【保存版】大学職員に転職したい!40代が中途採用で働くコツを解説
どのような職業なのか、分かるようでわからないのが大学職員という仕事です。
多くの方にとっては、自分が通っていた大学で出会った職員さんのイメージがあるのではないでしょうか。
しかし、学生時代に出会う大学職員というのは、大学のさまざまな部署にいる職員のほんの一部でしかありません。
最近では、大学は変化を求められていることもあって、大学職員の仕事内容なども変わりつつあります。
大学業界では、自身の大学に新しい機能を加えるときに、
企業などで経験を積んだ人を中途採用で募集している
という流れがあることをご存知でしょうか?
中途採用で大学職員に転職するためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- 大学職員への転職は、自分の可能性を広げるための転職であること
- 自分のスキルや経験を発揮できそうな大学を選ぶこと
- 生活スタイルに合わせて大学職員の雇用形態を選ぶこと
- 大学業界は変革期にあるので、安定神話を信じすぎないこと
この記事では、大学職員として10年働いていた筆者が、大学職員に中途採用枠で転職するために必要となる、知識とノウハウのすべてを解説しています。
少し長い記事となりますが、項目ごとに整理してご紹介していますので、目次から必要な情報にアクセスして、ぜひ参考にしてください!
大学職員の仕事内容(事務職)
大学を運営するための基礎となる業務は、ほとんどが大学職員が担っています。
では実際に、大学職員の仕事にはどのようなものがあるのか、事務職分野を中心に詳しく見ていきましょう。
【総務課】大学のあらゆる問題に対応
総務課とは、大学における「何でも屋さん」に該当する部署です。
大学内で行われる会議や式典、イベントの運営など、総務課が中心となって実施されます。
筆者は大学を辞めたあとに、何かと証明書が必要になりましたが、この手続きも総務課が担当してくれました。
問合せがきたときに、
どこにつなげばいいのかよく分からない!
そんなときは、総務課に投げられることが多々あるのです。
地元の人たちと一緒に橋の清掃をするとき、総務課が駆り出されて大変だったのよ…
このような話も聞いたことがあります。
総務課とは、大学のなかでも業務の幅がかなり広く、臨機応変に対応することが求められる部署なのです。
【学生課】学生の大学生活や日常生活を支援
大学のなかで、とくに学生と接する機会が多いのが学生課です。
学生課はひとつの部署があるのではなくて、学部ごとに分かれています。
そんな学生課が、いちばん忙しくなるのが春のシーズンです。
- 新入生や在学生の新年度の書類手続のサポート
- 授業の履修登録の説明会やサポート
- 出席状況が良くない学生に対する対応
- 学生の授業外活動のサポート(サークル活動など)
この他でも、学生の大学生活に関わる問題があったときに、担当教員と一緒に解決策を考えることもよくあります。
学生課のなかだけで解決できないことも多いので、大学教員や他部署の職員との情報交換や協力関係が欠かせません。
【広報課】大学の情報を国内外に発信する
知名度をあげて、入学希望者をできるだけ増やすことが大学の大切な使命のひとつ。
広報課では、大学の知名度を高めるためのあらゆる活動に関わります。
大学ホームページや各種パンフレットなどは、広報課が作成を担当します。
大学が配布するパンフレットを、広報課の職員が手作りで、
Excelを駆使して作りました。(笑)
ということも多いのです。
また、大学の「顔」となる仕事も多く、学長と行動を共にする機会が多いことが、広報課の特徴となっています。
【人事課】大学教職員の雇用に関する業務
