挑戦するなら急げ!40代が未経験でRPAエンジニアへ転職する方法
本記事では、未経験の40代だった筆者が、IT業界へ転職するために実践した方法についてご紹介しています。
具体的にいうと、いまIT業界で注目されている【RPAエンジニア】への転職です。
RPAエンジニアの働き方やキャリアアップ戦略について、実際に40代IT未経験から転職した、筆者の体験談にもとづいて解説します。
これからRPAエンジニアを目指したいという方なら、参考になる内容ですので、ぜひご一読ください。
ただし、いつまでも通用する方法ではないので、挑戦するならできるだけ早めに行動しましょう!
RPAとは、面倒な定型業務をロボットがこなす技術
RPAの正式名称は、『ロボティクス・プロセス・オートメーション』といいます。
おもにパソコンを使った定型業務(デスクワーク)を、パソコンに導入したRPAソフトに代行(自動化)させることです。
ロボティック・プロセス・オートメーション(英: robotic process automation、RPA)は、ソフトウェアロボット(ボット) 又は仮想知的労働者と呼ばれる概念に基づく、事業プロセス自動化技術の一種である。
RPAシステムによるボットの作成にはコーディングが不要である。
プログラミング経験のない業務ユーザーであっても、数週間のトレーニングを受ける事で、RPAツールを利用した自動化処理をすすめる事ができる。
出典:Wikipedia
上記について簡単に表現すると、
「RPAソフトをインストールしたパソコン」
↓↓
「指示された作業だけができるロボ型新入社員」
このように考えるとわかりやすいでしょう。
人手不足の現代において、ITが出した一つの答えが【RPA】
2017年頃から、爆発的にRPA導入企業が増加しブーム化しています。
ブームの背景としては、まず人手不足・人材不足が挙げられるでしょう。
ただ筆者の考えとしては、現時点では人材不足がブームの理由とは考えていません。
というのがおもな理由だと、実際の現場では感じています。
今後の労働人口はどんどん減少していきますので、
どうしてもRPAに業務を頼らざるを得ない…
という状況がやってくる可能性は高いでしょう。
ロボがこなす業務が、働く人のリストラにつながるのか?
RPAの弱点ともいえますが、業務について1から10まで、ルールをすべて教え込まないと動いてくれません。
したがって、あくまで【定型業務】であることが大前提となります。
人の判断が都度に必要となる業務を、RPAに代行させることはできません。
- わかりやすいルール
- 単調な繰り返しの多いルーチンワーク
上記のような業務が、RPAには適しています。
実際の現場では、ITスキルが低い方の業務において、圧倒的に効果が出やすいのがRPAの現状です。
失礼な言い方かもしれませんが、これが現実なのです……
以上をふまえると、
定型業務がメインで仕事をしてます!
このような方は、ロボに取って代わられるリスクが高いといえるでしょう。
RPAエンジニアは、ロボを開発するという新しい職種
RPAエンジニアの仕事は、対象の定型業務について詳しいルールを聴取して、RPA化ソフトを使って自動化を組んでいきます。
- 実際の作業では、どのようにアプリケーションを操作するのか?
- どんな名前でどこのフォルダにファイルを保存するのか?
上記のようなことを、細かく設定していきます。
ロボ型の新入社員君に、実務の教育をする仕事が【RPAエンジニア】というわけです。
【実例あり】未経験の40代がRPAエンジニアへ転職するために実践したこと
40代からIT業界に転職、それもエンジニアへの転職なんて無謀だと思いますか?
そんなことはありません。
プログラミングスキルなし・未経験・40代
という状態だった筆者でも、実際に転職できました。
少し遠回りをしてしまいましたけど……
現場で実務を経験した今なら、
もっと効率的に動けたのにな…
という思いもあります。
ここでは、実際に未経験でIT業界へ転職した筆者が、過去の自分に教えてあげたい、
未経験でIT業界(RPA)へ転職するための3つの戦略
上記について詳しくご紹介します。
実例を含めて詳しくお話ししますので、RPA業界へ本気で転職したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.無料のRPAソフトでロボ開発を体験してみる
RPAソフトは有料のソフトもあれば、無料で使えるものもあります。
まずは無料のソフト(UiPath)をインストールして、ロボの作成を体験してみると良いでしょう。
性格的に合うのかどうかも、確認しておくことは大事ですね。
転職活動する際にも、
すでにRPAソフトでロボを作成した経験があります!
