【41歳男性の転職】焦らずじっくり活動することで道はひらける
この記事では、41歳男性の筆者が体験した転職活動について、失敗したことや学んだことなど、包み隠さずお話ししています。
本当に紆余曲折のある転職活動でした。
焦りが強くなり、とんでもないブラック企業に入ってしまったり……
しかし、粘り強く活動に取り組んだところ、ある時期を境にして状況が好転。
最終的には、ある大企業ブランドの子会社(ホワイト企業)へ転職することができました。
40代の転職活動は厳しいものですが、焦らないでじっくり取り組みましょう。
粘り強く活動を続けて、転職活動のスキルを向上していけば、いつかふさわしい会社へ転職できる日がくるはずです。
勤務先企業の経営が傾き、希望退職に応募する
筆者が転職活動を始めたのは、技術トレンドの移り変わりの早い、IT業界ならではの理由でした。
急成長したIT系のベンチャー企業だったのですが、大きな利益を生み出していたのはひとつの主力商品だけ。
しかしその主力商品が、時代の変化で売れなくなってしまったのです……
そこで会社は、
今ならまだ余力があるので、割増の退職金と転職支援プログラムをつけますよ
と退職希望者を募り始めました。
こんな状況では、いずれは退社を余儀なくされるのは目に見えていますから、
少しでも条件が良いうちに、転職したほうがいいかもしれない…
このように考えて、筆者は辞めることを決意したのです。
想像以上に厳しい転職市場。わかっていたけど甘かった…
転職活動すると決めたものの、転職市場が良い状況でないことは理解していました。
当時は東日本大震災の後で、リーマンショックの影響もまだ色濃く、求人需要はかなり落ち込んでいたのです。
しかし、退職届を出した時点では、何の根拠もないのに筆者は楽観的で、
数ヶ月もあれば転職できるだろう。できればもっといい会社に転職したいな…
このような甘い考えを抱いていました。
ただ、実際に活動を始めてみると、想像よりも大変な現実がすぐに見えてきたのです……
応募したい会社が見つからない
早速、会社が用意してくれた転職支援プログラムを使って、応募できそうな企業を探しました。
ところが実際の求人を見ると、特定派遣の求人ばかりだったのです。
特定派遣とは、派遣会社の正社員として常用雇用契約を結んだ後、労働力を必要とする派遣先に派遣され、そこで派遣社員として仕事をするという派遣の形です。
これまでエンジニアなど専門性の高い業種で主に採用されていた派遣の形で、派遣期間も無期限という点が一般派遣とは異なっていました。
しかし、平成27年度の派遣法改正で、 特定派遣は廃止され、一般派遣と同様に派遣期間が3年に制限されることに決まりました。
出典:特定派遣と一般派遣の特徴と違い!見分け方のポイントは?
今では法改正によって、特定派遣は廃止されて無くなりましたが、当時はIT技術職の多くの求人が特定派遣での募集でした。
前職では、特定派遣のプログラマを受け入れる立場でしたが、
自分が特定派遣で働きたいかっていうと微妙だな…
という思いが強かったのです。
そこで、友人の紹介でいくつか転職エージェントにも相談してみることに。
立派な会社もありましたが、要求される条件が限定されている求人ばかりでした……
転職支援プログラムのエージェントに促されて、リクナビNEXT、エン転職などの転職サイトや、ハローワークなどでも求人探しを開始。
しかし、それでも応募したい会社は見つかりません。
そこでやむなく、条件を下げて特定派遣の会社も受けてみることにしたのです。
40代の厳しい転職市況に焦りを感じ始める
特定派遣に条件を変えて活動を始めると、時間が経つにつれて、面接まで行けることが増えてきました。
しかし、面接で実際に会社を訪れてみると、
ちょっと、この会社は納得できないかな…
このように感じることが多かったです。
なかには、面接先の企業が入居しているビルの看板をふと見たら、ハローワークでよく見かける会社名がずらりと並んでいたのです。
何なのこのビル?つまり、みんな関連会社ってこと??
と引いてしまって、面接をキャンセルして帰ろうかとすら思いました。
ちゃんと受けてきましたけどね……
また、期待していたある会社の面接では、こんなことを言われました。
ワハハ、本気でウチに来てくれるんならとってもいいよ
本当ですか、ありがとうございます!
ただし、50代になると派遣先がなくなるから、それまでならね!
50代で派遣先から戻ってきたら、リストラってこと!?
