現状よりも働きやすい環境、より良い暮らしを求めて、多くの方が転職活動に励んでいます。
しかしなかには、
- 必死に探せば、仕事なんてすぐに見つかるだろう
- 退職してから計画を立てれば十分だろう
このように安易に捉えている方もおり、思わぬ窮地に追い込まれることもあるのです。
転職活動というのは、長引けば長引くほどマイナス要素が増えていきます。
途絶える収入、家族からのプレッシャー、下がるモチベーション…
気持ちは焦るものの、なかなか再就職できないのです。
このように思うかもしれませんが、
転職活動が長引いて、気づけば半年が経過してしまった…
上記のようなを経験した方は、じつに過半数にのぼっているのです。
今回の記事では、これから転職を検討している方に向けて、
- 転職活動が長引くことのリスク
- スムーズに転職するためのノウハウ
- 転職活動が長引いてしまったときにやるべきこと
上記について徹底解説しています。
ぜひ自身の行動と照らし合わせながら、読んでみてください。
- 58%の人が長引く転職活動を経験している
- 内定をもらうには、何社くらいの応募が必要か?
- 転職活動の期間が長引くことのマイナス要素とは?
- 応募時の面接で「ブランクあり」とされて不利になる
- 仕事への意欲が下がる
- クヨクヨ考えてしまい、ネガティブ思考になる
- 仕事選びの優先事項があいまいになる
- 仕事が決まらない焦りが悪循環につながる
- 経済的に苦しくなる
- 転職活動が長引く理由とは?
- 転職活動が長引く人の特徴
- 転職活動が長引いてしまった時の対処法
- 転職活動の振り返り、自己分析をおこなう
- 空白期間(ブランク)がある理由を明確にしておく
- 応募書類を見直し、面接対策を万全にする
- 紹介予定派遣を経てから、企業に正社員として就職する方法もある
- 転職エージェントで客観的な視点を取り入れる
- 転職活動で最後に必要なのは「勇気」です
- まとめ:スムーズな転職を果たすためのポイント
58%の人が長引く転職活動を経験している
退職日を迎えるまでとは反対に、転職活動中は毎日があっという間に過ぎていきます。
大手転職サイト「マイナビ転職」がおこなった調査によると、「転職期間が長引くことは不利だと思う」と答えた人は全体の83%でした。
またこのような認識を持ちながらも、
再就職までに半年以上費やしてしまった…
と答えた人は全体の58%にものぼるのです。
転職期間が長引いた理由はひとそれぞれですが、“売り手市場”といわれるなかでも、現実はそこまで甘くないということがいえるでしょう。
早期に再就職できる転職者の方が、断然少ないのが現状なのです。
それでは、転職活動に費やす期間は、どのくらいが目安となるのか確認しておきましょう。
在職中の転職期間の目安は、3ヶ月~半年以内
一般的に、在職中に転職活動を行う場合は、3ヶ月~半年以内の期間が目安とされています。
ただ、在職中の転職活動には時間や行動の制約があるため、
同時に数社まとめて応募することが難しい
このようなデメリットがあるので、どうしても時間がかかってしまいがちです。
さまざまな苦労も伴うので、効率的に転職活動する一定の工夫と、くじけないメンタルが必要となるでしょう。
退職後の転職活動では、3ヶ月以内が理想的
退職後に転職活動するのであれば、3ヶ月以内に再就職することが理想です。
退職後はブランクが空いてしまうと、後述するデメリットが生じてしまうため、全力で転職活動を進める必要があるでしょう。
いずれにしても、転職活動を始めるにあたっては、
明確な期限を設けて活動すること
ということが何よりも重要なのです。
内定をもらうには、何社くらいの応募が必要か?