このように言えば、かなりの好アピールとなります。
もし筆者が今からRPA業界に転職するとしたら、必ずインストールして触りまくるでしょう。
初心者の方であれば、下記のサイトがわかりやすくてオススメです。UiPathのインストール方法や使い方などが、ひととおり網羅されています。
2.RPAの有料研修で実践的にロボ作成方法を学ぶ
筆者の場合は、人材派遣会社が募集していた、有料のRPA基礎研修講座を受講しました。
受講料は3万円でしたが、2週間もの長期間にわたって、じっくり基礎から学ぶことができたのでよかったです。
講座の後半では、実際に複数の業務ロボを作成するのですが、かなり実践的な知識を身につけることができました。
ただ、講義で使ったRPAソフトが有料だったため、
家に帰って復習などができない
というのが難点でしたね。
自宅のPCには、ソフトがインストールできませんので……
したがって、もし今から受講するのであれば、前述した「UiPath」を使ったRPA基礎研修講座を探して、受講することをオススメします。
「UiPath」であれば無料ソフトですので、家に帰っても自分のPCでいくらでも復習できますし、研修期間が終わっても、自主的にロボの作成ができますからね。
そして研修期間は、1〜2週間と長めのものをチョイスしてください。
2~3日の短期集中型は初心者には厳しいです。
とくに変数の概念を、理解して使いこなすまでに時間がかかるでしょう。
3.基礎的な知識が身についてから、研修ありのRPAエンジニア関連の求人へ積極的に応募する
「RPA・未経験」などのキーワードで検索すれば、たいていは研修ありの求人広告が表示されるはずです。
しかし初心者の方が、こういった求人にいきなりチャレンジするのは、あまりおすすめできません。
なぜなら、筆者が実際に初心者で応募して、導入研修3日目で撃沈したからです。
先ほどもすこしお話ししましたが、変数の概念が理解できなくて、早々に辞退してしまいました……
その後、自分で有料講座を受講して、もういちど同じ会社にチャレンジし、何とか採用されて今にいたります。
お話しした自主学習や有料研修のステップで、
- RPAの基礎知識
- 変数の概念
こういったものをある程度は身につけてから、求人へ本格的に応募していきましょう。
とくに有料研修を受講した後であれば、ライバルにかなりの差をつけることができます。
たとえ多言語で開発経験があるライバルがいても、大丈夫なので安心してください。
筆者もそうでしたが、導入研修やOJTの時点でなら、まだ優位に立つことができます!
なお、求人を探す転職サイトですが、とくにこだわらず大手サイトなどで大丈夫です。
未経験OKの求人に応募しますので、エンジニア特化の求人サイトよりも、大手の転職サイトで「RPA 未経験」などのキーワードで探す方がよいでしょう。
転職サイトの選び方や活用する方法、40代におすすめの11社を以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
40代が未経験からRPA業界に転職する際に覚悟するべきこと
40代で新しい業界にゼロから挑戦することは、やはりそれなりに覚悟すべきことがあります。
RPAエンジニアへ未経験で転職した、筆者の経験からまとめると、以下のようなことは覚悟しておきましょう。
最初のうちは、年齢に応じた年収や待遇は得られない
筆者の場合は、はじめは契約社員からのスタートでした。
ボーナスも交通費支給もありませんし、時給制(2,200円/h)です。
派遣社員と同じような扱いです。人によっては「少ない!」と感じる方もいるかもしれませんね。
勤務日数に応じて、1ヶ月分の給料も変動しますから、収入は安定しませんでした。
ですが、本気でRPAエンジニアを目指すのなら、
最初はどんな待遇面であっても、まずは現場に入って、実務経験を得ること
ということを第一目標とすべるきです。
詳しい理由は後ほど解説しますが、目先の待遇よりも、まずは実務経験を積むことを最優先に考えましょう。