でもきっと会社のホンネなのでしょうね。
ほかの会社だって、内心は似たような考えなのかもしれません。
ここまであっけらかんと言われると、呆れて絶句するしかないですが……
でも確かに、プログラマとしてバリバリ働けるのは、40代までなのかもしれません。
そんなことを考え始めると、
本当は働いてキャリアを積みたいし、本音をいえば転職活動にかける時間も惜しい…
働き盛りのはずの今、働かなくてどうするのか!?
だんだんこのような焦りが募るようになってきました。
焦ってブラック企業に入社。2ヶ月でまた転職活動に
焦っているときに、ちょうど内定を頂くことができ、久々に仕事ができることを楽しみにしていました。
しかし、そこで待っていた現実とは……
焦りから、もらった内定に飛びつく
内定をもらった会社は、規模の小さい会社でしたが、技術レベルは高そうだったので期待していました。
転職市況も悪いですし、
2~3年はこの会社で働いて、キャリアを積んでから次を探すのも手かな…
こんなふうに都合の良いことを考えていたのです。
出社1週間で判明! 本物のブラック企業だった…
ところが、勤め始めて1週間で、この会社はワンマン社長が率いる「正真正銘のブラック企業」だとわかりました。
フロア中に響き渡る社長の怒声、異様に静かな職場……
その凍てついた社風に耐えられず、昼休みは近くのカフェでグッタリです。
しかも深夜まで働きます。途中に夕飯を食べに行くのは筆者だけ。
若手社員もいますが、会話は無くパソコンに向かってひたすらキーボードを打つばかり。
夜になると、キーボードを打つ手すら止まっているありさまです…‥
さらにこの会社は、
コンプライアンス的にも問題がある
ということがわかってきました。
ある日、筆者に問題のある仕事が割り当てられて、
この仕事は… す、すみませんが、私にはできません
思い切っていちどお断りしたのですが、
簡単じゃないか、この機能を使えばすぐできるじゃん。
君にお願いしたんだから、ちゃんとやってね!
と納得してもらえなかったのです。
退職はたった5分で決定
その夜、友人に相談をして、
もうこの会社にいるのは難しいかもしれない…
と覚悟を決めました。
翌朝に社長と面談し、会社を辞めたい旨を伝えると、急に顔色が変わって、
いますぐに出て行け!!
と怒声を浴びせられてしまい、仕方がないのでそのまま帰宅です。
引継ぎもいっさい無しでした……
しかし、事務の担当者は慣れているのか、退社の手続きは郵送でつつがなく進み、とくにトラブルはなかったです。
いま思い返してみると、
世の中には、本当にこんな会社があるんだな…
このように思える、人生の勉強になった貴重な経験でした。
転職活動中の皆さまは、本物のブラック企業には入らないようにご注意くださいね。
2度目の転職活動は、焦らないでじっくり取り組む
筆者はブラック企業をすぐに辞めて、また転職市場に舞い戻ってしまいました。
もちろんたった2ヶ月程度で、転職市場の状況が変わるわけはありません。
しかし、今度はじっくりと転職活動に挑むことにしました。
反省点は焦って研究不足だったこと
最初の転職活動では、入社する前に研究不足だったことが反省点です。
焦りがとても強かったので、事前に企業を調査するステップが甘くなっていました。
転職支援プログラムのエージェントもいたわけですから、しっかり情報を集めていれば、
これはブラック企業かもしれない…
と事前に気づくことが出来たはずです。
ただ、いちど失敗してしまったので、前職の転職支援プログラムはもう使えません。
こうなったら開き直って、
今度は腰を据えて、気長に転職活動をするしかないな!
と心に決めました。
気分転換で思い出の一人旅に
今回の転職活動は時間がかかるだろうと考えて、気分転換で一人旅に行くようになりました。
携帯電話がありますから、転職活動をしながらでも、国内旅行くらいならできます。
面接の連絡が入ったら、東京に戻れば良いのですから……
紅葉のピークの京都に行ったときは、本当に感動しました。
朝、TVで「今日、京都は紅葉のピークです」と放送されたのを見て、すぐ新幹線に飛び乗って京都へ行ったのです。
うーん、やっぱり京都の紅葉はすごい。一生に一度でも見ることができて良かった!
転職活動中の良い思い出として、今でも記憶に残っています。
ついに状況が好転。ホワイト企業への転職に成功!
転職活動を再開して3ヶ月あまり経って、ついに転機が訪れました!
