筆者はこれまでに7回ほど転職を経験しましたが、「転職してよかった」と思ったことはたくさんあります。
もちろんなかには、「これは失敗だったな…」という転職もありました。
転職する前というのは、
このように不安になってしまうこともあるでしょう。
しかし筆者が転職を経験してきて思うのが、転職にはいいことも悪いこともありますが、
覚悟を決めて前に歩みを進めたことを、後悔したことは一度もない
ということです。
転職で経験した苦労や努力は、決してムダになることはありません。
今回の記事では、筆者が実際に転職をしてきた経験にもとづいて、
- 転職してよかったと思うこと
- 転職して悪かったこと
- 転職してよかった会社、悪かった会社
- 「転職してよかった」と思うためにするべきこと
上記について、詳しくご紹介していきます。
転職を考えている皆さんにとって、ひとつの体験談として参考になれば幸いです。
収入面でよかったこと:いちばん良かったのは年収が上がったこと
転職したいと思うきっかけは、
年収をアップしたい
という理由がやはり多いですよね。
筆者の場合も、実際に転職していちばんよかったことは、年収がアップする転職ができたことです。
100万円以上も年収アップ!仕事に対する意欲も上がった
筆者の場合は転職をして、年収が前職に比べて100万円以上も上がったことがあります。
これはうれしかったですね。
年収が上がると、生活が楽になるのはもちろんですが、仕事に対する意欲も比例して上がります。
年収が上がったことでポジションも上がって、責任も大きくなったのですが、
と思えるようになりました。
絶対的に年収が低い時には、
このように思っていた時期もあります。
ですが年収がいい仕事のときには、
上記のように考えてガマンが効くのです。
ちょっと厳しい社内の人間関係もなんとかこなし、嫌なクライアントにも気持ちよく頭を下げ、残業も気にせずに働くことができました。
筆者の経験からいうと、
たいていのことは収入アップで解決する
と思っています。
ただし、給料の高さと仕事のハードさは、たいてい正比例するものです。
年収が下がっても、よかったと思える転職もある
年収が下がってしまう転職は、ほとんどが失敗だったのですが、なかには年収が下がっても、「よかった」と思える転職もありました。
それは、以下のような会社に転職できた場合です。
- 会社にイヤな人がほとんどいない
- タイムスケジュールをほぼ自分で管理できる
- 残業がほとんどない
転職して定時で終われる会社に勤務できたのですが、筆者にとってはは生まれて初めてだったので、最初はかなり戸惑いました。(笑)
ウィークデイにプライベートな時間がたくさん持てるようになり、生活スタイル自体が変わったのです。
年収が下がったことで生活は苦しくなったのですが、仕事のストレスがほとんど無くなって、楽しく仕事ができるようになりました。
もちろん収入は高いに越したことはありませんが、たとえ給料が安くても、
プライベートを優先させる働き方もある
ということを実感できたのです。
待遇面でよかったこと:転職して残業代がもらえるようになった
じつは筆者は40代になるまで、「残業手当」というものをもらったことがありませんでした。
40代で転職した会社で、はじめて残業手当をもらえる会社に勤務したのです。
社会人として、はじめての残業手当に驚き!
筆者は社会人になってから、ずっと営業畑を歩んできました。
営業職では、朝早くからクライアントに直行したり、終電まで打合せがあったりするのが当たり前。
「営業手当」という名の加給はつくのですが、「残業手当」というものは、これまでもらったことがありません。
しかし転職した会社では、みなし残業はあるものの、それを超える時間の残業になると、営業でも残業代がもらえるシステムだったのです。
これには驚きました!
