40代で窓際社員に追い込まれる?「逃げ出す」前にやるべきことは
いま働いている会社から、
君はもう必要ない
こんなふうに言われてしまったら、あなたならどうしますか?
40歳代後半となると、
転職先が簡単には見つからないのではないか…
上記のように考える人が多いでしょう。
しかもその焦りから、精神的に追い込まれていったとしたら…
筆者も、当時在籍していた会社が、
- 自分のことを「老害」のように扱っている
このように思い込んでしまって、自らを窮地に追い込んでしまったのです。
しかし、転職で「逃げ出す」まえに、
- 今いちどビジネスの基本に立ち返ってみる
- 本当に向き合うべきことを見つめ直してみる
上記のような取り組みをした結果、自信を取り戻して、窮地から脱することができました。
どうやってその窮地から抜け出すことができたのか、今回はその体験談ついてお話したいと思います。
- 【40代の転職】無謀ではない!新しい挑戦を成就させる考え方とは
- 【転職サイト】40代におすすめの11選をタイプ別で解説
- 【転職エージェント】40代転職者の口コミ評価ランキング7選
転職にまつわる「成功」と「転落」
筆者はベンチャー企業に転職して5年、「成功」を収めてきたといえますが、あることをきっかけに「転落」を経験するはめに…
そして、逃げ出すように転職を考えるようになってしまったのです。
将来の社長職を目指して、ベンチャー企業へ転職
いまの会社に転職する前の筆者は、事業の立ち上げを経験して、自分自身の「考え方」や「ノウハウ」に自信を持ち始めていました。
しかしその一方で、大手企業の中での新規事業立ち上げという立場に、窮屈さも感じていたのです。
そんなときに、創業2年目のベンチャー企業が出している求人に出会います。
求人の内容を見てみると、今までの自分の経験がそのまま最大限に活かせそうです。
これは天の思し召しに違いない!
実績をあげれば事業責任者になって、自分の思い通りに事業を展開できるかもしれない…
このように考えて、いまの会社への転職を決意しました。
黒字化を果たすも、見え隠れする企業売却のシナリオ
筆者が転職してから、3年で黒字化を果たして、売上も安定成長するようになりました。
執行役員にも昇進することができ、部下からも、
はやく社長になって、うちの会社を引っ張ってくださいよ
このように言われたり、かつての同僚が自分を慕って入社してくれたりと、まさに順風満帆だったのです。
しかしこの頃から、徐々に暗雲が立ち込みはじめていました。
社長は黒字化を達成して以降、事業を拡大することしか考えないようになり、業務提携などを模索していたのです。
企業売却されることも、視野に入れておいた方がいいのかもしれない…
筆者はこのように感じていました。
- いまの経営層が退陣して、現場責任者を含めた事業ノウハウを持つ社員が残って、事業の発展を図る
- 完全な経営刷新のため、現場責任者を含めたマネジメント層は、すべて一掃される
上記の2つのシナリオが想定されましたが、筆者は前者になることに賭けて、とにかく仕事に打ち込んでみることにしたのです。
賭けが外れて、窓際社員に…
ところが社長は企業売却を決意して、ノウハウを持たない異業界の会社が、親会社になってしまいます。
当然ながら筆者に対しては、
今後も事業責任者として期待してるよ!
こういったセリフが伝えられると思っていたのですが…
そうです、見事に賭けは外れてしまいました。
なんの前触れもなく筆者は役職を外されて、「たったひとりの新規事業担当」という、窓際社員というべき仕事に就くことになったのです。
- 直接話があるわけでもなく、まるで自分が存在していないかのような扱い
- 他の従業員との接触を極力排除しようという、ひとり新規事業担当
会社のなかで、どんどん孤立化の方向に追いやられていく自分がいました。
会社から「老害認定」されてしまったのか?