人事課に配属された大学職員は、以下のような大学内の雇用に関するあらゆる業務を担当します。
- 教職員の募集にかかわる業務
- 採用・異動・退職手続きに関わる業務
- 教職員の給与、手当、交通費等の対応
- 新しく入った教職員の研修の企画
大学の教員は年間を通して、海外や国内に出張する機会がかなり多いです。
出張に関する手続きは教員が所属する窓口で行われるものの、最終的な支払いに関することは人事課を経由するので、その管理はかなり大変な作業となります。
また最近の大学では、教職員の質を向上させるために、研修の実施が義務づけられています。
教職員には、年齢や前職などの背景も異なるさまざまな人材がいるので、なかには「自信満々!」という人も少なくありません。
- かつて大企業に勤めていた
- 小中高のベテラン教員だった
こういった教職員の方が参加する研修は、かなり気を使うイベントになります。
大学職員が関わる部署は100以上あることも…
規模の大きな大学であれば、学部や大学院、関連センターなどを合わせると、100以上の部署があることも珍しくありません。
もし気になる大学があったら、いちど大学ホームページの組織図を調べてみてください。
想像以上に複雑な組織体制にびっくりすると思いますよ。
大学職員は、専門的な部署を除くと、同じ所に5年以上は在籍できないことが多いです。
大学内にある数多くの部署を、5年を目安にしてローテーションで在籍していきます。
中途採用枠が多い仕事内容とは
40代で大学職員に転職する場合は、中途採用枠の求人に応募することになります。
40代であれば、これまでに培ったスキルや経験などを、大学で発揮してもらうことを期待されているはずです。
大学のなかでも、とくにプロジェクト色が強い部署での勤務となることが多いでしょう。
大学教育のIT化に関わる仕事
中途採用で配属されることが多い部署のひとつが、大学のIT化に関わる仕事です。
多くの場合は、「情報教育センター」というような名称の部署に配属されるでしょう。
大学では、このようなIT化を担う部門を中心に、教育のIT化を推進しながら、学生の学びの充実を目指します。
取り組みの一例をあげると…
- 複数のキャンパスや大学をつなぐ遠隔教育の実施
- アクティブラーニングのための教育機器の導入
- オンラインの学習管理システムの導入
多くの大学では、コンピュータールームを充実させるのみならず、学生が授業外でも学習できるように、最新のシステムが導入されつつあります。
しかし、このような最新のシステムに対応できる人が、大学内に十分にいるとは限りません。
このような背景もあって、IT関係の企業などで経験を積んだ人を、中途採用で大学職員として採用する流れが出てきているのです。
地域連携に関わる仕事
「地域連携センター」というような名称で、大学がある地域のネットワーク構築に関わる部署も、中途採用の大学職員が求められています。
地域にある企業や組織と協力して、共同でプロジェクトを行うことが多いので、コミュニケーション力のある営業経験者などが歓迎される傾向があります。
また、コミュニケーション力だけではなく、
- 大学と同じ地域にある企業で働いている
- その地域の出身者である
- その地域に長年住んでいる
このようなことも、地域連携センターの大学職員を中途採用するにあたり、チェックされるポイントです。
地域内にある企業の人たちを講師に招いて、地域について学ぶ授業を立ち上げる場合もあります。
このような企画をする能力や、授業の立ち上げに必要な手続きを遂行できる、高い事務能力も求められるのです。
民間企業に就職の営業をかける仕事
大学では、少子化の流れのなかで生き残るために、学生の就職率アップを重視しています。
そのため、企業に対して、
うちの卒業生は、これだけの能力がありますよ!
