転職活動で最初の難関となるのが、読みやすくわかりやすい職務経歴書をどう仕上げるかですよね。
筆者も40代で転職活動中の身なのですが、前職では10数年いろいろな職務をやっていましたので、最初は途方にくれていました…
筆者のように、

時系列で書くと長くなって書き辛いな…
このような場合は、キャリア式という書き方でまとめるのがおすすめです。
以下の4つのステップを踏んで作成することで、内容が濃く読みやすいキャリア式の職務経歴書に仕上げることができます。
- やってきたことを箇条書きで徹底的に書き出す
- 書き出したことを整理して、職務経歴をまとめる
- 書き出したことから、実務能力や自己PRを作成する
- 各項目を職務経歴書へ盛り込んで、見やすいレイアウトに仕上げる
今回の記事では、この4つのステップについて、具体的にお話ししていきたいと思います。
1.やってきたことを箇条書きで徹底的に書き出す

まず最初にやるべきことは、これまでの仕事でやってきたことを、徹底的に洗い出す作業です。
自分が過去にやってきたことを振り返って思い出しながら、思いついたことを箇条書きでとにかく書き出していきましょう。
とはいっても長い期間でいろいろなことをやっていれば、忘れてしまっていることも多々あるものです。
そういうときに、過去にやったことを詳細に思い出すツールとして、
上記をチェックしてみましょう。
一つ一つを流し見していくと、

そういえば、こんな仕事もやってたな…
という感じで、具体的に思い出すことができます。
そして思い出したことを、箇条書きでどんどん書き連ねていきましょう。
4つのステップを見てもらうと分かるのですが、この最初のステップが一番重要であり、
自分のやってきたことを、もれなくすべて書き出すこと
というのが重要なポイントです。

これは書くまでもないかな…
このような判断はせずに、とにかくまずはあらゆることを書き出してみましょう。
筆者の場合でいうと、このすべて書き出したときの文字数は、合計で6,300文字くらいになりました
2.書き出したことを整理して職務経歴をまとめる
次に、1番で書き出したものを自分で何度も読み返しながら、整理をして職務経歴としてまとめていきます。
他者が判断しやすい数字や指標を積極的に盛り込む
書き出した中に数値化して示すことができるものがあれば、優先的にピックアップして、職務経歴に盛り込みましょう。
営業実績や計画数値など分かりやすいものだけではなく、業務の中でのちょっとした成果も、計測可能な形で示せるものは取り上げて構いません。
- 新人の育成を担当:
在籍期間中に高卒2名、大卒4名、中途採用3名の育成・指導・OJTを担当しました。 - Excel集計で業務効率化:
Excelでの集計業務に関数集計を取り入れ、集計時間を1/3程度に効率化しました。
時系列ではなく職務別にまとめる
職務経歴は時系列ではなく、職務ごとにまとめて記載するようにしましょう。
例えば私の場合は、在籍中にいくつかのECサイトでマーケティングや企画を担当していたのですが、それぞれでやっていた業務は共通するものが多かったです。
ですので、ひとつの職務のなかでやってきたことは、
マーケティング
- 販促企画(キャンペーン・特集コンテンツの企画立案、実施)
- 集客施策(アクセス解析、SEO・SEM戦略企画、SNS活用、メルマガ配信)
- 広報(プレスリリース、コンテスト応募、協力業者向けマガジン発刊)
- サイト改善(LPO施策立案・実行、レコメンド最適化、申込フォーム最適化)
というような形で、時系列に関係なくひとくくりでまとめてしまうのです。
このようにまとめることで、職務経歴書を見る採用担当者も、その職務でなにをやってきたのかを、具体的にイメージすることができます。
時系列の職務は役職年表としてまとめる
ステップ2のような書き方をすると、職務ごとにどんなことをやってきたのかはイメージできますが、どの期間にどういう役職をやってきたのかはわかりません。
それを補足するために、時系列でまとめた役職年表をまとめましょう。
2005年4月~2009年3月 ○○事業部 ○○課 正社員
2009年4月~2012年3月 ○○事業部 ○○課 主任
2012年4月~2014年3月 ○○事業部 ○○課 課長(部下〇名)
ステップ1~3をベースに職務要約をまとめる
ここまでのステップでまとめたものをベースにして、職務要約を作成しましょう。
採用担当者は職務経歴書に目を通すときに、職務要約を最初に確認します。
職務要約の内容でなにか感じるものがあれば、他の個所もじっくり読み込みますし、感じるものが無ければ、他はさらっと流し見して終わりです。
つまり、職務経歴書において、職務要約はもっとも重要な項目となります。