これまでの地道な努力がやっと実ってきたのです。
書類選考や面接で落とされなくなった
最初のころは、書類選考落ちしていたレベルの会社でも、面接まではいけるようになりました。
条件を下げてでも、たくさんの会社を受けてきたことが、成果となって表れたのでしょう。
職務経歴書や自己PRは、何度も書き直して質が向上していました。
また、面接でもそう簡単には落とされなくなってきたのです。
面接も場数を踏んだことで、
緊張することなく、きちんと話ができるようになってきたかも…
このような感触を得ていました。
面接では、まず基本的な質問にきちんと受け答えすること、ロジカルで筋が通った会話ができることが最低条件となります。
そのあとで経験や実績を説明していけば、話す内容の信頼度も増しますよね。
40代が面接試験で注意すべきポイントは、40代が転職面接で必ず聞かれる5つの質問でご紹介していますので、あわせてご確認ください。
複数の企業から内定を頂けるように!
2度目の転職活動を開始してから、4ヶ月くらい経過した段階で、内定をいただく確率も目に見えて高くなっていました。
複数の企業から内定を頂いて、心にも余裕ができ、かなり自信が持てるようになったのです。
そうなると欲も出てきて、
簡単には妥協せず、もっと良い会社を探してみよう…
このように考えるようになりました。
大手企業ブランドのホワイト企業に転職を果たす
内定がもらえるようになっても、引き続き転職活動を続けていると、大手企業ブランドのIT企業の書類選考に通りました。
今回の転職活動で、このレベルの会社の書類選考を通過したのは初めてです。
いろいろ調べてみましたが、
この会社は本当のホワイト企業だ!
ということがわかりました。
書類のやり取りもきちんとした仕事ぶりで、面接で聞いたところによると、開発の品質には自信を持っているようです。
前職のIT系ベンチャーは品質が弱点でしたので、大企業の子会社で品質も高いことに、とても魅力を感じ、
現場では一体どんな手法で開発しているのだろう?
このように技術的な興味も膨らんで、「ぜひこの会社に入社したい」と思うようになりました。
この会社の選考には随分と時間がかかってしまいましたが、1ヶ月後に晴れて内定を頂けることに!
筆者の経歴のなかで、こんなにしっかりした会社に勤めたことはなく、期待を上回るホワイト企業に転職することができたのです。
【FAQ】40代の転職でよくある疑問・質問にお答えします
ここでは、40代の転職でよくある疑問・質問にお答えします。
ぜひ参考にしてください。
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ポイントをしっかり押さえれば、40代からでもできる仕事の選択肢は広げられます。
- 転職活動を始める動機づけは何か?
- 求人側の求める人物像や戦力はどのようなものか?
上記について、しっかりと整理をしておきましょう。
以下の記事で、タイプ別の攻略法をわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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40代の転職活動でみじめな思いをする人は、以下の理由で失敗しているパターンが多いです。
- 不採用続きで転職活動がうまくいかない
- 転職したことを後悔している
ただ、すべての方がみじめな転職活動をしているわけではなく、40代で転職を成功させている人もたくさんいます。
失敗を回避するためのポイントは、事前準備をしっかりおこなうこと。
「スタートラインで転職活動の成否が決まる」といっても過言ではありません。
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副業をプラスした働き方なら、仕事量と収入を自由にコントロールできます。
家族との時間を大切にするためにも、「副業ありきの転職」を考えてみるのはいかがでしょうか?
以下で実際の体験談を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
40代からでもできる仕事はある?
40代で転職するとみじめになる?
40代で妻子持ち。転職のリスクなんて負えない…
まとめ:40代の転職活動は厳しいが、焦らずじっくり取り組もう
今回は、筆者が41歳で体験した転職活動について、失敗したことや学んだことなど、包み隠さずにお話ししました。
転職活動を始めたばかりのころは、なかなか成果が出なかったため、どうしても「焦り」が出てしまいます。
その焦りに負けて妥協した結果、ブラック企業に入社することとなり、逆に遠回りをしてしまったのです……
しかし、2度目の転職活動では失敗を糧に開き直って、粘り強く転職活動することができ、最終的には期待以上の企業へ転職を果たすことができました。
会社側から見て、ふさわしい人材かどうかを判断してもらう材料を提供するには、ある程度の書類作成レベルや面接のスキルが必要となります。
筆者の場合は、そのスキルが身につくまでに半年以上かかりました。
もしあなたが転職活動で思い悩んでいるのなら、なかなか結果が出なくても焦らないでください。
粘り強く活動して、転職活動のスキルを向上していけば、きっと自分にふさわしい会社へ転職できる日が来るはずです。
ぜひ筆者の体験談を反面教師にして頂いて、もっとスマートな転職活動を展開してくださいね!
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
転職活動を攻略するためのコツとして、以下のようなコンテンツをご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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