転職面接での違和感は危険サイン!無視してはいけない理由とは
転職の面接は、転職する会社の雰囲気や状況をつかむ、最初で最後のチャンスです。
面接官の態度や言葉からは、
- その会社がどんな方針なのか?
- どういった考え方をしているのか?
このようなヒントとなる情報が得られます。
しかし、場合によっては合わないと感じたり、もやもやすることもあるでしょう。
もしあなたが面接で何らかの違和感を抱いたのなら、それは今までの経験からもたらされた、危険サインなのかもしれません。
嫌な感じがしたときには、無理して転職することばかり考えずに、辞退することも視野に入れましょう。
この記事では、面接で違和感を感じるシーンがあったたときに、押さえておきたいポイントについて解説しています。
転職を7回経験してきた筆者の体験談を交えながら、わかりやすくお話していますので、ぜひ最後までご覧いただいて、あなたの悩みを解決するヒントにしてください。
面接官から言われたら、注意したほうがいい言葉
ここでは、面接の際に面接官からポロっと出てしまったら、要注意といえる言葉をご紹介します。
もし、これからご紹介するフレーズを聞いてしまったら、その会社への転職は、辞退することを考えたほうがいいのかもしれません。
うちでやっていければ、どこに行っても通用する
面接で話すなかで、
うちの会社でやっていければ、どこの会社でも通用するようになりますよ!
こういった発言が面接官から出てくる場合は、
- 勤務時間が長い
- 高い目標設定をされる
- ボスが理不尽な要求をする
上記のような会社である可能性が高いです。
決してその会社のスキルの高さや、実力を誇っている言葉ではありません。
面接官の発言の真意は、
この劣悪な労働環境に耐えられれば、他の会社なんか天国に見えますよ…
このような意味であり、要するに「ブラック企業」だと、自分で言っているようなものなのです。
また、この発言を出すような会社は、辞めるときになると、
うちで勤まらなきゃ、どこの会社に行っても通用しないよ!
上記のような捨てゼリフを言われます。
ブラック企業でありがちな決まり文句の組み合わせなので、言われたところで、まったく気にする必要はありません。
やりがいのある会社です
「やりがいのある会社」という言葉が語られる場合も、
社会的に貢献しているし、人から感謝されて満足できる仕事です!
決して上記のような意味ではありません。
面接官の発言の真意は、
- 仕事量が多くて人手が少ない
- いくらやっても仕事が終わらない
- 給料は安いのに、仕事だけは山ほどある
このような状況にあるということなのです。
あるいは、会社には評価されずに、
待遇面はよくないけれど、ガマンしてがんばるしかない…
という状態を、「やりがい」と言い換えているケースもあります。
わかりやすく言うと、
(給料も待遇も良くないけれど)やりがいだけはありますよ…
ということを言いたいわけですね。
面接のときにチェックしておきたい3つのポイント
気を付けておきたいのは、言葉だけではありません。
面接方法や面接の雰囲気からも、その会社のことを読み取ることはできます。
いわゆる圧迫面接をする会社が、ロクな会社ではないように、面接でもその会社の特徴が出るものなのです。
ここでは、面接の際に気を付けておきたいポイントをご紹介します。
給与などの条件を最後まで提示しない
給与というのは、最終面接もしくは内定するまで、基本的には会話のなかに出てこないものです。
ですが、話に出てこないからといって、
あなたが提示した希望年収は承認されていますよ!
というわけではありません。
筆者の事例では、最終の社長面接までクリアして、いざ入社書類にハンコを押すという日に、
希望していた給料より、月10万円も低い給与
を提示されたことがあります。
つまり年収でいうと、希望額から120万円ダウンの提示です。
筆者はその時期にやむを得ない事情があったため、ダウン提示を飲んでしまいましたが、結局辞めるまで承諾したことを後悔していました。
こんなことをしてくる会社は、やはりお金に汚いので、
- 研修期間が終わって正式採用になるときに、さらに給料減額の提示をされる
- 年度末の評価で、さらに給料を下げられる
こんな感じで、やはりロクなことがなかったのです……
転職の第一アドバンテージを、年収アップと考えている方は多いと思いますので、条件の合意は慎重に行ってください。
なぜか若手社員しかいない
会社によっては、
社員の構成が、20代から30代前半の若手社員でほとんどを占めている
という場合があります。
30~40代の経験値豊富な働き盛りの年代が、すっぽり抜けてしまっているのです。
近年立ち上がったベンチャー企業であれば、若手しかいないことは珍しくありません。
しかし、そこそこ年数を重ねた企業で若手中心ということは、離職率が高いということです。
このような離職率が高い会社は、
若くないと続けられないようなハードな仕事である
という理由で、定着率が低い可能性があります。
あるいは、会社の方針として、
社員なんか使い捨てでいい
若いヤツの方が安く使えるし…
このように思っているのかもしれません。
かりにいい会社であったとしても、ある程度の経験を積んでスキルを身につけたら、
転職したくなるような給料の安い会社である
という場合もあるでしょう。
これらは筆者の経験によるものですが、若手しかいない会社には、何らかの理由があるのは間違いありません。
社長と合うか合わないか?