筆者の仕事は、時代の先端をいくようなITツールを活かしながら、一方でアナログ的な人間の機微というか、琴線がとても重要になってくるものだと考えていました。
しかし新しい親会社は、インターネットサービスを提供している会社。
親会社のノウハウを最大限に活用するべく、すべてをIT化しようという考えだったのです。
何度か意見の食い違いが生じるなかで、筆者の意見を全て聞いてくれなくなり、役職を解かれて、窓際社員に追いやられました。
精神的にも追い込まれ始めていたので、会社が筆者のことを「老害認定」したのだと思ってしまったんです。
それを裏付けるように、新しい経営陣は、今までのやり方を完全否定していきます。
かつての部下たちが、
自分のことを過去の人だといって、否定しているのではないか?
上記のような被害妄想にも苦しめられました。
これがモラルハラスメントなのか…
このような思いを持ちながら、徐々に身体にも異変が起こり始めたのです。
「無視」されるのが一番きつい
このような言葉を聞いたことがありませんか?
国語的には「愛情」の反対語は「憎悪」なのでしょうが、心情的には、
「無関心」の方が正しいのではないか?
と痛感するくらいでした。
ただただ無視をされるような状態。まるで小学生の「仲間外れ」です。
幼稚だと思うかもしれませんが、精神的にはこれが一番こたえました。
「会社に行きたくない」という強烈な拒否反応
月曜日の朝に、
会社に行くの、かったるいなぁ…
このように感じることは、誰にでもあると思います。
しかし、このときに襲ってきた感覚は、今までに感じたことにない、強烈な拒否反応でした。
会社に行きたくない!
このような気持ちが、勝手に湧き上がってくるのです。
それは、やがて体のすべてを支配してしまい、雲のようで霧のような、形はないのに確実に重量を感じるもの。
とうとう「こころ」が悲鳴をあげてしまって、もう「逃げ出す」しか道は残されていませんでした。
転職で「逃げ出す」まえに、やれることをやってみよう
もう逃げだすしかない…
という思いで転職を考えた筆者ですが、ただただ「逃げ出す」だけで、本当によいのか迷いがありました。
まだやれることがないか、いちど立ち止まって考えてみることにしたのです。
「逃げ出す」ままの転職でいいのか?
履歴書や職務経歴書を書くなど、「逃げ出す」ように転職活動を始めたわけですが、自己PRなどを書いているときに、
これって転職する理由を、どう説明すればいいのだろう…
ふとこのように思ってしまったのです。
いくら体裁を整えて説明しようとしても、自分のことを「老害扱いされた」と思っている筆者を、採用してくれる企業があるとは思えません。
また、このまま逃げ出して転職したら、
オレは自分の意志を貫いて、人生を歩んでいってやる!
こんなふうに偉そうに吹聴していた、友人や過去の同僚・部下たちに会わせる顔がなくなってしまいます。
逃げ出すにしても、今のままではダメだ…
筆者のわずかなプライドが、自助努力できることが残されていないかと、少し客観的に考えることにつながったのです。
いじめ対策として効果を発揮した、「転校」という手段
改めて過去を振り返ってみると、「いじめ」というほど酷くはないですが、近しい状況に陥ったことが過去にもありました。
筆者は小学生時代から、
- 自分の意志を貫く
- 周囲に迎合しない
このような性格だったのです。
接する時間が多い友達からは頼りにされますが、他のクラスの同級生などからは疎まれていました。
歴史は繰り返す。いまの状況と全く一緒じゃないですか!
そのときは、「転校」ともいうべき中学受験という手段をとり、それからは平穏な中高時代を過ごすことができました。
過去の体験から、
やはり転職するべきだな!