このような営業をかけることも、大学職員の役割となるのです。
企業への営業は、就職課やキャリアセンターなどが担当部署となって、以下のような取り組みが行われます。
- 直接、企業にお願いに出向く
- 学生のインターン先を探す
- 学内における就職フェア等を企画する
「学生の就職率の向上は、大学職員の営業力にかかっている」
このように言っても過言ではありません。
そのため、企業への就職を営業する職員の募集については、
- 地元の民間企業に勤めていた人
- 営業の仕事をしていた人
このような人は、中途採用として歓迎されるでしょう。
また、就職課などの大学職員は学生から、
自分は何をしたいのかわかりません…
上記のような相談を受けることもあるものです。
就職に不安を感じる学生の相談に乗るときに、企業に勤めていた経験を活かした的確なアドバイスが、中途採用の職員に対して期待されています。
大学への入学希望者を確保する仕事
ニュースなどで、
このような話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際の話として、将来的に定員割れする可能性が高い大学が多いのは事実です。
そのため、大学への入学希望者を確保することは、どの大学においてもとくに力を入れています。
入学試験の会場を日本各地に用意して、全国を視野に営業をかける大学も少なくありません。
また最近では、アジア地域を中心に留学生を増やしていく流れが顕著です。
できるだけ優秀な留学生を確保するために、大学職員が次のような仕事をすることもあります。
- 世界各国で開催される留学フェアのブース対応
- 世界各国の大学や日本語学校に対する営業活動
- 現地における入学試験の実施
国立・私立を問わず、いまや海外にサテライト事務所がある大学はたくさんあるのです。
海外の事務所を担当するのは、入試課や国際課、留学生センターなどが中心となります。
語学力はもちろんですが、海外就業経験や営業経験があると、大学職員として国際的な仕事に関われる可能性が広がるでしょう。
外国人をサポートする仕事
大学職員のスキルとして、最近、重視されてきているのが語学力です。
国際化しつつある大学内において、留学生や外国人教員の数が一気に増えてきています。
最近では、英語による授業が増えてきていることもあり、日本語があまり話せない留学生や外国人教員も少なくありません。
とくに大学内における事務手続きは、日本語が話せない外国人にとって高い壁となります。
そのため、英語に加えて何らかの第二言語のスキルがあると、人事課、国際課、留学生センターなどの大学職員として活躍しやすくなるでしょう。
文部科学省の予算を使ったプロジェクトを支える仕事
大学側が中途採用の職員を想定している仕事として、国の予算を使ったプロジェクト運営に関わる仕事があります。
ほとんどの大学では、文部科学省が毎年公募している予算枠にエントリーをしています。
もし予算を勝ち取ることができた場合は、3年~10年の計画でプロジェクトを進めていくことになるのです。
プロジェクトのテーマとなるのは、
- 地域活性化
- 大学のIT化
- 教育の充実
上記のようなことなど、さまざまなものがあります。
プロジェクトでは、年度ごとに「成果」の報告が求められるので、プロジェクト遂行能力がある大学職員の力が必要不可欠です。
私は勤務先企業で、○○のプロジェクトを軌道に乗せたことがあります
このような実績がある人なら、大学職員としてのニーズも高くなるでしょう。
多様化する大学職員の雇用形態について
ときおりニュースで話題になることもありますが、現在の大学では終身雇用制はメインではありません。
大学職員のみならず大学教員も含めて、より優秀な人材を臨機応変に確保するために、任期付きの枠が増えています。
終身雇用じゃないの!?
このようにショックを受ける方もいるかもしれませんね。
でも任期付きの枠が増えているからこそ、企業の就業経験者が中途採用で入り込める余地が生まれたのです。
ここでは、多様化している大学職員の雇用形態についてご説明します。
任期なしの常勤雇用(正社員)
任期なしの常勤雇用とは、いわゆる「終身雇用」であり、正社員という位置づけです。
安定した雇用を望むのであれば、この「任期なしの常勤雇用」を目指すことになります。
ただしこの採用枠は狭き門なので、中途採用の募集は少ないですし、あったとしても、競争倍率はかなりの高さになることを覚悟しましょう。
任期ありの常勤雇用
中途採用で大学職員を目指すのであれば、「任期ありの常勤雇用」の枠はねらい目です。
大学内で大きなプロジェクトが立ち上がったときに、この「任期ありの常勤雇用」枠が発生します。
任期は3年~5年のものが多く、更新がある場合とない場合があります。
業務内容は職員に近いものの、プロジェクトを円滑にすすめるために、「教授」や「准教授」のポストが与えられるケースがあることが特徴です。
任期があるので安定しているとはいえませんが、
新しいチャレンジをしてみたい!