その会社は業界では、「不夜城」と言われている会社で、重要な会議になると、徹夜で行われることも少なくありません…
そういった事情もあるので、残業手当がきちんと支給されていたのでしょう。
ちなみにこの会社では、筆者は毎月100時間近くの残業をして、残業手当をもらっていました。
業績が悪くなると残業は歓迎されなくなる
どこの会社でも共通することかもしれませんが、業績が悪化すると、会社は残業代を渋るようになります。
筆者が在籍していた「不夜城」と呼ばれる会社でも、
業績が悪くなると、このように変更されてしまったのです。
しかし、100時間も残業するほど仕事があったわけですから、残業なしで仕事が終わるはずがありません。
そのうち社員は、タイムカードを切ってから残業するようになり、だんだんブラック会社の様相になっていったのです…
人間関係でよかったこと:いい人ばかりでもないし、悪い人ばかりでもない
収入に次いで転職のテーマとなるのが、人間関係についてでしょう。
こればかりは転職してみないとわからないところもありますが、筆者の経験談をご紹介していきます。
知り合いがいる会社は人間関係がラク
筆者は知人の紹介で転職した経験もありますが、その会社では人間関係がとても恵まれていました。
知人が部長で実質トップだったこともあり、まわりが「部長の右腕」のような扱いをしてくれたので、すぐに会社になじむことができたのです。
確かにその会社はもともと評判のいい会社で、筆者の関係部署にはイヤな人がほとんどいませんでした。
そこまではいかなくても、転職先に知人が一人いるだけで、転職後はとてもスムーズになるでしょう。
顔が広い知人がいた場合に、その知人に転職先を紹介してもらうというのは、とてもいい作戦だと実感しています。
知人の紹介でうまくいかない例もある
知人の紹介だと、逆に何かと気を使う場合もあります。
筆者の先輩の話ですが、知人の紹介で転職して、いいポジションで入社しました。
しかし、なかなか会社に馴染むことができず、勝手も違って本来の実力が発揮できなかったのです。
そうすると、紹介してくれた知人から、
と言われてしまうハメに…。
知人の紹介で転職した場合は、こういったマイナス面もあります。
辞める時にも気を使わなければいけないですし、良いことばかりでもないのです。
誰と仲良くするかで会社の居心地は変わる
いま振り返ってみると、
転職先でいい人ばかりだった
というケースは、あまり記憶にありません。
もしあったとしたら、それは「当たりの会社」と言っていいでしょう。
しかし、たとえイヤな人がいたとしても、誰と仲良くするかでその会社の居心地は変わります。
入社して間もない頃は見極めが難しいですが、最初から会社のグチを言ってくるような人は、主軸を担うような人ではありません。
きっと社内でもうまくいっていないはずです。
仕事がうまくいっている人は、社内でも楽しそうにしています。
そういう人と仲良くなると、仕事ができる方法をスムーズに学ぶことができるでしょう。
仕事内容でよかったこと:やりたいと思っていた仕事ができた
このように割り切れたら楽なのですが、どうせ転職するんだったら、やりたい仕事に就けるほうがいいですよね。
筆者は転職して、やりたかった仕事に就けたというケースもあります。
今までのスキルをフルに活かせる仕事に就けた
転職していちばん充実感がある仕事に就けたときは、かなりモチベーションが上がりました。
筆者は営業畑が長かったのですが、営業責任者として転職したときのことです。
給料も上がりましたが、責任も重くなり、それまでの仕事よりハードルは高くなりました。
- これまで培ってきたスキルや人脈
- 商品や業界の知識
こういったものを、フル稼働して取り組まねばならない仕事だったのですが、今までの経験がとても役に立ったのです。
今までは、
と思ってイヤイヤやっていた仕事すらも、経験値のひとつとして活きました。
これまでバラバラと経験していたことが、一気に線でつながったような感覚となり、
このように痛感したものです。
「いつかやりたい」と思っていた職種を経験できた
筆者は若いころから、じつはマーケティングの仕事を志望していました。
しかし、いちど営業として仕事をしてしまうと、
と考えてしまって、別の職種を志望することは無かったのです。
ところが、ある会社に営業責任者として転職したとき、マーケティングにも関わる機会がありました。
転職したあとに、マーケティングの責任者が辞めてしまったので、筆者がマーケティング職を並行して担当することになったのです。
このときはやはり楽しかったですね!
新しい取引先やはじめて取り組む仕事など、やることがたくさんあって忙しかったですし、仕事内容も思っているのと違う部分もありましたが、
と思っていた仕事だったので、とてもモチベーションが上がりました。
マーケティング職に転職できるほどのスキルは積めなかったのですが、このときの経験値は、その後に営業や管理職の仕事をするなかで役立っています。
転職して悪かったこと、失敗したこと
転職していいこともありますが、うまくいかないこともあるものです。
ここでは、転職してみて悪かった経験をご紹介しておきます。
年収に不満がある転職はうまくいかなかった
基本的には、年収が下がってしまう転職はあまりオススメできません。
やはり年収が下がると、モチベーションも下がってしまうもの。
年収が下がる転職をする場合は、会社の規模や年商なども、低い水準の会社であることが多いのです。
以前知人に言われたアドバイスで、
このように教えてもらったことがあります。
会社規模はともかくとして、やはり儲かっている会社でないと、年収を上げていくことは難しいでしょう。
終業後の強制残業は最悪!