転職期間とあわせて知っておきたい項目が、内定をもらうまでの応募社数が、どれくらい必要なのかでしょう。
転職サイト「マイナビ転職」の調査によると、以下のようなデータとなっています。
◆転職者が内定するまでの平均応募者数
年齢 | 応募社数の平均 |
---|---|
31~35歳 | 8.2社 |
36~40歳 | 8.7社 |
41~45歳 | 10.1社 |
46~50歳 | 12.1社 |
マイナビ転職「転職活動、何社応募した?」より |
同じ40代でも、年齢が上がるほど応募社数が増えています。
これは応募後に書類選考に通過できる確率が下がるためで、40代転職の厳しさを示しているものです。
転職活動では、もちろん「量より質」が重要となります。
ただ、最低でも上記データを目安に行動しなければ、思うような結果を出すことは難しくなるでしょう。
転職活動の期間が長引くことのマイナス要素とは?
年金や保険の切り替え、失業保険の申請など、仕事を辞めた後もいろいろとやることは増えてきます。
バタバタしたなかでも、時間は確実に経過していき、空白期間(ブランク)が増えていくのです。
実際に転職期間が長くなると、どんな影響が出てくるのでしょうか?
詳しく確認してきましょう。
応募時の面接で「ブランクあり」とされて不利になる
転職活動として、一定期間が必要となるのは仕方ありません。
しかし、無職の期間が長くなると、
企業側は上記のような認識をします。
当然ながら、ブランク期間を面接で突っ込まれる可能性が高くなり、厳しい目で見られることになるでしょう。
仕事への意欲が下がる
漠然と転職活動をしていると、知らず知らずのうちに仕事への意欲が低下してくるものです。
前職が忙しかった人ほど、穏やかな毎日に“安堵感”を覚えてしまい、スローペースになる傾向があります。
そして退職から半年も経てば、
もはやこんなふうに転職の目的でさえ、あいまいになってしまうのです。
クヨクヨ考えてしまい、ネガティブ思考になる
仕事に追われる日々から一転して、転職活動中はいろいろと考える時間が増えるでしょう。
これまで深く考えてこなかった、
- お金のこと
- 将来のこと
- 家族のことなど
上記のようなことを思案するうちに、クヨクヨと考え込むようになってしまいます。
求職中とはいっても、平日昼間から時間と身体を持て余して、しかも収入も無いとなれば、どうしてもネガティブになりがちなものです。
仕事選びの優先事項があいまいになる
転職活動中は自分の可能性を追求して、さまざまな職種についてリサーチすることでしょう。
しかし転職期間が延びるほど、仕事選びの優先事項があいまいになってくるのです。
最終的には、自分の興味本位で選ぶようになってしまうのです。
まさに転職に失敗する、典型的なパターンといえるでしょう。
仕事が決まらない焦りが悪循環につながる
- 条件に見合った仕事が見つからない
- せっかく応募しても書類選考すら通らない
上記のようなことが続くと、徐々に自信が打ち砕かれて、気持ちに焦りが出てきます。
一定の理解を示していたはずの、家族の表情も曇りがちになり、耐えきれないほどのプレッシャーを感じるようになるでしょう。
仕事が決まらないイライラを、周囲にぶつけてしまったり、メンタルが病んでしまう人もいるのです。
経済的に苦しくなる
リスク管理を怠って、十分な蓄えがないままに転職活動をはじめると、予想以上に苦しい生活を強いられる場合もあります。
一時しのぎとしてアルバイトをすれば、肝心の転職活動の時間が確保できなくなり、失業保険を当てにしようにも、給付までに3ヶ月以上の待機期間※があったりします。
※自己都合での退職の場合
このような生活が困窮する焦りから、ブラック企業であったり、前職と変わらない仕事を選んでしまう人は少なくないのです。
転職活動が長引く理由とは?