このような人なら、ピッタリの転職といえるでしょう。
フルタイム非常勤雇用
大学の各部署には、一定数の大学職員がフルタイム非常勤で雇用されています。
フルタイム非常勤の大学職員は、常勤職員のサポートがおもな仕事です。
残業をすることも少なく、大学内に保育園が設置されているケースもあるので、とくに子育て中の女性に絶大な人気を誇るポストです。
ただし、フルタイム非常勤の雇用形態では、5年までしか働けないことが多いので注意しましょう。
アウトソーシング(派遣社員)
はたから見ると、全員が大学に直接雇用されている職員に見えるのですが、規模の大きな大学では、実はかなりの業務が外注化されています。
各部署の窓口や図書館の業務などは、アウトソーシングであることも多いのです。
入学手続きや各種書類のチェック作業のために、期間限定の派遣社員が求人サイトを通じて募集されることもあります。
大学職員の年収は多種多様
大学職員の年収は、一般的には高収入というイメージが強いでしょう。
しかし近年では、少子化の影響や雇用形態の多様化により、大学職員の年収も多種多様なものとなっています。
年収は基本的に減少傾向にある
大学職員の年収は、基本的には減少傾向にあります。
国として人件費削減を目標の一つにしていることに加えて、少子化の影響などによる大学経営の難しさから、人件費をカットせざるを得ないことも理由です。
「安定した高収入」を転職理由とするなら、ある程度は応募する大学を選ぶ必要があるでしょう。
有名大学なら安定した年収が期待できる
安定した収入を求めるのであれば、有名大学への転職を目指すことがポイントとなります。
とくに都心部にある有名大学であれば、安定した年収が期待できるでしょう。
しかし、有名で待遇もよい大学の職員になるためには、高い倍率を突破する必要性があります。
また有名大学であっても、人件費にかなりシビアな大学もあるので、よく調べてから応募してください。
プロジェクト色が強い業務では高収入も
大学職員には、プロジェクト色の強い業務を担う「専門職員」というポジションがあります。
専門職員となった大学職員であれば、専門性が高く業務量が多いため、手当がつけられるのです。
したがって、通常業務を担う大学職員よりも高収入になる傾向があります。
とはいえ、誰でも手を挙げれば「専門職員」になれるわけではありません。
- 大学での業務が高く評価された人
- 企業等でプロジェクト運営の経験がある人
上記のような人が、専門職員に選ばれる傾向があります。
年俸制となるケースもある
最近は大学においても、
- 給与支払いを簡素化するため
- 年度ごとの成果で成果を上げて評価するため
このようなことを目的に、年俸制を採用している大学職員が増えています。
なかでも「任期ありの常勤雇用」など、大学教員と大学職員の中間に位置する雇用では、年俸制である確率が高いです。
年度ごとに雇用条件が更新されますが、収入は比較的高額となります。
自分の価値観に合わせて判断することがポイント
中途採用される大学職員は、それまでに培ったスキルや経験が評価されて、やりがいのある仕事を任されることも少なくありません。
しかし思いのほか残業が多かったり、短期間で成果を求められたりと、
考えていたよりも大変だった…
このように思うことも多いでしょう。
大学職員の中途採用で転職する際は、仕事に対する価値観や生活スタイルに合わせて、自分に合った求人を見つけることがポイントです。
大学職員への転職に有利なスキルとは
大学では変化に対応していくために、何らかのスキルを持っている人を、中途採用で大学職員に招き入れる傾向があります。
大学職員への転職を考える方は、以下のようなスキルを持っていれば、大学へのアピールにつながって採用率がぐっと高まるでしょう。
大前提としてパソコンスキルが高いこと
大学職員としてさまざまな業務をこなすためには、大前提としてそれなりのパソコンスキルを有している必要があります。
ワードやエクセル、パワーポイントなどのオフィスソフトが中心ですが、データ化する情報量は膨大でかなり細かいものとなります。
そのため、細かい作業をコツコツと積み重ねるような、膨大な情報を整理することが得意な人は、大学職員としての基本的な適性があるといえるでしょう。
語学力がある人は歓迎される
国際化を求められている大学では、語学力はとくに歓迎されるスキルです。
大学に所属している教員や留学生など、外国人の方がとくに困るのが事務手続きに関すること。
国際化を目指しているわりには、「事務手続きの書類が日本語だけ」という大学も少なくありません。
そのため、語学力と事務能力の両方に自信がある人は、国際化に力を入れている大学への転職が最適かもしれません。
多くの大学が「営業力」を重視している理由とは