まず結論から話しなさい!
プレゼンやスピーチを行うときにこのように言われますが、職務要約はまさに「結論から話す」の部分といえるのです。
結論をしっかりわかりやすく伝えるためには、実のある内容とそれが整理されてまとまっている必要があります。
ここまでの工程で、中身はしっかり抽出できているはずなので、あとは要約して文章化するだけ。
職務要約は「200~300文字がベスト」といわれていますので、それを目安に仕上げましょう。
3.書き出したことから実務能力や自己PRを作成する

3つ目の段階では、1番で書き出したものをベースにして、自身の実務能力と自己PRについてまとめます。
志望動機や退職理由については、履歴書への記載か面接時の応答を想定していますので、本記事では除外しておりますが、詳しく知りたい方は、以下を参照してください。
実務能力のリストアップ
書き出したものから、自身が備えている実務能力について箇条書きでまとめます。

私にはマネジメント能力があります
とただ言われてもピンときませんが、膨大な書き出しの中からであれば、あなたにどのようなマネジメント能力があるのか、文章化できるヒントがあるはずです。
具体的なエピソードを思い出しながら、文章にしていきましょう。
- 個性や動機部分への理解を深めて部下を育成・指導するマネジメント能力
- 裁量形の業務であっても自律的かつ計画的な行動が取れる自己統制能力
- 傾聴をもって相手の意図を理解する洞察力とそれに基づく交渉調整力 など
自己PRを作成する
自己PRは個性をアピールする場所なので、こう書けばよいという答えはありませんが、以下の項目などを盛り込んで300文字前後にまとめましょう。
- 具体的に示せる実績
- 仕事への取り組みで大切にしてきたこと
- 熱心に打ち込んだこと
自己PRの書き方については、以下の記事で例文を用いてご紹介していますので、詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
4.各項目を職務経歴書へ盛り込んで見やすいレイアウトに仕上げる

1~3番の項目でまとめてきたものを職務経歴書の各項目へ盛り込んで、見やすいレイアウト構成に仕上げて完成させましょう。
- 職務要約
- 実務能力のリストアップ
- 役職年表
- 職務経歴(キャリア式)
- 自己PR
※志望動機は履歴書への記載を想定
まとめ :4つのステップでキャリア式の職務経歴書を仕上げよう
今回は、時系列では長くなってしまう40代の職務経歴を、キャリア式の職務経歴書で仕上げる方法についてご紹介しました。

最後におさらいをしておきましょう。
- やってきたことを箇条書きで徹底的に書き出す
- 1番で書き出したことを整理して、職務経歴をまとめる
- 1番で書き出したことから、実務能力や自己PRを作成
- 各項目を職務経歴書へ盛り込んで、見やすいレイアウトに仕上げる
同じ会社で何回も異動を経験したり、転職回数が多いという場合は、キャリア式の職務経歴書で自身の強みをわかりやすくアピールすることができます。
40代の転職活動においては、職務経歴のボリュームが大きくなりますので、まとめるのにも一苦労ですよね…
この記事でお話しした内容が、職務経歴書の作り方に悩んでいる方の参考となればうれしいです。
当サイトでは、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
転職活動のすべてのステップについて、以下の記事でわかりやすくまとめていますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
▼40代転職の完全ガイドはこちら▼
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