このような答えが導き出されたのです。
本当に自分が「老害」なのかを考えてみる
筆者は次に、いまの状況に陥った原因である、「老害認定」について考えてみました。
本当に「老害認定」されるような状態なのであれば、転職先でも同じ状況に陥ってしまう可能性があります。
- 会社にしがみつく高齢者
- 終身雇用の維持は難しい
こういった話題は、Web上の記事でも最近よく見かけます。
高齢になった社員が、「社会の変化」や「会社の変化」についていくことができず、「現状維持」に固執するわけです。
「老害」について調べているなかで、気になったのが「自説を曲げない」という表現。
筆者は、自分の意見には確固たる信念を持ってきましたが、もしそれが間違っているのだとしたら…
もしかしたら、本当に「老害」なのかもしれません。
与えられた仕事で結果を出せるかチャレンジしてみよう
スキルや経験に固執することなく、得たものを柔軟に活かすことができれば、仕事を成功に導くことができます。
社会の変化に対応する事業を成功に導けるとしたら、それは過去にしがみついていることにはならないはずです。
筆者は窓際社員に追いやられたものの、幸いにも新規事業を一任されています。
この状況から新しい事業を立ち上げることができれば、「老害認定」の呪縛を解除することができるかもしれない…
そうすれば、自信を持って次のチャレンジに挑むことができるでしょう。
こうなれば、あとは当たって砕けろ!です。
闇から救ってくれる助けは社外にあった
面倒で手間がかかるお客様は、筆者のところに廻ってくるような状況でしたので、幸いにもお客様がいないという状況ではありませんでした。
お客様との場は奪われていなかったので、これが結果的には大きな助けになったのです。
お客様のニーズを根気よくヒアリングし、今までに培ったノウハウが使えるところは駆使していきました。
新しく考える必要があれば、いろいろな人からの意見を参考にしていきます。
ビジネスの原点である、
お客様に対して、徹底的に向き合う
ということを実践することで、「孤独感」はなくなりました。
筆者が向き合うべき相手は、社内ではなく社外にいたわけです。
「老害」だと思いかけていた筆者のスキルと経験も、幸いにもお客様からは評価していただけました。
信じてくれる顧客の存在が、筆者を闇から救いだしてくれたのです。
さらに時流に乗れたこともあり、新規事業の立ち上げに成功することができました。
失っていた自信を回復することで、前向きな気持ちに
「こころ」が崩壊しかけていた理由は、「孤独感」だけだと思っていました。
でも、「自信」も失っていたのですね。
もしかしたら本当に「老害」なのかもしれない…
このように悩んで追い込まれていた筆者ですが、チャレンジして行動することで、新規事業の立ち上げに成功することができました。
自分の「スキル」や「経験」に対する、自信を回復することができ、
よし、次のステップに踏み出そう!
上記のような、前向きな気持ちにつながっていったのです。
もう「逃げ出す」必要はない。ポジティブな転職活動へ!
「無視されている状態」が続く限り、私の「こころ」は悲鳴をあげ続ける
だから、この状態から逃げることが一番だ
転職を考え始めたころの筆者は、このような心理状況でした。
しかし、心が折れる一歩手前だったので、「逃げ出す」前に何をするべきか、かろうじて考えることができたのです。
- ただ「逃げ出す」のではなく、次の成功を掴むためにすべきことは、何なのかを考えてみる
- 自己分析から自分を見つめ直して、取り組むべきことをやってみる
上記のような取り組みによって、自分が向き合うべきは「会社内の処世術」ではなく、「お客様」にあると気付くことができました。
ビジネスの基本に立ち返った結果、事業を成功させることできて、自信も回復し、次への前向きな気持ちが生まれたのです。
そして、回復した自信と新たな実績を元に、「自分の力を発揮できそうな」転職先を見つけることができました。
- もしあの時、ただただ「逃げ出す」だけだったとしたら?
- 自分のことを「老害」と認定したままだったとしたら?
もしあなたの心が壊れかけているのなら、「完全に心が壊れてしまう」前に、「逃げ出す」ことも考えてみましょう。
ただし、たとえ「逃げ出す」のだとしても、「逃げ出した先で活かせる何か」を得るために、やれることをやってみてからにしてください。
あなたが戦う相手は、社内の人ではありません。
ビジネスの基本に立ち返って、戦うべき相手を考えましょう。
今回の経験で得た教訓は、筆者のこれから人生においても、大切にしていきたいと思います。
▼こちらも合わせてどうぞ▼
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
転職活動を攻略するためのコツとして、以下のようなコンテンツをご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、当サイトにノウハウを提供している転職サポーターが、あなたの転職活動をお手伝いします。
さまざまなサポートをご用意していますので、悩みがある方はお気軽にご相談ください。