意外と思われるかもしれませんが、中途採用枠で大学側がとくに期待しているのが、営業経験のある人です。
高校や企業、海外など、大学が開拓しなければならない営業先は多岐にわたります。
しかし、大学畑にいる職員や教員には、営業が苦手な人が多いというのが現実です。
これまでの営業経験で培われた、コミュニケーション力やネットワーク構築力は、大学職員として大いに求められるスキルといえるでしょう。
NPO活動などの「地域貢献」能力もニーズが高い
日本の大学におけるミッションのひとつと言えるのが、「地域貢献」に関することです。
中途採用の大学職員には、地域を元気にする活動の中核を担うことが、大学側から期待されています。
そのため、NPO法人などで以下のような活動経験がある人も歓迎されるでしょう。
- 地域活性化を支援する活動
- 外国人児童の学習を支援する活動
- 自然・環境を守るための活動
地域貢献活動と連携した授業の運営を、大学職員が担当することもあるので、地域貢献に関する活動経験があることはプラス評価となるのです。
NPO法人に限らず、何らかのボランティア活動などに長期的に取り組んでいる方なら、それが採用の決め手になるかもしれません。
フットワークが軽いと活躍の場が広がる
デスクワークが多いと思われがちな大学職員ですが、それははるか昔のイメージです。
最近では、地方営業や海外営業と、フットワークの軽さが求められています。
他の大学との連携を深めるために、大学教員と一緒に学会などに参加することがあるかもしれません。
今まで出張で日本各地を回っていました!
このような方が、大学職員として求められている可能性が高いのです。
大学職員への転職に向いている人の特徴
ここまで読んだ方のなかには、
大学職員は専門的で大変な仕事なのでは?
このように不安になった方もいるかもしれませんね。
筆者の経験からすると、デスクワークが苦にならないことを大前提にして、大学職員の適性は、キャラクターに左右されるところが大きいでしょう。
協力したくなるキャラクターを持っている
大学では、これまでの長い歴史のなかで、いろいろな所に垣根が張られてきました。
「その垣根をいかに取り払うのか」、これが大学が抱える大きな課題となっています。
この人だったら、協力してもいいかな…
このように思わせるようなキャラクターがある人は、大学職員としての適性があるといえるでしょう。
業務に柔軟な対応ができる
また、いろいろな業務に臨機応変な対応ができる柔軟さも、大学職員として働くうえで必要不可欠です。
大学では、仕事内容に応じて細かく部署が分かれているものの、様々な事情で思わぬ業務が舞い込んでくることは少なくありません。
例えば、よくあるのがポスターの作成です。
以前は外注で対応できたのに、どんどん予算が削減されていく…
そして最後には、大学職員が自らポスターを作るなんてことは日常茶飯事です。
そんなときでも、業務外だと逃げるのではなく、
ちょっとポスターでも作ってみようかな
このようにチャレンジできるタイプの人は、大学職員としての評価が上がりやすくなるでしょう。
初対面でも人見知りをしない
大学職員になると、いろいろなジャンルの人と話をする機会が出てきます。
- ほかの大学の教職員
- 小・中・高校の教職員
- 一般企業の関係者など
上記のように、接する相手の職業もさまざまです。
大学職員のなかには、
人との接触を避けているのかな?
このような感じの人もいますが、大学職員として好ましいことではありません。
「大学の顔」として、初対面の人に対しても感じのよい振る舞いができる人は、大学職員としての適性が高いといえるでしょう
幅広い世代の人と仲良くなれる
あらゆる世代の人と仲良くなれることも、大学職員の適性のひとつといえます。
大学教員の年齢だけみても、20代後半から70代までと、かなりの幅広さです。
学生の年齢は18歳から22歳くらいが中心としても、社会人学生も含めるとさらに広がります。
くわえて、オープンキャンパスで対応するのは高校生です。
付属学校がある大学であれば、幼稚園、小学生、中学生の対応をすることも…
地元の人たちと一緒に、イベントを開催する機会も多々あるのです。
大学に関わる幅広い世代の人と仲良くなれるタイプの人は、大学職員として、いろいろな仕事に取り組ませてもらえる機会が得られるでしょう。
新しいことにチャレンジすることが好き
昔の大学職員であれば、決まった仕事をコツコツとこなすだけでOKでした。
しかし今では、大学は数多くのプロジェクトを抱えているので、新しい業務がどんどん湧き上がってきます。
自分の不得意なことや、未経験の業務に対しても、前向きにチャレンジできる人であれば、大学職員の適性が高いといえるでしょう。
大学職員の求人の探し方とは
いろいろな雇用形態がある大学職員ですが、
大学職員の求人はどこで探せばいいの?