社長面接が最後にあったら、
社長と方向性が合いそうか、合わなそうか?
ということをよく吟味しておきましょう。
社長面接がないような大企業であれば、入社後も社長から指示を受けることは少ないので、さほどの心配はいりません。
しかし、中小企業、とくにオーナー企業の場合は要注意です。
中小企業では社長と顔を合わせる機会が多く、会社の方針にもダイレクトに社長の意志が反映されます。
もし社長とウマが合わないと、かなり居づらくなってしまうのです。
ちょっと古臭い考え方になりますが、
この社長と一緒に仕事がしたい!
上記のように思えるのであれば問題はありません。
ただ、社長の乗っている社用車のベンツを見て、
社員の稼ぎでいい車に乗りやがって…
こんなふうに思ってしまう社長なのであれば、入社は考え直すことをおすすめします。
面接での直感を無視してはいけない理由
面接のときに、ちょっとした違和感や不安感を覚えてしまうとき。
それは気のせいではなく、危険信号である場合もあり、のちのち致命的な絶望に変わる可能性があります。
面接時の違和感はたまたまではない
面接をしていると、会社の空気や面接官に、微妙な違和感を抱くことがあります。
嫌な感じがしたときは、その違和感を無視しないでください。
微妙な違和感というのは、明らかにおかしいわけではないけれど、
ん?なんかちょっと変だぞ…
なんか嫌な感じがするな…
こんな言葉が一瞬だけ頭をよぎり、「何かがちょっと違う」と感じてしまうときです。
嫌な感じというのは、「虫の知らせ」と言い換えてもいいかもしれません。
この「虫の知らせ」というのは、
あなたの経験値の積み重ねによる警戒アラート
といえるものだったりするのです。
40代まで培ってきた、「自分のカンは信用すべき」だと筆者は考えています。
嫌な予感というのは、杞憂に終わることはまれで、残念ながら的中してしまうことが多いものなのです。
もしも面接のなかで、
なにかが違うな…
と嫌な感じがしたら、無理によい方向に考えて自分を納得させるのではなく、違和感をひろって突き詰めて考えてみましょう。
無理にその会社のいいところだけを探すのではなく、
- この会社の○○はダメだな
- こういうところは良いな
という点を洗い出して、メリットとデメリットのバランスを、きちんと見極めることが重要です。
ダメな部分の方が多かったり、決定的にダメなところがあるのなら、辞退することも考えましょう。
面接官は転職先の雰囲気をつかむ”重要参考人”
面接に出てくる社員というのは、ある意味でその会社の代表です。
人事部であっても、あなたの希望する部署の責任者であっても、入社すればこれから先で密に関わっていく人になります。
そして人材の採用について、ある程度の裁量を持っている人です。
面接官から感じられる雰囲気が、その会社の雰囲気である
といっても過言ではありません。
単に「採用を決める人」として見るだけではなく、転職先の雰囲気をつかむための、”重要参考人”として見極めましょう。
嫌な感じがしたのに入社して、失敗だった私の経験談
筆者は過去に、最初から最後まで最低の面接官だった人に会ったことがあります。
人事だから採用のときしか絡まないと油断
その人は人事総務の責任者で、面接のときには、
あまり好きなタイプではないな…
このように感じていたのですが、この違和感を無かったことにしてしまいました。
嫌な感じはするけど、仕事上の付き合いだし、
人事とはそれほど絡むこともないし、何とかなるだろう
と自分をごまかしたのです。
貯金が底をついていたこともあり、「早く転職したい」という焦りもありました。
その結果、入社の契約をするときにこの面接官から、希望よりも120万円も低い年俸を提示されてしまったのです……
そればかりか、退職時に有休を消化しようと申請したら、
勝手には休ませない。会社には時季変更権がある
このように言われて、最後まで嫌がらせをされました。
社長や幹部にも違和感があった
実はこの会社の面接では、社長や幹部にも違和感を持っていて、
- 社長 ⇒ 母親
- 専務、常務 ⇒ 息子
- 役員 ⇒ 親戚
上記のように、完全な家族経営の会社であることを危惧していました。
ただ、筆者はそれまで国内企業や、オーナー企業の会社で働いたことがなかったので、
国内企業ってこんな感じなのかな?
