みを教えてくれる
- 応募企業との連絡や日程など、エージェント担当者が間に入って調整してくれる
- 入社時期や年収条件など、交渉ごとを代行してくれる
無駄なく効率的に転職活動を進めるうえで、利用しない手はないサービスでしょう。
しかも、転職エージェントは人材が採用されたときに、企業から成功報酬を得るビジネスモデルのため、転職者は無料で利用することができます。
エージェントとの相性を見極めて厳選するという前提で、最初から3~4社ほどに登録しておきましょう。
ミドル世代向けの転職エージェントについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
ハローワークなどの公共就職支援サービスも利用する
ハローワークは、転職サイトと比較すると求人の詳細がわかりにくく、待遇面で見劣りすることが多いので、利用を敬遠している人もいるかもしれませんね。
ですが、ハローワーク併設の転職支援コーナーにおいて、転職エージェントのような充実したサービスを用意している地域もあります。
とくにミドル世代の転職においては、ハローワークも積極的に活用しましょう。
当サイトに寄せられた転職体験談でも、
ハローワークでの面接指導のおかげで、転職することができました!
このような事例もあります。
ハローワークの面接指導で転職できた40代女性の体験談はこちら
他にも、ハローワークを利用することで、得られるメリットは以下のとおり。
- 仕事の種類が豊富で求人数が圧倒的に多い
- ハローワークだけの独自求人がたくさんある
- 職業相談の窓口が充実しており、気軽に相談できる
- 子育て中の仕事探しを支援するマザーズコーナーがある
- 職業訓練を受けて、資格やスキルを習得できる
ハローワークは公共の職業紹介機関ですから、企業は無料で求人を掲載することが可能です。
そのため、
ブラック企業の求人が紛れているのではないか…
こういった心配をしている人もいるでしょう。
ですが、質の悪い求人は見分けることができますし、窓口で確認すれば、さまざまな情報を教えてもらえます。
- 現在失業中である
- 地元企業への就職を希望している
- 未経験の仕事に転職したい
- 子育て中である
上記のような方であれば、利用しないのはもったいないサービスですよ。
ハローワークなどの公共支援サービスについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ:Web面接はこれからの主流。早めに慣れておこう
今回は、Web面接のやり方や注意点などについて、はじめての方でもご理解いただけるように、詳しくお話ししてきました。
Web面接には、対面の面接では必要のない事前準備がいろいろと発生します。
デジタルコミュニケーションに疎い人には、大きな負担に感じるかもしれません。
しかしWeb面接は、転職面接で主流になりつつあるので、決して避けては通れない道です。
やり方はいちど覚えてしまえば、二度目からはそれほど難しくありません。
Web面接には、
上記のような大きなメリットも存在します。
Web面接の開催をポジティブに捉えて、早めに対策を進めておきましょう!
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
転職活動を攻略するためのコツとして、以下のようなコンテンツをご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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