このような疑問を持つ方も多いでしょう。
大学職員になる場合は、一般的な転職活動とは求人の探し方が少し異なっていますので、詳しく解説します。
大学ホームページを細かくチェックすることが大前提
大学職員に転職したいと思ったら、まずは大学のホームページを定期的にチェックするようにしましょう。
毎年、中途採用試験は行われていますが、採用数は若干名でしかありません。
ところが、何かのプロジェクトが開始されることをきっかけに、不定期で求人が出てくることがあるのです。
このような不定期の求人を見逃さないようにすることが、大学職員に転職する近道といえるでしょう。
転職サイトに求人を出している私立大学も多い
大学のホームページに加えて、一般の転職サイトに職員の求人を掲載している私立大学も多いです。
筆者の個人的な感覚としては、フルタイム非常勤の大学職員の求人は、転職サイトに掲載されることが多い印象があります。
専門性がある人材募集はJREC-INに掲載される
大学職員と大学教員の中間的なポジションは、大学ホームページにくわえて、JREC-INという大学教員公募サイトを通じて案内されます。
JREC-INを見ると、雇用条件、給与、仕事内容など、かなり細かく求人内容を把握することができます。
企業からの転職者を求めている場合は、その旨が必ず明記されていますので、検索機能を駆使して探してみましょう。
転職エージェントやヘッドハンターを利用する
大学側が大学職員を中途採用する場合は、何かしらのスキルや経験を求めていることがほとんどです。
そのため、求めるスキルや経験を有している、即戦力となれる人材をヘッドハントすることも少なくありません。
以下のようなことをきっかけに、思いがけないタイミングで転職の話が舞い込んでくるかもしれません。
- 大学に近しい方に相談してみる
- 転職エージェントやヘッドハンターがいる転職サービスに登録しておく
大学職員になりたいと思ったら、差し支えない範囲でアピールしてみることも一案です。
転職エージェントの選び方については、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
内定をもらうための面接対策について
大学職員になるうえで、必ず通らなければならない難関といえるのが面接です。
大学は業務の幅が広いので、何をアピールすれば分からない…
このような声をよく聞きます。
ここでは、面接をクリアして内定を勝ち取るために、大学職員の面接前にチェックしておきたいポイントについてご紹介します。
「大学の理念」を理解しておく
まずは大学ホームページに必ず記載されている、「大学の理念」をチェックしましょう。
「大学の理念」とは、その大学が何を目指しているのか、文章で示しているものとなります。
最終面接では、学長や理事などの大学トップが面接官となることが多いです。
したがって、大学の理念から「自分が貢献できる部分」を具体的に探っておくことは、必要不可欠といえるでしょう。
「特色ある教育」から教育改革の活動内容をチェックする
大学職員に求められているスキルや経験は、その大学がどのようなプロジェクトを進めているのかによって異なります。
大学の最新ニーズを知ることができるのが、「特色ある教育」の欄です。
国際化やIT化、地域理解やキャリア教育など、その大学が力を入れているプロジェクトの方向性をチェックすることができます。
大学が力を入れていることに、さりげなく面接で触れてみれば、自身のアピールにもつながるでしょう。
「学長挨拶」から大学の改革の方向性を理解する
大学の改革の方向性は、学長の任期ごとに変わるもの。
学長が交代することによって、大学の方針がガラッと変化することも珍しくありません。
大学が今まさに何を目指しているのか?
上記を知るためにも、「学長挨拶」の欄は必ずチェックしておきましょう。
自分が貢献できるスキルや経験をアピールする
あなたのスキルや経験が、大学の方針や目標に合致すればするほど、
うちの大学にピッタリの方だ!