上司やクライアント側の現場担当者は「ほとんどが年下」という現実
実際に現場へ配属されると、
- 開発チームをまとめるプロジェクトマネージャー
- クライアントの現場担当者
こういった人たちが、30代で年下の方ばかりでした。
たとえまわりが年下であっても、
自分の立場がいちばん低いんだよな…
という状況が、当たり前というわけです。
筆者はそれほど気になりませんでしたが、プライドの高い方であれば、精神的に耐えられないと感じるかもしれません。
未経験でRPA業界へ転職するなら、すぐに行動するべき
今はまだ未経験者に、RPAの門戸が開かれている現状です。
しかし関係者に話を聞いてみると、他のプログラミング言語開発者の方などが、続々とRPA業界に流れてきています。
やはり開発経験者は、飲み込みが早いのだとか……
これから先のことを考えると、
初心者がRPA業界へ参入するハードルは、徐々に高くなっていく
という可能性が高いでしょう。
そう、動くなら「今すぐ行動するべき」なのです。
もしも本気でRPA業界への転職を考えているのであれば、すぐにでも行動を開始されることをおすすめします。
【事実】研修で培った知識だけでは、現場で通用しません
筆者がRPAエンジニアとして、はじめて現場に配属されたとき、
これはまずい、RPA研修の知識だけではまったく通用しない…
当初はこのように感じていました。
なぜ通用しないと感じたのか、事例を2つあげて詳しく解説します。
業務内容が理解できない
RPAソフトの使い方については、研修でしっかり学習して現場に入りました。
ただ、まずいちばん最初の壁だったのが、
現場の業務内容を正しく理解する
ということだったのです。
業務内容については、現場担当者の方から「口頭で説明を受ける」ことがほとんどでしょう。
この工程を「業務ヒアリング」といいます。
業務ヒアリングでは、実際に作業する業務の内容をスクリーンに映して、操作する画面の解説などをしてもらうのです。
ただ、筆者が初めて経験した業務ヒアリングでは、事前資料もないまま、口頭での説明がメインでした。
使うツール(ソフト)の操作画面を、チラっと見せてもらうぐらいだったので、
えっ、そのファイルどっから持ってくるの?
え?転記する項目数は?項目名は?
このような感じで、業務内容そのものが理解できずに混乱してしまい、自動化するどころではなかったのです。
過去に似た業務を自分で経験していれば、口頭の説明を受けるだけでも、なんとなく理解はできるのかもしれません。
しかし筆者の場合は、もともと非正規社員だったということもあって、現場での業務内容に馴染みがないものばかりでした。
つまり、
過去に経験した業務の引き出しがどれだけあるかによって、業務ヒアリングに対する理解度は大きく異なる
ということなのです。
当時は、そこまで考えが回らずに業務ヒアリングを受けてしまったため、筆者は混乱することになってしまいました……
業務ヒアリングを実施する前には、業務内容についての簡単な説明を、メールなどでもらっておきましょう。
事前の情報があれば、自分でどんな業務なのかを、できるだけ細かく想定をしておくことができます。
質問をすべき項目も、あらかじめ用意しておく方がスムーズです。
事前の準備をしっかりしておけば、業務の流れをただ把握するだけではなく、自動化する上で確認すべき項目もその場で聞くことができます。
その後の開発作業を、スムーズに進められるようになるでしょう。
RPAソフトだけでは対象業務を再現できない
筆者が経験した業務工程の一部に、
帳票データを出力して印刷する
というものがありました。
ただし、印刷する枚数は通常は1枚だけど、
週末と月末だけは、2枚の印刷が必要です
という業務内容だったのです。
しかし、筆者が現場で使っているRPAソフトには、営業日を判定する機能がありませんでした……
対処する方法はいろいろあると思いますが、パッと思いつくものだと、
営業日判定用のExcelファイルを別に用意する
というようなやり方でしょうか?