転職活動が長引いてしまう理由としては、以下のようなことが挙げられます。
求人が少ない時期に転職活動をしている
業種によっても変わりますが、一般的に求人情報は、3~4月と9~10月に増える傾向があります。
- 年度の切り替わり
- 下半期に備えた人材の補充
- 異動や退職者の穴埋めなど
上記のような理由で、企業側が採用に積極的になる時期にあたるからです。
このような狙い目の時期を意識せず、漠然と転職活動していると、理想の会社に出会うのは難しくなるでしょう。
業界の繁忙期に応募している
どの業界においても、繁忙期(商戦期)は存在するものです。
年末や年度末など、業種により繁忙時期は異なりますが、
業務が忙しくなる時期は、企業側も募集を避ける傾向がある
上記のような理由から、なかなか良い求人が見つからないでしょう。
また、慌ただしい時期に応募したがために、
というケースも珍しくありません。
業界の繁忙時期を下調べしておくことは、応募するうえでの必須項目といえるでしょう。
企業ニーズと応募者のスキル(職歴)がマッチしていない
企業が求めている人材イメージを意識せずに、やみくもに応募しても、なかなか内定はもらえません。
とくに中途採用の場合であれば、
企業側が即戦力の人材をイメージしている
ということが多く、スキルや能力をシビアに求められる傾向にあります。
熱意だけで挑んでも、厳しい現実が待っているでしょう。
応募書類や面接対策が不十分
転職を軽視してはいないものの、
- 履歴書や職務経歴書などの応募書類
- 面接の対策
上記の準備が不十分なために、内定を逃している場合もあります。
以下の事例に当てはまる場合は、自身の行動を見直してみましょう。
応募書類のNG例
- 【志望の動機】【自己PR】などを「流用」して応募している
- 誤字や脱字をしている
- 免許や資格名を省略して記入、もしくは「特になし」ではなく空欄になっている
- 【本人希望記入欄】のみ、やたらと多く記入されている
面接でのNG例
- 面接時間に遅刻している
- 待遇面ばかり質問している
- 企業や仕事内容についての理解が浅い
- 退職理由がやたらとネガティブ
転職活動が長引く人の特徴
前述した要因的なもの以外でも、なかなか再就職が決まらないと嘆く人には、以下に挙げるような、ある一定の共通する特徴がみられます。
転職活動における計画性がない
早期に転職活動を終わらせる人ほど、在職中からきちんと計画性を持って行動しています。
反対に半年~1年も転職活動が長引く人は、
無計画でなおかつ、出たとこ勝負である
といった特徴があるのです。
このような人ほど失業保険をあてにして、いつの間にか「転職すること」よりも、「転職活動すること」が目的になっています。
企業アピールできるスキルや資格がない
年齢が上がるほど、転職市場はよりシビアになってくるものです。
それにもかかわらず、アピールできる能力や資格を持ち合わせていない転職者は少なくありません。
自身の市場価値を把握しておらず、やみくもに転職活動をしても、望むような結果を得るのは難しいでしょう。
希望条件が多すぎる、優先順位が定まっていない
- 残業は少なめ
- 土日・祝日は休みたい
- 給与は○○万以上
- 営業ノルマはイヤだ
このように希望条件が多すぎたり、優先項目が定まっていない人は、応募すべき企業を絞り込むことができません。
その結果ブランクが空いて、より転職がより厳しくなるという悪循環におちいるのです。
消極的でマイナス思考
転職に対して消極的な人ほど、せっかくのチャンスを逃しがちです。
慎重に行動するあまり、好条件の募集を逃してしまったり、ライバルに先を越されてしまいます。
また、傾向として応募数が少ないことも特徴です。
こんな感じで1社応募するごとに挫けていては、なかなか前には進めないでしょう。
転職活動が長引いてしまった時の対処法
転職活動が長引いてしまったときは、まず大前提として、
長引いていることをネガティブに捉えないこと
というのが重要です。
再就職を果たすためには、長引いている事実は受け止めながらも、ポジティブな気持ちで進めるほかありません。
ブランクを乗り切って、転職を成功させるために必要な5つのポイントをご紹介します。
転職活動の振り返り、自己分析をおこなう
これまでの活動を内省したうえで、自己分析をしてみましょう。
ここでいう自己分析とは、一般的にいわれる「キャリアの棚卸し」以外にも、
- 転職を決意した一番の理由
- 仕事を通じて実現したいこと
- 自身の長所・短所(課題点)