筆者は残業しても、あまり苦にならないタイプだったのですが、
ある会社で人事部長から、このように言われたときは衝撃でした。
しかもその残業理由が、
このような話だったので、思わず目が点になったのです…。
この会社は強制残業のみならず、工場へ行く時の強制早朝出勤などもあり、
タダで社員をこき使おう
という方針が見え見えでした。
もちろん残業手当などあるはずもありません。
この会社は辞めて正解だったと今でも思っています。
最後まで人間関係になじめなかった会社
転職しても、やはり人間関係が上手くいかないと辛いものです。
人間関係は、本人の努力だけでうまくいくものではありません。
こちらが仲良くなろうとしても、悪意を持って接してくる人もいます。
社員同士でうまくいかないこともありますし、社長とうまくいかないこともあるでしょう。
また、会社の社風が合わないという場合もあるかもしれません。
筆者が今までで最も合わなかったのは、40代で転職したある会社でした。
その会社は社員の年齢層が若くて、20代~30前半の社員がほとんどだったのです。
同業他社への転職だったのですが、話題といえばマンガとゲームの話ばかりで、飲みに行っても、仕事の話題が出ることはほとんどありません。
このように痛感するばかりでした。
もちろん、筆者の努力が足りないという面もあるかもしれません。
しかし会社も人も、
あまりに世界観が違すぎると、上手く馴染めない
ということを、身をもって知ることになったのです。
転職してよかった会社、悪かった会社
会社としてひとくくりにしてしまうと語弊があるかもしれませんが、やはり転職してよかった会社と、失敗だったと思える会社がありました。
あくまで筆者の体験にもとづくものですが、ご参考までにご紹介しておきます。
業界で名前の知られている会社は満足できた
世間的には無名であっても、
- 業界内では有名な会社
- 鉄板の商品を持っている会社
こういった会社への転職は、比較的満足できる転職でした。
業界で名前が知られていると業界内での扱いもいいですし、筆者の場合はとくに営業だったので、仕事もやりやすかったです。
大手企業の子会社は福利厚生が充実している
小さな会社であっても、大手企業の子会社という場合は、福利厚生がしっかりしていることが多かったです。
もちろん親会社と同じ待遇というわけにはいきませんが、
- 会社の方針
- 社内のコンプライアンス意識
といったものが、親会社に準ずるのでしっかりしていることが多く、「寄らば大樹の陰」の恩恵にあずかることができたりします。
オーナーカンパニーの中小企業はおすすめできない
転職して失敗だったと思うのは、ずばり小規模経営のオーナーカンパニーです。
オーナーカンパニーでも、大手企業であればいいかもしれませんが、企業規模の小さいオーナーカンパニーは馴染むのが大変でした…。
とくに家族経営の会社だと、
企業というよりも家内制手工業
という匂いがプンプンするところもあります。
人数の少ない会社だと、人間関係も親密にならないとやっていけない場合もあるので、煩わしい人間関係が苦手な人は避けた方がいいでしょう。
また、社長が個性的すぎる会社も多いです。
というのであれば別ですが、基本的にはあまりおすすめできません。
「転職してよかった」と思うためにするべきこと
と思える転職をするためには、自分の希望が叶う転職先であること、以前よりもいい条件の会社に転職することです。
そのためには、やはり準備や下調べが大切になってきます。
まずは転職における市場価値をチェックしよう
転職を考えたら、まずは自分の置かれている環境や待遇・収入などを、客観的に整理しましょう。
今すぐ転職しないとしても、転職サイトや転職の口コミサイトなどで、
- いま転職したらどんな会社に行けるのか?
- どんな仕事があるのか?
- 給料はいくらくらいもらえるのか?
上記について知っておく必要があります。
今の自分が「いくらで売れるのか」という市場価値を知ることが、転職を成功させる大きなテーマのひとつです。
求人案件を見て、「今の自分」に対する現状認識を深める
とても恵まれた環境にいるのに、それに気が付かず愚痴ばかり言っていたり、転職を考えている人もいます。
逆に、「よくこんな会社で働いてるな」というがんばり屋さんもいるのです。
もちろん、「恵まれた環境」かどうかは人それぞれに判断が違います。
ただ、世間と比較して自分がどの位置にいるのか、相場はどうなのかということを知っておくことが大切です。
いざ「転職しよう」と思っても、条件のいい求人案件が、すぐに転がり込んでくるかはわかりません。
転職する気持ちが芽生えたら、現状認識とこの先の転職活動のためにも、転職サイトで求人案件のチェックを始めましょう。
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おわりに:転職して良かったこと。心理編
ひとつの会社に長く勤められるのなら、それがいちばん幸せである
今でも筆者はこのように思っています。
しかし、辞めたい不満を持ち続けて働くよりは、転職したほうが精神衛生的にもいいのではないでしょうか。
たとえ未来が見えなくても、まずはここから抜け出したいと思う場合もあります。
身体や心が壊れそうなときは、転職という選択はとても有効な手段です。
筆者は転職を7回も経験してしまいましたが、転職して良かったと今でも思っています。
それは転職に失敗した時でも、
このような思いになったことが無いからです。
多少の浮き沈みはあるかもしれませんが、それでも転職しなければ、いまの自分はなかったでしょう。
転職で経験した苦労や努力は、決してムダになることはありません。
転職にはいいことも悪いこともある
という覚悟が持てるなら、ぜひ前に歩みを進めてみましょう。
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