と無理やりに思い込んでしまったのです。
結局は、最初に抱いた違和感を、払拭できずに退職することになり、
最初の違和感を重視しておくべきだった…
今でもこのように後悔しています。
契約相手として合格かどうかを、面接で見極めよう
転職での面接って、「されるもの」だったり、「していただくもの」だと思ってしまいがちです。
会社に入るということを、
- その会社に忠誠をつくす
- 人生のほとんどを捧げるもの
上記のように考えている人もいるかもしれません。
もちろん、面接のときに謙虚な姿勢でいる必要はあります。
しかし、会社はあなたの人生をずーっと面倒見てくれるわけではなく、ただの労働契約先でしかありません。
ですから、会社とあなたは五分と五分の関係であるべきです。
面接は「採用するか、入社するか」を見定める”お見合い”の場
面接とは、「お見合い」みたいなものだと考えると、よりわかりやすいのかもしれません。
はじめて会った両者が、
- お互いにこの相手が必要かどうか?
- 契約してまで、付き合っていける相手なのか?
こういったことを見定めるための、顔合わせの場所です。
ですから、まずはあなた自身が、
- この仕事をしたいかどうか?
- この条件で働けるのか?
上記について見極めることが、第一の優先事項となります。
もちろん、会社側も同じように、
- あなたが会社に必要かどうか
- あなたを雇うことでどんなメリットがあるのか
といったことについて、たっぷり値踏みしてくるでしょう。
お見合いですから、どんなにスペックが良くても、合わないことだってあります。
とくに40代の転職であれば、
これで最後の転職にしたい…
このように考えている方も多いかもしれません。
転職もお見合いと同じで、年齢が上がるほどいい話は少なくなりますから、面接の機会は貴重です。
いい会社なんだけど、給料が安いな…
給料は悪くないけど、死ぬほど働かされそう…
といった感じで、どっちにしようか悩んでしまうこともあるかもしれませんが、「意思決定」は慎重に行いましょう。
面接でもやもやするときは、辞退することも考えよう
筆者が在籍していた会社のことを、さんざん悪く言ってしまいましたが、お伝えしたいのは会社の悪口ではありません。
「嫌な感じ」というのは、経験値を積むことによって感じられる、「危険サイン」だということです。
自分が嫌だと思う人って、
- いじわるな顔つきをしている
- イヤなオーラを出している
- 話し方が嫌味っぽい
こんな感じで、なんとなくカンでわかったりしますよね。それと同じことです。
そして、その違和感が社会的に正しいことであっても、「自分には合わない」と感じたら、結局はその会社で長くは働けないでしょう。
筆者の場合は、転職する際に、もやもやした感情を飲み込んだつもりになっていました。
しかし、あとあと合わない理由が判明して、結局は短い期間で退職することになったのです。
もちろん、違和感を持ち続けたままで、仕事を続けているという人もいるかもしれません。
でも回避できるリスクなら、転職する前に回避しておきたいですよね。
なかには、
そんな「カン」だけに頼って、転職を辞退してもいいの?