このように高く評価されるでしょう。
ただし、自分ができることを自信満々に主張しすぎることはNGです。
- 大学の理念
- 特徴ある教育
- 学長挨拶
上記に照らし合わせながら、大学職員として貢献できることを真摯に伝えることが重要となります。
40代が面接試験で注意すべきポイントは、40代が転職面接で必ず聞かれる5つの質問でご紹介していますので、あわせてご確認ください。
中途採用で転職する際の注意点
多くの人は、自分が大学に通っていたときのことを思い出して、
大学職員ってこんな感じだろうな…
というイメージを思い描いているのではないでしょうか。
しかし部署によっては、イメージとのギャップが大きくなる場合があるので、転職するにあたって留意しておく必要があります。
仕事内容によっては残業が多い
大学職員の仕事であれば、一般企業と比較すると残業は少ないと思うかもしれません。
しかし、「大学職員=残業がない」というのは昔の話です。
最近では、大学を維持するためにさまざまなノルマが課せられて、時期によっては残業が続く部署も少なくありません。
転職するにあたっては、残業も十分あり得ることをふまえてチャレンジしましょう。
地方や海外への出張がある
仕事内容によっても変わりますが、大学職員は入学希望者を確保するために、地方や海外への出張がたびたび求められる場合があります。
大学職員 = 決まった場所のオフィスワーク
このように思い込まないようにしましょう。
大学は変革の時期。公務員のような安定を求めないこと
多くの大学では、生き残れるかどうかという過渡期に差しかかっています。
大学職員になれば、公務員みたいなものだから、もう一生安泰だ!
このような理由で転職を考えるのであれば、大学職員はおすすめできません。
大学教育に対して、「どんな貢献をしたいのか?」という考えを持てないのであれば、転職しても後悔することになりかねないでしょう。
生活スタイルにあった雇用形態を選ぶこと
大学職員に転職するとひと口で言っても、前述したようにさまざまな雇用形態があります。
かりに転職できたとしても、想像以上にハードワークで、
やっぱり仕事を続けることが難しい…
こんなふうになりかねません。
大学職員とひと括りに捉えるのではなく、自分の生活スタイルに合った雇用形態を選ぶようにしましょう。
任期制から終身雇用の道を探るのも手
大学職員への転職を通じて、さらに高みを目指したい人であれば、まずは任期ありの雇用で経験を積んで、終身雇用のポストを狙うこともひとつの方法です。
大学職員のなかには、「スーパー大学職員」と呼ばれるような、大学業界で高い知名度を誇る職員が存在しています。
このような職員の人は、じつは企業からの中途採用枠で、大学職員になったケースが多いのです。
大学業界での知名度が上がれば、他大学から終身雇用のオファーがあったり、大学教員として雇用されたりと、さらなるキャリアアップが目指せます。
まとめ:大学職員への転職があなたの可能性を広げる!
今回は、大学職員として10年働いていた筆者が、大学職員に中途採用枠で転職するためのポイントや仕事内容、面接のコツなどを解説しました。
大学職員には、「終身雇用の安定した職業」というイメージがありますが、大学職員だった筆者からすると、
自分の可能性を広げるチャレンジの場である
このように言えるのではないでしょうか。
企業での勤務を通じて培ったスキルや経験を、大学で思う存分に発揮して、さらなる高みを目指すことこそが、中途採用で大学職員へ転職するだいご味なのです。
お話ししてきた、大学職員に転職するためのポイントをおさらいしておきましょう。
- 大学職員への転職は、自分の可能性を広げるための転職である
- 自分のスキルや経験を発揮できそうな大学を選ぶこと
- 生活スタイルに合わせて大学職員の雇用形態を選ぶこと
- 大学業界は変革期にあるので、安定神話を信じすぎないこと
多くの大学では、チャレンジ精神あふれる人材を求めています。
これまでとは異なるフィールドで、自分のスキルや経験を活かしてみたい!
あなたがこのような思いであるのなら、お話しした内容を参考にして、ぜひ大学職員への転職へチャレンジしてみてください。
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
転職活動を攻略するためのコツとして、以下のようなコンテンツをご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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