- モチベーションの原動力となるもの
- 仕事以外の知識や経験
このようなことを掘り下げることで、ブレていた目標やアピールすべきポイントを、再認識することができるでしょう。
ライバルに差をつけるためにも、必ず実施すべき項目です。
空白期間(ブランク)がある理由を明確にしておく
無職の期間を問われた際に、マイナスの印象を与えないように、その理由をキチンと準備しておきましょう。
ただし見抜かれるようなウソであったり、
といった、不安定な私生活を連想させる理由は絶対にNGです。
- 資格を取るための勉強期間
- 災害復旧支援
- ボランティア活動など
上記のように、正当かつ自己成長や社会貢献度を印象づける理由であれば、ブランクがあってもより好印象を与えられます。
応募書類を見直し、面接対策を万全にする
長引く転職活動に終止符を打つために、応募書類や面接対策を万全にしましょう。
当サイトでは、転職支援実績が豊富なキャリアコンサルタントのノウハウに基づく、「応募書類(履歴書・職務経歴書)の書き方」をご紹介しています。
履歴書における【志望動機】の理想の書き方や、職務経歴書の【自己PR】作成のポイントは、以下の記事をぜひ参考にしてください。
また、40代転職に特化した面接対策は、以下をチェックすれば必要情報を網羅することができます。
それぞれの対策を万全にすると同時に、
- 企業の活動
- 仕事内容
といったことへの理解を深めることも、忘れずに確認しておきましょう。
紹介予定派遣を経てから、企業に正社員として就職する方法もある
紹介予定派遣を経て、企業と雇用契約を結ぶ方法もあります。
紹介予定派遣は通常の派遣制度と違って、企業に履歴書などを書類を提出し、直接面接することが一般的です。
試用期間の位置づけで、最長6ヶ月の期間を派遣社員として働きます。
派遣期間終了後に、企業が社員として雇用契約するかどうか判断をするため、未経験者でも頑張り次第で採用される可能性が十分にあるのです。
働く側からすれば、正社員登用される前に、職場環境を把握できることも大きなメリットといえるでしょう。
紹介予定派遣はスタッフサービスやテンプスタッフなど、大手サイトから応募すると多くの企業に出会うことができます。
転職エージェントで客観的な視点を取り入れる
「やりたい仕事」と「やれる仕事」は違います。
第三者の客観的な視点から、自分にあった仕事を探すために、転職エージェントに登録してみましょう。
求職者自身が条件を絞り込んで探すような、一般的な求人サイトとは異なった視点で、求人探しをすることができます。
プロのキャリアアドバイザーが、あなたの職歴やスキル、性格までも加味して、ベストな提案をしてくれるでしょう。
求人企業のニーズも理解したうえでの、転職市場を俯瞰した提案となるので、転職活動の効率化にも繋がります。
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転職活動で最後に必要なのは「勇気」です
活動期間が長引くほど、誰しも再就職することに億劫になるものです。
好条件の求人情報を見つけたのに、
- 応募しようか迷ってしまう
- リスクばかりを考えてしまう
上記のように躊躇することで、折角のチャンスを台無しにしてしまいます。
転職活動の最後に必要となるのは、ズバリ“勇気”です。
行動しなければ何も始まりませんし、最初の一歩を踏み出せば、予想以上に道はひらけるもの。
精神論になりますが、正直なところ、“勇気”を超える切り札は存在しないのです。
まとめ:スムーズな転職を果たすためのポイント
今回は、転職活動が長引くことのリスクや、スムーズに転職するためのノウハウについてお話ししました。
活動期間が長引くほど、転職が不利となる要素は“確実”に増えていきます。
スムーズな転職を果たすためにも、お話しした以下のポイントを心得ておきましょう。
- 転職期間が長引くことのリスクを知る
- 転職を長引かせる“外的要因”について理解する
- 自己分析を通じて、目標やアピールポイントを明確にする
- ブランクを突っ込まれた際の理由を準備しておく
- 応募書類の見直しと面接対策を万全にする
- 紹介予定派遣を活用して社員を目指す
- 転職エージェントを活用して、プロにサポートしてもらう
- 最後に必要なのは、飛び込むための“勇気”
転職はゴールではなくスタートです。
理想の仕事に就くために、ぜひ実行してみてください!
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