まず前提として、どの日が休日なのかを示した休日データを、業務担当者の方に作成・更新してもらえるように、調整をする必要があります。
Excel内で営業日を判定するための関数については、Googleなどで検索すれば、いろいろなパターンを見つけることができるでしょう。
作成した判定用ファイルを、毎回ロボに読み込ませて、
実行日が「週末or月末か?」
という判定をさせて、結果に応じて処理を分岐させるように設定すればOKです。
このように、業務をロボで再現するためには、
現場のニーズに合わせるためのひと工夫を考える
ということが、ほとんどの場合で必要となります。
ひと工夫を考えるための頭の柔軟さはもちろん、思いついたやり方を実現するための方法を、自分で調べる「自己検索力」「解決力」といったものも必要でしょう。
RPAエンジニアに転職した未経験の40代が考えるべきキャリアアップ術
実際に未経験の40代で、RPAエンジニアに転職した筆者の経験にもとづいて、同じように未経験でRPAエンジニアを目指す方が、歩むべきキャリアアップ事例をご紹介します。
1.まずは実務を経験するために、待遇に関係なく求人に応募する
まずはどんな待遇であれ、未経験からでもRPAエンジニアとして、実務経験を積める求人を探すことを優先してください。
なぜなら現時点では、
- RPAの基礎知識だけではなく、実務経験も持っている
という人材がまだ不足しているからです。
これは開発を依頼する側の、お客様の立場になって考えるとよくわかります。
RPA基礎研修を学んだばかりで、開発自体の経験がない人には、できれば開発の仕事を頼みたくはないですよね。
ですので、
実務未経験からでも、開発経験や実務経験が積める
というのは、ある意味で貴重なことなんです。
40代で未経験からRPAエンジニアに挑戦する場合は、年齢に応じた待遇はいったん諦めてください。
お金をもらいながら勉強させてもらうんだ…
という意識に切り替えましょう。
2.RPA技能検定試験制度でスキルをアピールする
実務をある程度こなし始めてからにはなりますが、RPAの資格取得を目指すのもアリですね。
関連の資格を取得しておくことで、RPAエンジニアについて、ある程度の知識を持っている証明となるでしょう。
RPAソフトにもよりますが、提供元が資格制度を設けているケースがあります。
簡単に2つほどご紹介します。
RPAソフト名「UiPath」
提供会社UiPathが、無料でイーラーニング形式の基礎研修講座と、認定資格制度を設けています。
ただ認定資格は現在は英語のみです。日本語化も予定されています。
RPAソフト名「WinActor」
株式会社NTTデータが提供している資格制度があります。
3つのレベルがありますが、ここではエキスパートを目標としましょう。
もちろん、WinActorを使う現場に配属されていることが前提です。
より実践的な内容となっており、
- ロボを新規で作成する
- 作成済みのロボを、部分的に修正する
上記のような問題が出題されるため、実務経験がないと取得は難しいかもしれません。
じつは筆者も、WinActorのエキスパート試験に合格しましたが、資格を取得することでやはり自信にもつながりますね。
3.RPA実務経験者が不足している今のうちに、待遇面のよい会社へ転職する
業務ロボを10種類以上作成して納品している
これくらい実務をこなして慣れてきたら、次のステップを考えてもよいでしょう。
筆者の場合は、最初は契約社員でスタートしましたが、半年で他社に正社員として転職しました。
給与も月給制になって、交通費も支給されるようになって、かなり収入が安定するようになったのです。
今はまだ、RPA実務経験者が足りない状況ですので、もっと良い条件で転職できる可能性があります。
ただ、これから先も同じ状況かは何ともいえないです。
実務経験者が増えてくれば、RPAエンジニアの市場価値は下がっていきますので、この戦略が有効なのは今のうちだけかもしれません。
まとめ:未経験の40代でもRPAエンジニアへ転職することは可能。挑戦するならすぐに行動しよう!
今回は、未経験の40代がIT業界へ転職する方法として、
- RPAエンジニアの仕事内容
- 具体的な転職方法の実例
- 転職した後のキャリアアップ戦略
上記について、筆者の経験にもとづいてお話ししました。
筆者も転職を果たしたように、未経験の40代でも【RPAエンジニア】へ転職することは可能です。
ただし、ライバルがどんどん増えてきています。
- 自主的に個人でRPA関連の学習をする
- 個人でRPA基礎研修講座を受講する
上記のような準備を事前にしておくことで、他言語の開発経験者や他の未経験者といったライバルたちに、差をつけることができるでしょう。
また、40代から新しい業界へ転身するということは、やはり苦労の連続となりますので、それなりの覚悟が必要です。
職場の人間関係や給与面、そして何より開発業務に慣れるのも時間がかかるでしょう。
最初から好待遇を期待するのではなく、
貴重な開発や実務の経験を、お金をもらいながら学ばせてもらってるんだ…
こういった気持ちで、さらなるステップアップを狙ってください。
繰り返しになりますが、これからRPAエンジニアに未経験で挑戦したいという方は、できるだけ早めに行動することをオススメします。
この記事でご紹介した戦略が使えるのも、今のうちだけかもしれませんので……
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
上記のようなメンバーが数多くの記事を提供しています。
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