このように思う方もいるかもしれませんが、自分の直感は信用するべきです。
嫌な予感というのは、往々にして当たってしまうものなので、嫌な感じがしたときは、辞退することも視野に入れておきましょう。
面接対策はプロのアドバイザーに相談しよう
面接の対策を進めるには、かなりの労力が必要であり、ノウハウも必要となってきます。
働きながら、あれもこれも一人でやるのは、本当に大変なことでしょう。
そこでおすすめしたいのが、転職のプロによるサポートを活用すること。
客観的な視点で、適切なアドバイスをもらうことができます。
転職エージェントの活用が成功の近道
「転職エージェント」では、希望することで模擬面接を実施してもらえるので、面接本番に向けて実践的な準備に取り組めます。
企業との取引実績や長年の経験があるからこそ、
- 応募企業における面接でのポイント
- 採用担当者の傾向など
上記のような点をふまえて、効果的なサポートをしてもらえるのです。
その他にも、転職エージェントを利用することで、以下のようなメリットを得ることができます。
- 転職サイトなどに出回っていない、40代向けの非公開求人を紹介してもらえる
- 履歴書や職務経歴書の添削をしてもらえる
- 業界や企業について、独自の情報を提供してもらえる
- 求人企業について、気兼ねなく質問できる
- 選考に落選した理由を教えてくれるので、次への対策が打てる
- キャリアや市場価値をプロの視点で見定めて、アピールするべき自身の強みを教えてくれる
- 応募企業との連絡や日程など、エージェント担当者が間に入って調整してくれる
- 入社時期や年収条件など、交渉ごとを代行してくれる
無駄なく効率的に転職活動を進めるうえで、利用しない手はないサービスでしょう。
しかも、転職エージェントは人材が採用されたときに、企業から成功報酬を得るビジネスモデルのため、転職者は無料で利用することができます。
エージェントとの相性を見極めて厳選するという前提で、最初から3~4社ほどに登録しておきましょう。
ミドル世代向けの転職エージェントについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
ハローワークなどの公共就職支援サービスも利用する
ハローワークは、転職サイトと比較すると求人の詳細がわかりにくく、待遇面で見劣りすることが多いので、利用を敬遠している人もいるかもしれませんね。
ですが、ハローワーク併設の転職支援コーナーにおいて、転職エージェントのような充実したサービスを用意している地域もあります。
とくにミドル世代の転職においては、ハローワークも積極的に活用しましょう。
当サイトに寄せられた転職体験談でも、
ハローワークでの面接指導のおかげで、転職することができました!
このような事例もあります。
ハローワークの面接指導で転職できた40代女性の体験談はこちら
他にも、ハローワークを利用することで、得られるメリットは以下のとおり。
- 仕事の種類が豊富で求人数が圧倒的に多い
- ハローワークだけの独自求人がたくさんある
- 職業相談の窓口が充実しており、気軽に相談できる
- 子育て中の仕事探しを支援するマザーズコーナーがある
- 職業訓練を受けて、資格やスキルを習得できる
ハローワークは公共の職業紹介機関ですから、企業は無料で求人を掲載することが可能です。
そのため、
ブラック企業の求人が紛れているのではないか…
こういった心配をしている人もいるでしょう。
ですが、質の悪い求人は見分けることができますし、窓口で確認すれば、さまざまな情報を教えてもらえます。
- 現在失業中である
- 地元企業への就職を希望している
- 未経験の仕事に転職したい
- 子育て中である
上記のような方であれば、利用しないのはもったいないサービスですよ。
ハローワークなどの公共支援サービスについては、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ:転職面接で違和感を抱いたときは慎重に考えよう
今回は、面接官から言われたら注意すべき言葉や、面接の際に違和感を抱いたときに、どうしたらよいかなどをお話ししてきました。
転職の面接は、実際にその会社の空気に触れられる最大のチャンスです。
書類では読み取れない情報を、社内の雰囲気や面接官の言葉や態度から、得ることができます。
面接で得られる情報にはいいものもありますし、残念ながら悪いものもあるでしょう。
悪い情報には目をつぶらず、違和感を抱いたときには、
考え直した方がいいのかも…
という選択肢も持ってください。
面接のときに抱く違和感というのは、社会人として経験してきたからこそ感じ取れる「危険サイン」なのかもしれません。
その危険サインを無視してしまうと、あとあと後悔してしまう可能性もあります。
嫌な感じがしたときには、無理して転職することばかり考えず、辞退することも視野に入れましょう。
面接は五分と五分なので、ことさら卑屈になる必要はまったくありません。
面接官の言葉を額面どおりに受け取らずに、裏の意味を考えたり、意図を考えながら面接にのぞみましょう。
セカンドゴングは40代の転職を応援しています!
当サイト(セカンドゴング)では、40代の転職に特化した転職ノウハウについて、
- 実際に40代で転職を経験した人
- 企業の採用担当・キャリアコンサルタントなど、転職活動に知見を有する人
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